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『【完全解説】労働時間・残業の法律知識 〜残業から身を守るために知っておくべきこと〜』

  • 2024.11.14
  • 2024.11.14
『【完全解説】労働時間・残業の法律知識 〜残業から身を守るために知っておくべきこと〜』

労働基準法

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労働時間と残業時間...そもそも法律でどう決まっているの?

「労働時間」と「残業時間」、
普段何気なく使っている言葉ですが、
その定義をきちんと説明できますか?


実は、労働時間や残業時間については、
労働基準法という法律で
細かく定められています。

この法律を知らないと、
知らず知らずのうちに違法な残業を
してしまったり、残業代が正しく
支払われなかったりする可能性も…。

今回は、労働時間と残業時間について、
基礎知識をわかりやすく
解説していきます。

 

法定労働時間って?

まず、労働時間とは、
労働者が使用者の指揮命令下に
置かれている時間を指します。

具体的には、始業時刻から
終業時刻までの間で、
実際に仕事をしている時間だけでなく、
休憩時間や待機時間なども含まれます。

労働基準法では、
1日の法定労働時間は、
原則として8時間以内、
1週間では40時間以内と
定められています。

これは、
すべての労働者に適用されるもの。

「え、私の会社はもっと長い時間
働いているけど…」
と思った方もいるかもしれません。

確かに、業種や職種によっては、
1日8時間を超えて働くケースも
少なくありません。

しかし、そのような場合でも、
限度時間を超えて労働させるためには、
会社側が様々な手続きを踏む
必要があります。

詳しくは後の見出しで解説します。

 

残業時間とは?

残業時間とは、簡単に言うと、
法定労働時間を超えて働く時間のこと。

例えば、
1日の法定労働時間が8時間の場合、
9時間働いたとすると、
残業時間は1時間ということになります。

残業時間には、
法律で定められた上限があり、
それを超えて働かせることは
原則として禁止されています。

 

36協定とは?

会社が従業員に残業させるためには、
36協定を締結し、
労働基準監督署に届け出る
必要があります。

36協定とは、
会社と従業員代表の間で、
残業時間の上限や休日労働の条件などを
定めた協定のこと。

従業員を長時間労働から
守るための重要な制度です。

36協定がない会社で
残業をさせている場合、
それは違法となる可能性があります。

次回は、36協定で定められている
残業時間の上限について
詳しく解説していきます。

1日・1週間の労働時間と残業時間は何時間まで?

前の見出しでは、
労働時間と残業時間の
基本的な定義について解説しました。

「法律で労働時間の
上限が決まっているなら、それ以上
働かせるのは違法なのでは…?」

そう思った方も
いるのではないでしょうか?

実は、法律で定められた上限を
超えて労働者を働かせることは、
原則として禁止されています。

しかし、36協定を締結し、
一定の条件を満たせば、
残業や休日労働をさせることが
認められています。

今回は、
1日・1週間の労働時間の上限と、
36協定について
詳しく解説していきます。

 

1日・1週間の労働時間の上限

労働基準法では、
1日の労働時間の上限は、
原則として8時間以内、
1週間では40時間以内
と定められています。

これを超えて労働者を働かせる場合は、
時間外労働として、割増賃金を
支払う必要があります。

 

36協定とは?

36協定とは、
会社と従業員代表の間で、
時間外労働や休日労働に関するルールを
定めた協定のこと。

具体的には、
残業時間の上限や休日労働の条件、
割増賃金率などを定めます。

36協定を締結することで、
会社は法定労働時間を超えて
労働者を働かせることができます。

しかし、36協定で定められた
残業時間の上限を超えて働かせることは
違法となります。

 

36協定で定められた残業時間の上限

36協定で定めることができる
残業時間の上限は、以下の通りです。

時間外労働: 1か月45時間、
      1年360時間

休日労働: 1週間1日

ただし、特別な事情がある場合は、
限度時間を超えて残業させることも
可能です。

しかし、その場合でも、
1か月100時間未満、
1年720時間以内という
上限が設けられています。

 

違法な残業の例

・36協定を締結せずに残業させる

・36協定で定められた残業時間の
      上限を超えて残業させる

・残業代を支払わない

例えば、Aさんは1日の法定労働時間が
8時間の会社で働いています。

会社は36協定を締結していますが、
Aさんは毎日10時間働いており、
月の残業時間は60時間にもなります。

これは、36協定で定められた
残業時間の上限を超えているため
違法な残業となります。

違法な残業をさせられている場合は、
労働基準監督署や弁護士に
相談することをおすすめします。

 

残業代はどうやって計算するの?

残業したら、残業代がもらえるのは
         知っているけれど…

「実際、
   どうやって計算するんだろう?」
と疑問に思ったことはありませんか?

実は、残業代の計算方法には、
法律で定められたルールがあります。

今回は、残業代の計算方法について、
基本的な知識をわかりやすく
解説していきます。

 

残業代の計算方法

残業代は、以下の式で計算します。
 

残業代 =1時間あたりの賃金
       × 割増賃金率(割増率)
            × 残業時間


・1時間あたりの賃金

時給または月給を基に計算します。

月給の場合は、
「月給÷所定労働時間÷所定労働日数」
           で算出します。

・割増賃金率(割増率)

法定労働時間を超えた残業の場合は
25%以上の割増率が
法律で定められています。

深夜残業 (午後10時~午前5時)や
休日労働の場合は、
割増率がさらに高くなります。

・残業時間

実際に残業した時間です。

例えば、時給1,500円のAさんが、
1日2時間、週5日残業した場合、
1週間の残業代は以下のようになります。

 

1,500円 × 1.25 × 2時間 × 5日 = 18,750円
 

固定残業代とは?

固定残業代とは、
あらかじめ給与に一定額の残業代を
含めて支給する制度のことです。

例えば、月給25万円の中に、
45時間分の残業代5万円が
含まれているようなケースです。

固定残業代は、
残業時間の多少に関わらず、
毎月一定額が支払われます。

 

みなし残業代とは?

みなし残業代とは、
実際に残業した時間に関わらず、
一定時間残業したものとみなして
残業代を支給する制度のことです。

固定残業代と似ていますが、
みなし残業代の場合は、
残業時間が一定時間を超えた場合、
超過分に残業代を
支払う必要があります。

 

固定残業代・みなし残業代の注意点

固定残業代やみなし残業代は、
法律で認められた制度ですが、
以下の点に注意が必要です。

・固定残業代やみなし残業代として
 支払われる金額が、
 実際に残業した時間分の
 残業代よりも少ない場合は、
 違法となる可能性があります。

・固定残業代やみなし残業代
 の制度を導入する場合、
 就業規則に明記する必要があります。

・残業時間が固定残業代や
 みなし残業代に設定された時間数を
 常に超えている場合は、制度の運用
 として問題がある可能性があります。

固定残業代やみなし残業代について
疑問がある場合は、労働基準監督署や
弁護士に相談することをおすすめします。

労働時間・残業時間に関するよくあるトラブル

労働時間や残業時間に関する法律は、
 きちんと守られているのでしょうか?

残念ながら、多くの企業で、
違法な労働時間管理や
残業代の未払いが
横行しているのが現状です。

今回は、
労働時間・残業時間にまつわる
よくあるトラブルと、
その解決方法について
解説していきます。

 

サービス残業・未払い残業代

サービス残業とは、
残業したにもかかわらず、
残業代が支払われないことを指します。

会社から
「業務が終わらないのは能力不足だ」
「残業代は払えない」などと言われて、
サービス残業を強要されるケースも
少なくありません。

また、残業代が正しく計算されず、
未払い残業代が発生するケースも
あります。

サービス残業や未払い残業代は、
労働基準法違反であり、
会社は従業員に適切な残業代を
支払う義務があります。

 

長時間労働による健康被害

長時間労働は、
従業員の心身に深刻な影響
を与える可能性があります。

過労死や脳・心臓疾患、
精神疾患などのリスクが高まる
だけでなく、睡眠不足や疲労による
集中力・注意力の低下は、
仕事中の事故やミスにも
つながりかねません。

近年では、長時間労働が原因で
過労死や精神疾患に陥った従業員が、
会社に対して損害賠償を請求する
ケースも増えています。

 

パワハラ・労災

上司や同僚からのパワハラが原因で、
長時間労働を強いられるケースも
あります。

パワハラによって精神的な苦痛を受け、
心身の健康を損なうことは、労災として
認められる可能性があります。

また、違法な労働時間管理によって
長時間労働を強いられ、
健康被害が生じた場合も、
労災が認められる可能性があります。

 

トラブル解決のための方法

労働時間や残業時間で
トラブルを抱えている場合は、
以下の方法で解決を図りましょう。

労働基準監督署への相談
労働基準監督署は、労働に関する
法律の遵守を監督する機関です。

労働時間や残業代に関する相談窓口
も設けられています。

労働組合への加入
労働組合は、従業員の権利を守るために
          活動する組織です。
労働時間や残業代に関する交渉や、
トラブル解決のサポートを行っています。

弁護士への相談
弁護士は、労働問題に関する専門家です。
法的知識に基づいたアドバイスや、
交渉、訴訟などのサポートを
受けることができます。
「会社に相談するのは気が引ける…」
「一人で解決できるか不安…」
という方は、退職代行サービスを
利用するのも一つの方法です。
退職代行サービスの中には、
労働問題の相談に対応している
ところもあります。

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労働時間や残業代で困ったら....どこに相談すればいい?

どこに相談すればいいのか
わからない方のために、
よくある質問と回答をまとめました。

Q1: 違法な残業をさせられている
  と感じたら、どこに相談すれば
  良いですか?

A: 違法な残業をさせられていると
  感じたら、以下の機関に労働相談
  してみましょう。

労働基準監督署
労働基準法などの法律に基づき、
労働条件を監督する国の機関です。
労働時間や残業代に関する
相談はもちろん、パワハラやセクハラ
などの相談にも対応しています。

労働組合
 
職場に労働組合があれば、
組合に相談することもできます。
労働組合は、従業員の権利を守るために
活動する組織であり、会社との交渉や
トラブル解決をサポートしてくれます。

弁護士
労働問題に詳しい弁護士に相談すれば、
法的観点からアドバイスやサポートを
受けることができます。必要に応じて、
会社との交渉や訴訟なども代理で
行ってくれます。

Q2: 残業代が支払われていない場合は
  どうすれば良いですか?

A:まずは、会社に請求してみましょう。
 給与明細やタイムカードなどを確認し、
 残業代が正しく支払われていないことを
 具体的に伝えましょう。

それでも会社が支払いに応じない場合は、
労働基準監督署に相談したり、
弁護士に依頼したりする方法があります。

労働基準監督署は、会社に対して
指導や勧告を行うことができます。
弁護士に依頼すれば、会社との交渉や
訴訟などを代理で行ってくれます。

Q3: 退職代行サービスは、労働時間や
  残業に関するトラブルの相談にも
  乗ってくれますか?

A:サービス内容によって異なりますが
 相談可能な場合があります。

退職代行サービスは、従業員の代わりに
会社に退職の意思を伝えてくれる
サービスですが、中には、退職に伴う
トラブルの相談や、未払い残業代の請求
などをサポートしてくれる
サービスもあります。

退職代行サービスを
利用するメリットとしては、
以下のような点が挙げられます。

会社と直接交渉する必要がないため、
精神的な負担を軽減できる。

専門知識を持ったスタッフが
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スムーズに解決できる可能性が高い。

退職後のトラブルにも
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退職代行コラム編集者

労働基準調査組合執行委員長
後藤 星未

「医療関係の職場に長年勤務していました。その職場では、様々なハラスメントが横行しており、経営者をはじめ役職者も従業員に心ない言葉を浴びせ、非常に離職率が高く、入社直後に退職してしまう、まさに典型的なブラック企業でした。

私は新人研修や教育を任されていましたが、せっかく育てた新人は経営者や上司からのハラスメントを受けて心を病み、退職を繰り返す状況が続きました。

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