- 適応障害の労災は、基準に沿った主治医の意見で判断されることがある
- 受診のたびに職場の出来事を伝え、カルテに残してもらう
- 休職中に会社と話せないなら労組運営の退職代行ローキも選択肢

適応障害の労災って、主治医の意見で決まるの?



休職中なのに「無断欠勤」扱いされた…
心療内科の診察室で、眠れないことやめまいのことは話せても、職場で言われた言葉までは口にできなかった。そんな経験のある方は少なくないと思います。
サービス業の会社で働いていた男性(当時37歳)が、先輩社員からの脅すような言葉や繰り返しの叱責、月92時間の時間外労働によって適応障害を発症したとして、相模原労働基準監督署が2026年10月9日付で労災と認定しました。代理人によると、この認定では、男性の主治医が書いた意見書が重要な役割を果たしたといいます。
この記事では、精神障害の労災で主治医の意見書がどう使われるのか、カルテに職場の出来事を残すために受診のときに伝えること、休職中に「無断欠勤」扱いや解雇の通知を受けたときの対処、会社と話さずに辞める方法を解説します。
※この記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。
何が起きた?先輩の暴言と月92時間の残業で適応障害、主治医の意見書で労災認定
結論から言うと、労基署は先輩社員からの嫌がらせと長時間労働をそれぞれ「中」と評価したうえで、全体として「強」と判断し、主治医の意見書に基づいて適応障害の発症を認めました。
| 時期 | 報じられている経過 |
|---|---|
| 2023年 6月 | サービス業の会社に正社員として入社 |
| 2023年 8月 | 店舗に配属され、フロント業務などを担当 |
| 2023年 9〜10月 | 先輩社員から「俺だったらお前を潰せる」などと言われ、「お前の責任だ」と責められたという |
| 2023年 11月 | 適応障害と診断される。労基署は11月17日の発症と認定 |
| 2024年 1月 | 休業中に会社から「出勤要請及び解雇通知書」が届いたという |
| 2025年 11月 | 相模原労基署に労災を申請 |
| 2026年 10月9日 | 労災と認定。休業補償給付などの支給が決まる |
出典:弁護士ドットコムニュース(2026年10月23日)の報道をもとに作成。
職場で何があったと報じられている?
代理人によると、男性は配属後まもなく、先輩社員から脅すような言葉を受けるようになりました。仕事について「遅い」「それなら掃除のバイトのほうが早い」と繰り返し罵倒され、棚卸しの作業中には「そんなこともわからないのか」と嘲笑されたといいます。アルバイト従業員による窃盗事件が起きた際には、会社が「連帯責任」として男性の賞与から1万5000円を差し引いたとも報じられています。
男性には、めまいやふらつき、不眠、抑うつの症状が出て、11月に医療機関で適応障害と診断され、休養が必要とされました。診断を会社に伝えると、人事担当者から「辞めたほうがいいんじゃないの」と言われたといいます。男性はすでに退職しています。
認定を支えた「主治医の意見書」とは?
弁護団は労災を申請する前に、男性の診療記録(カルテ)を取り寄せました。そこには、職場で受けた嫌がらせや、体調を崩していった経緯が詳しく書かれていたといいます。弁護団はその記録と労災の認定基準を照らし合わせて意見書の案を作り、主治医とも話し合って、基準に沿った意見書を準備して申請しました。
労基署の担当者からは、主治医の意見書に基づいて精神障害の発症を判断したと説明があったと報じられています。代理人の尾林芳匡弁護士は、こうした方法での認定は自身が扱ってきた事案では初めてだと述べています。
職場で何があったかがカルテに残っていたことが、主治医の意見書の土台になりました。



診察室で話したことは、あとで自分を守る記録になります。
適応障害の労災は主治医の意見書で判断される?2023年改正の認定基準
判断されることがあります。厚生労働省が2023年9月に定めた認定基準では、治療歴のない自殺の事案を除くすべての事案で、労基署が主治医に意見を求めます。そのうえで一定の条件を満たせば、主治医の意見と労基署が認定した事実で、労災の要件を満たすと判断する仕組みになりました。
主治医の意見だけで判断されるのはどんなとき?
認定基準が定めている条件は、次の4つです。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 診断 | 主治医が、適応障害やうつ病など対象となる精神障害を発病したと診断している |
| 事実が合う | 労基署が認定した職場の出来事と、主治医が診断の前提にした出来事が、発病の時期や原因について合っている |
| 負荷が強い | その出来事の心理的負荷が「強」にあたることが明らか |
| ほかの原因 | 仕事以外の出来事や本人の要因に、目立つものがない |
出典:厚生労働省「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(令和5年9月1日)第6をもとに作成。
「強」にあたるかどうかがはっきりしない事案や、労基署長が主治医の意見に補足が必要だと判断した事案では、主治医の意見に加えて地方労災医員などの専門医の意見を聞いて判断します。高度な医学的検討が必要な事案は、専門医の部会に協議します。
主治医が労基署に聞かれることは?
主治医が意見を求められるのは、病名、発病の時期、主治医が考える発病の原因、そしてそれらの判断の根拠です。2つ目の条件にあるとおり、主治医が前提にした出来事と労基署が調べた出来事が合っていることが求められます。カルテに症状しか書かれておらず、職場で何があったかが書かれていなければ、主治医は原因を具体的に説明しにくくなります。
- 病名(疾患名)
- 発病の時期
- 主治医が考える発病の原因と、その判断の根拠
今回はなぜ「中」が2つで「強」になった?
認定基準の評価表では、1か月におおむね80時間以上の時間外労働は「中」の例に挙がっています。同僚から人格や人間性を否定するような言動を受けた場合も、反復・継続していなければ「中」の例です。認定基準は、関連なく起きた「中」の出来事が複数ある場合、時期の近さや続いた期間などによっては全体で「強」になりうるとしています。今回の認定も、長時間労働と嫌がらせをそれぞれ「中」としたうえで、総合評価を「強」としたと報じられています。
労災と認められる3つの要件や、パワハラの言動がどう評価されるかは『パワハラで適応障害は労災になる?「一生恨む」メッセージが労災認定』で、「上司とのトラブル」と判断されて認められにくくなる場面は『看護師のうつ・適応障害は労災になる?「上司とのトラブル」の落とし穴』で詳しく解説しています。



基準に沿った事実が、主治医の手元にそろっているかどうかが分かれ目です。
カルテに職場の出来事を残すには?受診のときに伝えること
受診のたびに、症状と一緒に「職場で何があったか」を具体的に伝え、カルテに残してもらうことです。尾林弁護士は、精神科の診察では不眠やめまいなどの症状は記録されても、原因になった職場での出来事が十分に聞き取られていないケースがあると指摘しています。
| 伝えること | 伝え方の例 |
|---|---|
| 言われた言葉 | 日付、誰に、何と言われたかをそのまま |
| 残業の時間 | 先月の残業がおよそ何時間か |
| 体の変化 | 眠れない、めまい、出勤前の吐き気など |
| 会社の対応 | 相談したか、会社が何をしたか |
診察の前に時系列のメモを作る
診察の時間は限られていて、話そうと思っていたことを言いそびれることもあります。いつ、どこで、誰に、何を言われたか、残業がどれくらいだったか、体調がいつから変わったかを、日付順に短くまとめたメモを作り、診察のときに見せましょう。出来事を記録するときの書き方は『パワハラの証拠の集め方のポイントを詳しく解説』で紹介しています。
カルテは自分で取り寄せられる?
医療機関に、自分のカルテの開示を請求できます(個人情報保護法33条)。医療機関は手数料を求めることができ、その額は実費を考えて合理的な範囲で決めることとされています(同法38条)。窓口や必要な書類は医療機関ごとに違うので、受付で確認してください。取り寄せたカルテに職場の出来事がどこまで書かれているかを見れば、申請の前に主治医へ補足して伝えるべきことがわかります。
意見書のことは、申請の前に主治医と話しておく
意見書を求めるのは労基署ですが、申請の前に、職場で何があったかを主治医が把握しているか、労災の請求を考えていることを伝えて相談しておくと安心です。今回の弁護団のように、カルテと認定基準を照らし合わせる作業は専門的なので、弁護士や労働組合に相談しながら進める方法もあります。
- 症状だけを話して、職場で何があったかを伝えない
- 後から思い出した出来事を、実際より大きく伝える
- カルテの記載を自分に都合よく書き換えてほしいと頼む



事実を、そのとき、そのまま伝える。それがいちばん強い記録です。
休職中に「無断欠勤」扱いや解雇の通知を受けたら?
診断書を出して休んでいるのに「無断欠勤」とされ、解雇や退職扱いを通知されても、それだけで解雇や退職が有効になるとは限りません。通知を捨てず、休んでいる事情を書面で伝え、記録を残すことが先です。
診断書を出して休むのは「無断欠勤」?
無断欠勤は、連絡もなく休むことを指すのが一般的です。医師の診断書を出し、休養が必要だと会社に伝えて休んでいる場合は、事情が違います。会社の就業規則に休職の制度があるかどうかも確かめておきましょう。
仕事が原因の病気で休んでいる間は解雇できない
労働基準法19条は、業務上の病気で療養のために休業する期間とその後30日間は、原則として解雇してはならないと定めています。また、解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は無効です(労働契約法16条)。休業中に解雇や雇い止めを言われたときの考え方は、『パワハラで適応障害は労災になる?「一生恨む」メッセージが労災認定』のFAQでも触れています。
「退職の意思を示したものとみなす」と書かれていたら
今回の通知には、出勤しなければ退職の意思を示したものとみなすといった内容も含まれていたと報じられています。辞めるかどうかは本来、本人が決めることです。返事をしないままにせず、休業中であることと診断書を出していることを、メールや書面で会社に伝えて記録を残しましょう。賞与や給料から一方的に差し引かれた場合は、賃金は全額を支払うのが原則です(労働基準法24条)。天引きの考え方は『社宅の敷金・礼金を引かれて初任給0円に…給料からの天引きはどこから違法?勝手に引かれたときの対処法』で解説しています。
- 通知書の現物と、届いた封筒
- 提出した診断書の写しと、提出した日
- 会社とのメールやLINEのやり取り



通知1枚で、あなたの立場が決まるわけではありません。
労働組合の現場から。休職中に会社と話せない人ができること
休職中の方にとって、会社からの電話や郵便は、それだけで症状を重くする負担になります。「辞めたほうがいいんじゃないの」と言われたあとで、自分から会社に連絡するのはなおさらです。労働組合は、組合員が会社と直接やり取りせずに済むよう会社との窓口になり、退職日や有給休暇、未払いの賃金、退職書類について団体交渉を申し入れることができます。
労災の請求と退職、どちらを先にすればいい?
労災保険の給付を受ける権利は、退職しても変わりません(労災保険法12条の5)。今回の男性も退職したあとに申請しています。ただし、休業補償給付などは2年で時効になります(同法42条)。退職を先にする場合も、カルテや会社とのやり取りの写しは手元に残しておきましょう。順番の考え方は『看護師のうつ・適応障害は労災になる?「上司とのトラブル」の落とし穴』で、認められなかったときの争い方は『労災を認めてもらえなかったら終わり?審査請求・取消訴訟で争う方法』で解説しています。
辞める前に確かめておきたいこと
月に何十時間も残業していた場合は、その分の割増賃金が支払われているかを給与明細で確かめましょう。有給休暇が残っていれば、退職日までに消化することもできます。休職中の退職で上司から退職を迫られているときの考え方は『退職代行と休職:上司に「退職しろ」と言われたときの正しい対処法は?』も参考になります。
- 給与明細と、残業の時間がわかる記録
- 残っている有給休暇の日数
- 診断書・カルテ・会社との連絡の写し



会社との窓口を、ひとりで抱える必要はありません。
休職中で会社と話せないなら、労働基準調査組合が運営する退職代行ローキ
退職代行の広告でよく見る「即日」という言葉は、その日のうちにすべてが片づくように読めてしまいがちです。実際に即日でできるのは会社への連絡を始めることで、退職日や有給休暇の消化、書類の受け取りは、そのあとの話し合いで決まっていきます。休職中の方にとっては、その話し合いの間も会社と直接やり取りせずに済むかどうかが大切です。
退職代行ローキが向かないケース
- 裁判をすることを前提に考えている方
- 公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方
- 会社に借金があり、代行時に一括で完済できない方
公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方は、労働組合に加入できないためお引き受けできません。退職代行ローキは、労働基準調査組合が運営する労働組合です。当組合は団体交渉権にもとづいて会社と交渉できますが、裁判で代理人になることはできません。労災の不支給決定を裁判で争う場合や、解雇の無効を裁判で主張する場合は、弁護士に依頼する必要があります。
辞めるときの交渉を、労働組合に任せる
そのうえで、会社と直接やり取りせずに辞めたい、退職日や有給休暇の消化について話し合ってほしいという方には、退職代行ローキが使えます。退職代行ローキは労働委員会の資格審査を経た合同労働組合なので、退職の意思を伝えるだけでなく、退職日や有給休暇の消化、未払いの給与について会社と交渉できます。当組合が会社に退職をお伝えした日から、ご本人が出社することも、上司と直接話すこともありません。
退職書類が届かないといった退職後のトラブルにも、加入日から1年間対応します。退職の支援が終わった後も、加入日から1年間は、ハラスメントや未払い賃金など退職代行以外の労働問題について、追加の費用なしで相談できます。退職することに対して会社から損害賠償請求や懲戒解雇処分を受けた場合に限り、顧問弁護士が追加料金なしで会社に対応します。
| 項目 | 退職代行ローキの場合 |
|---|---|
| 運営 | 労働基準調査組合(合同労働組合・労働委員会の資格審査済み) |
| 料金 | 19,800円(税込)。組合加入費2,800円と組合費17,000円。相談は無料 |
| 支払い方法 | カード・振込のほか、退職日から2週間以内に支払うあと払い(手数料4,000円・審査あり)、申込時9,900円と30日以内9,900円の分割払い(手数料なし・審査あり) |
| 交渉 | 退職日・有給消化・未払い給与について、労働組合として交渉できる |
| 対応の早さ | 最短即日対応。LINEの相談は24時間受付(※会社への連絡は8時から18時。会社の状況により異なります) |
| 返金 | 当組合の対応で退職に至らなかった場合は組合費を全額返金(※適用条件あり) |
| 退職後 | 退職書類が届くまで加入日から1年間サポート |
※料金・条件は2026年10月時点。最新の内容は退職代行ローキ公式サイトをご確認ください。
返金の条件は利用規約に書いています。当組合の受任案件で、退職に至らなかった事例はこれまでありません(2026年9月末時点・当組合受任案件の集計)。比較検証サイトのmybestでは、退職代行のおすすめ人気ランキングで2024年12月から2026年9月まで1年10か月連続の1位に選ばれています(mybest社調べ)。次の働き先を探すときは、国家資格キャリアコンサルタントによる相談サービスのキャリアバディと連携しています。
休職中の方や、会社から退職を迫られている方からのご相談も受け付けています。心の不調で辞めるときのお金の制度は『うつで仕事を辞めたいのは甘え?辞める前の判断基準とお金の制度・会社と話さず辞める方法』で紹介しています。



「辞める」と伝える役目は、労働組合に任せてください。
よくある質問(FAQ)
適応障害は労災の対象になりますか?
対象になります。厚生労働省の認定基準は、適応障害を含む精神障害を対象としています。発病前おおむね6か月の間に仕事で強い心理的負荷があり、仕事以外の出来事や本人の要因で発病したとは認められない場合に、労災と認められます。
主治医の意見書は、自分で頼まなければいけないのですか?
労災を請求すると、労働基準監督署が主治医に、病名・発病の時期・原因とその根拠について意見を求めます。申請の前に、職場で何があったかを主治医が把握しているかを確かめておきましょう。今回の事例では、弁護団がカルテを取り寄せ、主治医とも話し合って認定基準に沿った意見書を準備してから申請したと報じられています。
カルテは自分で取り寄せられますか?
医療機関に開示を請求できます(個人情報保護法33条)。医療機関は手数料を求めることができ、その額は実費を考えて合理的な範囲で決めることとされています。窓口や手続きは医療機関ごとに違うので、受付で確認してください。
休職中に「無断欠勤なので解雇する」という通知が届きました。
診断書を出して休んでいる場合、連絡なしに休む無断欠勤とは事情が違います。解雇には客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要で、仕事が原因の病気で療養のために休んでいる期間とその後30日間は、原則として解雇できません。通知書は捨てずに保管し、労働組合や弁護士に相談してください。
まとめ|症状だけでなく、職場で何があったかを記録に残す
- 先輩の暴言と月92時間の残業による適応障害が、労災と認定された
- 労基署は、主治医の意見書に基づいて発症を判断したと報じられている
- 2023年の認定基準では、条件を満たせば主治医の意見で判断できる
- 受診のたびに職場の出来事を伝え、カルテに残してもらう
精神障害の労災では、主治医が職場で何があったかを把握しているかどうかが、判断の土台になります。受診のときは症状だけでなく、言われた言葉や残業の時間を具体的に伝え、必要ならカルテを取り寄せて確かめてください。休職中に「無断欠勤」扱いや解雇の通知を受けても、それだけで結論が決まるわけではありません。
迷ったときは、会社からの連絡に自分で応じ続けることが、今の体調で続けられるかを目安にしてください。続けられないと感じるなら、会社とのやり取りを人に任せて、療養と記録の整理に力を使うのが自分を守る選び方です。会社と話さずに辞めたい方は、労働組合が運営する退職代行ローキにご相談ください。相談は無料です。



記録は、争うためだけでなく、自分の回復を守るためのものです。
「休職中で会社と話せない」「無断欠勤扱いされた」という方も、まずはLINEでお聞かせください。
退職代行ローキは労働組合として会社と直接交渉します。
料金は19,800円(税込)で、相談は無料です。
参考情報・出典
・弁護士ドットコムニュース「「俺だったらお前を潰せる」先輩の暴言、月92時間の残業で適応障害…労災認定を支えた「主治医のカルテ」」(2026年10月23日)
・厚生労働省「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(令和5年9月1日 基発0901第2号)
・厚生労働省「精神障害の労災認定」
・e-Gov法令検索「労働基準法」(19条・24条)
・e-Gov法令検索「労働契約法」(16条)
・e-Gov法令検索「労働者災害補償保険法」(12条の5・42条)
・e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(33条・38条)
・厚生労働省「まもろうよ こころ」
執筆者


労働基準調査組合 執行委員長
谷本 祥子
私はこれまでアパレル業界やエステサロン業界で勤務してきました。華やかに見える業界ですが、現場では長時間労働や人手不足、過度な売上目標によるプレッシャーが当たり前で、同僚や後輩、先輩までもが心身ともに疲弊し、ある日突然職場に来られなくなる姿を何度も目の当たりにしてきました。
続きを読む
退職を申し出ても「人が足りない」「後任が見つかるまで待ってほしい」と引き止められ、なかなか辞められずに苦しむ人も少なくありませんでした。私自身も退職を願い出た際に会社から強い引き止めに遭い、労働者として当然の権利を訴えても一切取り合ってもらえず、深い無力感と悔しさを味わいました。
この経験から「働く人たちがもっと気軽に、安心して退職できる仕組みが必要だ」と痛感しました。「一人で苦しむ労働者をなくしたい」という思いから、現在は労働基準調査組合の執行委員長として活動しています。
同じように悩み苦しむ方々が孤立しないよう、労働現場で生じるあらゆる労働問題に真摯に向き合い、労働法に則った実効性のある支援を行ってまいります。









