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会社都合で退職したいのですが会社に交渉は可能ですか?

  • 2023.05.11
  • 2023.05.11
会社都合で退職したいのですが会社に交渉は可能ですか?

退職豆知識

退職代行を利用して会社都合退職の交渉を行うことは可能だが、最終的な判断はハローワークが行う

ハローワークに当組合の通知書を提出して説明することで会社都合退職になる可能性はかなり高まる

会社都合退職が不認定ならば失業給手当受給を有利にするために特定理由離職者手続きを適切に行う

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会社を辞めた後、再就職先が既に決まってらっしゃる方はよいでしょうが、決まっていらっしゃらない方にとっては会社を辞めた後の生活で金銭的な不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

失業した方が安定した生活を送りつつ、1日も早く就職するために給付される手当として雇用保険(基本手当)がございます。

雇用保険(基本手当)は退職すれば必ず受けられる保険ではなく、一定の受給要件(下記URL参照)を満たした場合にのみ受給することができます。

この受給条件を満たしている中でも退職の理由によって

「自己都合退職」

「会社都合退職」

と区別されており、失業後にもらえる失業給付金の受給額や給付期間などに違いがあります。

本記事では、退職代行を使って「会社都合退職」をすることは可能なのか、

そもそも「自己都合退職」と「会社都合退職」は具体的に何が違うのか、

それにより失業給付金はどう違ってくるのか、

また仮に会社都合の退職が認められなかった場合に失業給付金の受給を有利にすすめる方法について詳しく説明させていただきます。


参照:ハローワーク基本手当受給要件

 

退職代行を利用して会社都合で退職することは可能か


結論から申し上げますと、退職代行を利用することで会社に「会社都合退職」とするように交渉することは可能です。

退職代行業者から交渉してもらうことで、会社が会社都合退職にする可能性はございます。

ここで注意点として、民間企業による退職代行サービスは会社との交渉は非弁行為となるため出来ません。

団結権、団体交渉権が保障されている労働組合による退職代行か、会社との交渉はもちろん法的な問題まで対応可能な弁護士による退職代行業者を選ぶことが重要です。

しかし、会社が会社都合退職と認めなかった場合はどうなるのでしょうか。

その場合は、仮に会社都合退職とされなかったとしても、最終的にはハローワークが退職理由を判断します。

その際に当組合から会社に送る「通知書」(会社に退職の意思を通知する書面で退職理由などあなたの事情に合わせて作成させていただきます。)をハローワークに提示し説明することで会社都合退職になる可能性はかなり高くなります。

上記のように、退職代行を使って会社と交渉してもらうことで会社都合退職と認められる可能性はあるが、仮に認められなくても当組合から会社に送る通知書を提示して説明することでハローワークの最終的な判断で会社都合退職になる可能性は高くなります。

では、実際「会社都合退職」は「自己都合退職」と比べて違いはどのようになっているのでしょうか。

以下で具体的な違いについて詳しく説明いたします。それではみていきましょう。

 

「自己都合退職」と「会社都合退職」の違い


まず違いとしましては、下記のように退職の理由が挙げられます。
 

自己都合退職

「自己都合退職」はご本人様が希望をして退職する場合となります。

一般的には多くの退職者が自己都合退職に当てはまります。

結婚や介護、転居や病気やケガの療養による退職はもちろんですが、転職する場合なども自己都合退職となります。
 

会社都合退職

「会社都合退職」は退職を余儀なくされる場合です。

会社の経営破綻や業績悪化に伴って人員整理が行われ、一方的な労働契約解除をされるケースが一般的になります。

また、退職勧奨や希望退職に応じた場合や何かしらのハラスメントの被害を受けた場合、勤務地の移転などによって通勤することが難しくなった場合などのように自分の意思に反して、退職せざるを得なくなったケースも含まれます。


以下で、一般的な会社都合退職の理由についてみていきましょう。


・倒産、大量のリストラ

・解雇(懲戒解雇などの自己の責めに帰すべき重大な理由での解雇は除く)

・職場の上司や同僚などからのハラスメント

・労働契約書や雇用契約書に明示されていた勤務条件が著しく違っていた

・賃金の大幅な減少や未払い

・会社からの退職勧奨を受けた(早期退職優遇制度に応募するなどして離職したケースは含みません)

・有期雇用労働者の当該雇用契約が更新されない


ただし、懲戒解雇など問題を起こして解雇となった場合は「自己都合退職」の扱いとなります。

しかし、退職理由に納得いかず不当解雇の可能性が考えられる場合には会社に詳しく説明を求め、懲戒解雇の撤回を求めましょう。

懲戒解雇や撤回方法について詳しく知りたい方は下記の記事をご参考ください。


【関連記事】退職代行を利用しても懲戒解雇にならないの?|労働基準調査組合 (rouki.help)

【関連記事】労働問題解決の選択肢としての労働審判と少額訴訟や保全手続|労働基準調査組合 (rouki.help)


続いて、「自己都合退職」と「会社都合退職」のメリット・デメリットについて詳しく説明いたします。

「自己都合退職」か「会社都合退職」によって退職後に異なる点は主に3点あります。

履歴書に記載する内容・失業給付金の給付内容・退職金の支給内容です。
 

自己都合退職のメリット・デメリット


・自己都合退職のメリット
自己都合退職の場合は、転職活動において履歴書の退職理由を一身上の都合と記載するだけで問題ございません。

転職活動においては在籍期間が極端に短期であったり転職の回数が極端に多いなどのことが無い限り、退職理由について面接時に深くまで追求されることがないというのがメリットになるでしょう。


・自己都合退職のデメリット
自己都合退職の場合、失業給付金の支給まで最短でも2か月の給付制限があります。

さらに、ハローワークへの申請後に最低でも7日間の待期期間を待つ必要があります。

つまり最短でも2か月+7日後からの支給となります。また、会社都合退職と比較すると金額が少なく、給付期間も短くなります。

なお退職金規定があり、退職金を支給している会社では一般的に自己都合退職の場合は会社都合退職よりも退職金が減額される場合が多いです。

詳細につきましては、会社の退職金規定や就業規則で確認されるとよいでしょう。

※参照:給付制限期間について
2020年10月1日以降に離職した場合は5年間のうち2回までは2か月の給付制限期間となります。


・失業給付金の制限が免除される自己都合退職
上記は一般的な例についてご紹介させていただきましたが、自己都合退職でも理由によっては「特定理由離職者」として給付制限が免除される特殊な場合もございます。

こちらが、また後程詳しく説明させていただきますが、会社都合の退職が認められなかった場合に失業給付金の受給を有利にすすめる方法で利用する制度となります。

「特定理由離職者」の場合は会社都合退職と同様に、給付期間が長くなったり国民健康保険料が軽減される場合もあります。

「特定理由離職者」と認められるかどうかは個別の事例によって異なります。

実際に認められるには必要書類を提出しなければなりませんので、詳細につきましてはお近くのハローワークでご相談ください。

 

会社都合退職のメリット・デメリット


・会社都合退職のメリット
会社都合退職のメリットとしては、失業給付金の支給を受けるまでの期間が早いという点です。

自己都合退職の場合は最短でも2か月の給付制限がありますが、会社都合退職の場合は給付制限はございません。

したがってハローワークへの申請後、最低7日間の待機期間を経て失業給付金を取得することが可能です。

また、会社都合退職の場合は失業給付金の支給金額も多く、給付期間も最大330日と自己都合退職に比べて長くなっていることがメリットとなります。


・会社都合退職のデメリット
会社都合退職のデメリットとしては、転職活動において転職先での面接時に質問される事柄が増える可能性があると考えられます。

履歴書で会社都合退職と記載があった場合、面接時の確認が増えることがあります。

会社の倒産など自身に理由がない場合はそこまで確認されないでしょうが、解雇の場合はその理由について深く聞かれる可能性が高いでしょう。

前職の会社での就労時に問題を起こしていないか、トラブルがなかったかなど詳しく質問される可能性があります。

自己都合退職の場合に比べて、より一層慎重に書類や面接などの対策を練る必要があるでしょう。

中には失業手当がすぐもらえて、額も多く期間も長くもらえるということから何かしらの理由を会社側につけて会社都合退職にしようとする方もいらっしゃいますが、転職活動への影響を考えると会社都合退職もメリットばかりがあるわけではありません。

一度でも会社都合退職をするとその後、いつまでも会社都合退職ということが経歴上につきまとうことになります。

転職のたびに解雇や退職勧奨での退職は従業員本人に何か問題があったのではないかと疑われたり、倒産や事業所の撤退など本人の責めに帰さない退職だったとしても、本人が会社の経営に影響を及ぼすポジションにいたと判断されると経営判断に難ありとみなされてしまう場合も考えられます。

また、ここまで極端ではないにしても再就職先での面接時に退職理由を深堀して聞かれる可能性は高まります。


上記で「自己都合退職」と「会社都合退職」の違いとメリット・デメリットについて詳しく説明させていただきました。


分かりやすくまとめると、自己都合退職と会社都合退職の違いは下記のようになります。


失業給付金最短支給開始期間:自己都合退職(2か月7日もしくは3か月7日) に対して 会社都合退職(7日)

失業給付金支給期間:自己都合退職(90日~150日) に対して 会社都合退職(90日~330日)

失業給付金最大支給金額:自己都合退職(約118万円) に対して 会社都合退職(260万円)

失業給付金給付制限:自己都合退職(あり) に対して 会社都合退職(なし)

国民健康保険税:自己都合退職(通常納付) に対して 会社都合退職(最長2年間軽減)

履歴書記載内容:自己都合退職(一身上の都合のより退職) に対して 会社都合退職(会社都合により退職)



ここまでで、「自己都合退職」と「会社都合退職」の具体的な違いやメリット・デメリットについて説明いたしました。

両者にメリット・デメリットはございますが一概にどちらが良いとは言い切れないでしょう。

ただし、会社を辞めた後の生活に金銭的な不安があるようでしたら、自己都合退職で失業手当支給まで最短でも2か月と7日待つなんて悠長なことは言ってられないのではないでしょうか。

何とかして会社側に様々な理由をつけてでも会社都合退職にならないか画策をし、ハローワークでもそれが認められなかった場合、いったいどうすればよいのでしょうか。

前述でも少し触れましたが、ハローワークが会社都合退職と認めなかった場合でも、会社都合と同じ待遇で失業手当を受けることが可能となる方法があるのです。

以下でその方法について詳しく説明させていただきます。それではみていきましょう。

 

特定理由離職者制度を利用して失業手当の受給を有利にすすめる方法


上記のようにハローワークが会社都合の退職と認めなかったケースでも、会社都合と同じ待遇で失業手当の受給が可能になる場合は、精神的な病気など特定の理由で退職した場合になります。

したがって先に病院に行って診断書をもらっておく必要があります。

それにより、特定理由離職者(区分2)の制度を利用することによって、会社都合と同様の待遇で失業手当の受給が可能になります。

それでは、ここからは特定理由離職者制度について詳しく解説し、その制度を利用することで失業手当の受給を有利にする方法について詳しくみていきましょう。

では、まずはじめに前述でも述べましたが失業手当を受給するには、一定の受給要件を満たす必要があります。

その中でも、特定理由離職者制度を利用することで失業手当の受給を有利に進めることが出来ます。

特定理由離職者制度と失業手当の受給において特定理由離職者が有利な理由について解説させていただきたいと思います。

そもそも特定理由離職者制度とはどういった制度なのでしょうか。

 

特定理由離職者制度とは


特定理由離職者制度とは、結婚・出産、配偶者の転勤、介護、その他の特定の事由によって退職した場合に失業手当の受給資格を得ることが可能になる制度です。

失業手当の受給要件として、通常であれば被保険者期間が離職の日以前2年間に12か月以上必要となりますが、特定理由離職者になるとこの期間が短縮されて離職の日以前1年間に6か月以上あれば失業保険等の受給資格を得ることが出来ます。

また、一般的な自己都合退職の離職の場合、失業手当の所定給付日数は90~150日(被保険者期間による)となっておりますが、一部の特定理由退職者は年齢により90~330日となっており、一般的な自己都合退職に比べて日数の上限が拡大されています。

さらにより長い期間で給付を受けることが可能となっています。

一部の特定理由離職者については下記URLをご確認ください。


(参照:https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html)


また給付制限期間についてですが、一般的な自己都合退職の離職の場合は離職票をハローワークに提出してから7日間の待期期間を経て、そこから最短でも2か月の給付制限期間(下記参照)が経過した後に失業手当の支給が開始されます。

その一方で、特定理由離職者に該当する場合は給付制限期間がなく、待期期間7日間を経て翌日から給付が開始されます。

保護の必要性が高いということから、特定理由離職者に該当する場合には迅速な給付の開始が可能となっております。


※参考:給付制限期間について
2020年10月1日以降に離職した場合は5年間のうち2回までは2か月の給付制限期間となります。3回目からは以前と同様3か月の給付制限期間となります。


上記では特定理由離職者制度について詳しく説明いたしました。

では、ここからは特定理由離職者の種類について詳しく説明させていただきたいと思います。ではみていきましょう。

 

特定理由離職者の種類


特定理由離職者には下記のような種類がございます。


・結婚、出産
結婚や出産により、仕事と家庭の両立が困難になった場合に利用することができます。
ただし、退職日から1年以内に産前産後休業を取得している場合は、この制度は適用されません。

・配偶者の転勤
配偶者の転勤により、通勤が困難になった場合に利用することができます。
ただし、配偶者の転勤先が国外である場合は、この制度は適用されません。

・介護
家族の介護をするために退職する場合に利用することができます。
介護対象者の種類や要件は、各都道府県によって異なるため、詳細は都道府県労働局に確認する必要があります。

・その他の特定理由
その他の特定の事由により、退職する場合に利用することができます。
たとえば、職場の環境や健康上の理由による退職が該当します。


上記では、特定理由離職者の種類について説明いたしました。

上記のような特定理由離職者に該当するかどうかは自分で決められるわけではありません。

求職の申し込みの際にハローワークの担当者が求職者から状況や事情をヒアリングして正当な理由と認められる必要があります。

そして、それを公的な書類を提出して証明する必要がございます。
たとえば、出産の場合は出産予定日や産休・育児休業の証明書、介護の場合は介護保険証や医師の診断書などが必要になります。

また、失業した後に求職活動を行っているという求職活動の履歴を証明する必要があります。
求職活動の状況の記録や面接の結果などを記録しておくことが望ましいでしょう。

それでは、実際の受給方法においてどのような手続きが必要になってくるのでしょうか。

以下では例として「心身の傷病による退職者」の場合の流れを詳しく説明させていただきます。

 

特定理由離職による失業手当の受給方法と流れ


例として心身の傷病による退職者のケースでは、身体的な条件のために就業している業務(勤務場所への通勤も含む)を継続することが不可能または困難になった場合や、身体的な条件のために事業主から新たに就業するべきことを命ぜられた業務(当該勤務場所への通勤も含む)を遂行することが不可能または困難になった場合のいずれかに該当したことで離職した場合があてはまります。

ただし前者に該当しても後者に該当しない場合はこの基準に該当しないことがありますので、詳しくはお近くのハローワークにお問い合わせください。

では、特定理由離職者として失業手当を受給する手続きと流れについて説明いたします。

流れは下記のようになります。


①退職日以前に医師による診断を受けて診断書をもらっておく

退職日より前に病気・ケガによる症状があって、医師による受診をしてもらっていることが必要となります。

症状があっても医師による受診をしていない場合は特定理由離職者に該当するという証明が出来ないためです。

②退職後に会社から離職票を受け取る

退職代行を利用した際に伝えた退職時の必要書類の中で離職票が会社から郵送されてきます。

送られてこない場合は当組合から督促後それでも送られてこなければ、お近くのハローワークで「会社に離職票が欲しいと伝えたのに退職日から2週間経っても離職票が送られて来ないので対処して欲しい」と伝えてみてください。

ハローワークから会社に発行の請求をしてもらえます。

また、失業保険手当てを受領するために、離職票を受領する前にハローワークで仮決定を受けるという方法もあります。

会社が離職票を送ってこない時でも、失業手当を受給するためにハローワークに受給資格の仮決定をしていただくことができます。

失業保険手当についてお急ぎであれば、一度ハローワークにご相談いただきますようお願いします。

離職票が手元に届きましたら、この離職票は失業手当の手続きをする際に提出するために必要です。

③退職後に離職票を受け取ったらハローワークで手続きを行い、病状証明書の用紙をもらう

離職後は、ご自身でハローワークにて手続きし求職の申し込みを行います。

提出した書類によって受給資格の確認と受給資格の決定が行われます。

その際にハローワークの担当者に特定理由離職者に該当する旨を伝えて病状証明書の用紙をもらいます。

こちらの病状証明書は前もってもらうことも可能な場合がありますが、ハローワークによっては離職票が無い場合はもらえないこともありますので、ご自身の管轄のハローワークにてご確認ください。

④病院に行き、病状証明書の記入をお願いする
退職する前に受診した病院にて、病状証明書に必要事項を記入してもらってください。

医師による受診と証明書発行に診察代と発行費用1000円~数1000円がかかります。

ここで注意点として、病状証明書の記入は退職日より後でなければならないので注意しましょう。

また病状証明書には、退職時点で就業が困難であることと退職後は働ける状態にあることが記載されている必要があります。

失業手当はあくまでも働くまでの間の生活を安定しておくりつつ、1日も早く就職するために支給されるものであるので、退職後に病気・ケガで働けない状態である方は、そもそも支給の対象ではありません。

⑤ハローワークに行き雇用保険説明会に出席し、病状証明書の提出も行う。

雇用保険説明会に出席することにより受給資格者証が交付されます。

その際に病状証明書などの必要書類をハローワークに提出して特定理由離職者に該当することが認められると交付されていた受給資格者証に記載されていた退職理由のコード番号が40(正当な理由のない自己都合退職)→33(正当な理由のある自己都合退職)に変更されて、特定理由離職者として給付制限期間が免除されることになります。

⑥失業認定日にハローワークへ行く

特定理由離職者に認定されると、受給手続きの開始日から通算7日間経過すれば待期期間が完了となり、一般的な自己都合退職であれば最短でも2か月の給付制限期間を待つことなく失業手当の支給が開始されます。

そのあとは、通常の失業手当給付と同様に認定日にハローワークで失業認定を行い、認定を受けた日数分の失業手当が入金されるのを待ちます。

⑦失業手当の入金
具体的に例えば、仮に離職日が5月31日の場合、1週間後の6月7日にまず受給のための手続きを行います。

この日が求職申込日となります。
すると、待機満了日が通算7日経過後の6月13日になります。

最初の認定日は求職申込日から4週間後の7月5日となり、待機満了日の翌日6月14日~認定日の前日7月4日の21日間分の失業手当が7月5日以降に振り込まれます。

したがって、第1回目の振り込みは離職日には関係なく原則、受給手続きから起算して4週間以降になりますので、早く受給されたいという方は早めに手続きをされるのがよいでしょう。


以上で特定理由離職による失業手当の受給方法と流れについて詳しく説明いたしました。

では特定理由離職者の場合、受給期間や支給額はどのようになっているのでしょうか。

気にされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。下記で説明いたします。

 

受給期間と支給額


失業手当の受給期間や支給額は、加入期間や収入に応じて異なります。

ただし、特定理由離職者の場合は受給期間が延長される場合がございます。

また、支給額も一般的な自己都合退職よりも高くなる場合があります。


参照:基本手当の所定給付日数

参照:雇用保険の基本手当日額


ここでは、特定理由離職者の受給期間と支給額について説明いたしました。

ここまでで特定理由離職者について詳しく説明させていただきましたが、この制度を利用することによって得られるメリットを最後にまとめさせていただきたいと思います。

 

特定理由離職者制度を利用することで得られるメリット


特定理由離職者制度を利用することで、失業手当の受給を有利にすすめることが可能です。

ただし、失業手当の受給には、加入期間や離職理由の証明、求職活動の履歴などの条件があります。

特定理由離職者制度を利用する際には、必要書類を用意して正確に手続きを行うことが重要です。

特定理由離職者制度を利用することで、求職活動においても有利になり、失業手当の受給期間や支給額も有利になる場合があります。

また特定理由離職者制度には、結婚・出産、配偶者の転勤、介護、その他の特定の事由による退職が含まれています。

この制度を利用することで、退職理由が明確であるため、求職活動においても有利に進めていける場合があります。

失業手当の受給において特定理由離職者が有利であることを理解した上で必要な条件を確認して、適切な手続きを行うことが大切です。

特定理由離職による失業手当の受給は、失業期間中の生活を支えるために重要な手段の1つです。

特に介護や家庭の事情などにより退職せざるを得ない方にとっては、特定理由離職者制度を利用することで失業手当の受給が可能となり、生活が支えられることが期待できます。

最後に、特定理由離職者制度と失業手当の受給においては、個人の事情や地域の制度によって異なる場合がございます。

必要な書類や手続きにつきましては各都道府県労働局や雇用保険事務所に確認することが重要です。

 

まとめ


労働組合や弁護士による退職代行を利用して、会社都合退職を交渉することは可能です。

ただし最終的な判断はハローワークが行うため、会社が認めなかった場合は当組合が会社に送る通知書を提出して説明することで会社都合退職になる可能性は高まります。

それでも会社都合退職と認められない場合に、失業給付金の受給を有利にすすめる方法として特定理由離職者制度がございます。

特定理由離職者制度は、結婚や出産、配偶者の転勤、介護などの特定の事情による退職者に対して、失業手当を受け取る際に有利な条件を提供する制度です。

まず、退職前に医師による診断を受ける必要があります。

その後、雇用保険を受給するための一般的な手続きを行い離職票を受け取ります。

次に、ハローワークで離職手続きを行い、病状証明書の用紙をもらいます。

そして病院で病状証明書を記入してもらい、ハローワークに提出し雇用保険説明会に出席します。

特定理由離職者として認定されると、待機期間の終了後に失業手当が支給されます。

受給期間と支給額は、加入期間や収入に応じて異なりますが、特定理由離職者の場合は受給期間が延長される場合があり、支給額も一般的な自己都合退職よりも高くなることがあります。

特定理由離職者制度を利用することで、失業手当の受給を有利に進めることが可能ですが、必要書類を用意し正確な手続きを行うことが重要です。

最後に、特定理由離職者制度と失業手当の受給においては、個人の事情や地域の制度によって異なる場合があるため、各都道府県労働局や雇用保険事務所に確認することが重要です。

これにより、退職後の生活を支える失業手当が適切に受給できるようになります。
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退職代行コラム編集者

コラム編集者

労働基準調査組合執行委員長
徳野 雄一

私自身、離職率が非常に高い同族経営の会社に11年勤務し役職者でした。
私の目の届かないところで普段から自身の部下に経営陣からハラスメントが横行しており、育ては部下が退職する繰り返しの会社でした。

入社して11年目に私宛の部下の辞表に経営陣からの酷いパワハラとも取れる内容が赤裸々に綴られており、今までその事に気づかなかった自分に腹が立ちそして、会社の将来を見据え、その事を経営陣に指摘した途端に私は懲戒解雇を言い渡されました。
その後、懲戒解雇の事を調べ上げ簡単には認められない事を知り、会社側に撤回させ自主退職し今に至ります。

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