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本当にすぐにトラブルなく退職できますか?

  • 2023.04.28
  • 2023.04.27
本当にすぐにトラブルなく退職できますか?

退職豆知識

退職代行サービスにより退職の意思を通知した日から最長14日以内で退職可能

退職日は退職通知後の即日退職、有給を全て消化したその日、最長14日以内のいずれかの日となる

退職代行を利用して、退職時に起こり得る懲戒解雇・損害賠償請求などのトラブルを回避する

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あなたは会社や仕事がつらくなり退職を検討しているかもしれません。そのような場合、退職代行サービスを利用することが一つの選択肢です。

ただし、本当にすぐに退職出来るのだろうか?この記事では退職代行サービスを使ってすぐに退職が可能かどうか、その方法と注意点を初心者にもわかりやすく説明します。

 

 

退職代行サービスを利用してすぐに退職できるのか

 

結論から申し上げますと、退職代行サービスを使って即日退職は可能です。民法第627条によると、雇用期間の定めがなければ、退職日の2週間前までに退職の意思表示を行えば、いつでも会社との雇用契約を解約できます。

 

以下で法律的な面もふまえて詳しく説明させていただきます。

 

 

退職代行の利用による退職の意思表示を会社として拒むことは原則できない

 

(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)

第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用元:民法第627条 (e-GOV 法令検索)

 

従業員には辞める自由があり、会社側もそれを阻止することは法律的にできないからです。退職代行サービスを使われたら、会社側は基本的にはその意思に従うしかありません。以上のことから退職までに必要な期間は2週間になっています。これは民法第627条によって定められている期間になりますので、就業規則にあるような、退職する場合は1か月前に伝えなければならないなどのルールは気になさらなくても大丈夫です。雇用契約書や就業規則に書いてあっても、法律が優先されます。

 

しかし、民法第627条で退職までに必要な期間が2週間と決まっているのは、雇用の期限を定めがない場合に限ります。そのため、契約社員や無期雇用派遣以外の派遣の方は例外にあたるので注意する必要があります。

 

 

有期雇用契約の場合

 

有期雇用契約の場合は、以下のような規定があります。

 

(やむを得ない事由による雇用の解除)

第六百二十八条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

引用元:民法第628条(e-GOV 法令検索)

 

有期雇用者は、原則として契約期間が終了するまでは勤務する必要があります。ただし、病気やケガ、親の介護などの「やむを得ない事情」があれば、契約期間終了前でも退職が認められます。

 

それでは退職サービスとは一体どのようなサービスなのか、以下で詳しく説明させていただきます。

 

 

退職代行サービスの概要

 

退職代行サービスとは、退職を希望する労働者が自分で会社に退職の意思を伝える代わりに、代理人として退職代行サービス業者が会社に退職の意思を伝えるサービスのことです。退職代行サービスを利用することで、退職の意思を通知した日から最長14日以内で退職が可能です。また、退職代行サービスを利用することで、すぐに退職できないトラブルや退職時に起こり得るトラブルを回避することができます。

 

では、どうして退職代行業者が必要とされているのでしょうか?以下のような理由が考えられます。

 

 

退職代行サービスが必要な理由

 

退職代行サービスが必要な理由として、以下のようなものがあります。

 

・退職意思を伝える際のストレスやトラブルを回避するため 

退職意思を伝える際に、会社側からの説得や引き止め、感情的な対立が起こる可能性があります。退職代行サービスを利用することで、代理人が退職意思を伝えるため、労働者本人がストレスやトラブルを回避することができます。

 

・退職手続きがスムーズに進むため 

退職代行サービス業者は、労働法に精通しており、適切な退職手続きを行うことができます。そのため、退職手続きがスムーズに進み、労働者本人が余計なストレスを感じることなく退職することができます。

 

・退職時のトラブルを防ぐため 

退職時にも、損害賠償請求や懲戒解雇などのトラブルが起こる可能性があります。当組合では、これらのトラブルを防ぐための対応も行っております。

 

以上のように、退職代行サービスは、労働者本人がストレスやトラブルを回避し、スムーズな退職ができるようサポートするために必要です。

 

それでは、実際の退職日の決定はどのようにして決まるのでしょうか。気になる方も多いのではないでしょうか。以下で詳しくみていきましょう。

 

 

退職日はどのようにして決まるのか

 

実質的な即日退職を実現するためには有給休暇を利用する必要があります。退職を申し入れた時点で10日以上の有給休暇が残っていれば退職の効力が生じるまで出社しないことが可能です。退職時に有給休暇を利用することは会社が拒否できない権利です。通常時には業務に支障がある場合、会社は有給休暇の時期を変更する権利がありますが、退職時にはこの権利は行使できないと考えられています。

したがって有休がある方は通常、退職をお伝えした日から消化になる事がほとんどです。

 

ただし、入社後すぐで有給がない場合や有給休暇が十分に残っていない場合はこの方法は使えません。

 

しかし、そのような場合でも当組合が職場に連絡した日から本人様は会社に出社することはありません。

退職日に関してはまず本人様が指定された日に当組合が職場に退職をお伝えして有給がなければその日の即日退職を、十分ではないが有給が残っている場合は有給を全て消化した日の即日退職を求めます。仮にその承諾が職場に得られない場合には当組合が職場に退職をお伝えした日から有給をすべて消化したその日が即日退職日、もしくは最長14日以内のいずれかの日が退職日となり本人様にはその間は体調不良などにより欠勤していただきます。

 

法律上は14日間は会社に拘束力が一応ありますが退職希望者にお金を払ってまで退職日まで出社させる会社はまずありませんので、出勤不要で即日退職もしくは全有給消化後の即日退職となることがほとんどです。

 

よって退職日は上記の通り会社との交渉になるため現時点で退職日の確定をさせる事はできませんが、どちらにせよ当組合が職場に退職をお伝えした日から会社に行く事や直接会社とお話をする事は一切ございません。

 

年次有給休暇とは

 

年次有給休暇付与日数

 

上記のように退職代行を利用して、出社することなく会社と直接連絡を取ることもなく退職することが可能です。

では、退職代行を利用しないことによって何かリスクは生じるのでしょうか。

 

「有給休暇の取得は出来るのか」、「説得や引き止めにあわないか」など気になる方もいらっしゃるかもしれません。以下で退職代行を利用しないことによるリスクについてみていきましょう。

 

 

退職代行を利用しないと会社をすぐに退職できない可能性がある

 

退職代行サポートを利用しなくても有給休暇取得や欠勤を利用して退職をすることはできますが、即日退職は非常に難しいです。

 

というのも、会社は本来は有給休暇取得を拒否できないはずですが自分で申し出ると有休取得を拒否されることがあります。高圧的な態度で退職時に有給は取得することはできないと言われればどう対応すればよいのか分からないこともあるかと思います。

自分で退職を申し出た場合、退職が無事2週間後に認められても有給休暇取得や欠勤ができないとその間出社をすることになってしまいます。休めないといわれて連絡をせずに休むと無断欠勤となり、懲戒解雇などのトラブルにつながるおそれがありますのでやめましょう

ご本人が会社と直接連絡をとって退職の意思を伝えることで激しい説得や引き止めにあうおそれがあります。特に人手不足の会社ですと上司以外にも同僚などからも引き止められる可能性が考えられます。

さらに会社から直接説得の電話がかかってくる、家まで引き止めをするために上司が訪問してくる、家族にまで連絡がいくなどの行為があれば退職が難しくなります。

 

そこで当組合による退職代行サービスを利用していただくことで当組合が代理人となり、本人様とその家族への連絡は直接の連絡はしないように会社にはきつく電話と書面でお伝え致します。

ですがごく稀に連絡をしてくる場合がございます。その時は着信拒否していただいた上で当組合までご連絡お願いします。会社に厳重注意させていただきます。

仮に家に突然来た場合には警察を呼んで頂いて構いません。

その後当組合にご連絡頂きましたら私たちが警察へ事情を説明する事も可能です。そして会社に厳重注意致します。

また2週間後に退職をしたい、その間は有給休暇・欠勤をすると直接伝えるとお互い感情的になってもめてしまうおそれもあります。2週間後に退職をするのは、非常識という価値観の方もいらっしゃいます。

 

退職者本人様と人事担当者の間に退職代行サポートである第3者を挟むことにより、お互いが感情的にならずに冷静な対応が可能です。

 

ただし退職時に一切トラブルが起こらないとは限りません。急に退職することによって「懲戒解雇されるのではないか?」、「損害賠償請求をされるのではないか」など不安に思われている方も多いのではないでしょうか。以下で退職をする際の起こり得るトラブルについてみていきましょう。

 

 

退職時のトラブル

 

退職時にもっとも不安に思われるトラブルとして、以下のようなことが考えられます。

 

・会社から懲戒解雇といわれる

 

懲戒解雇が無効となるのは「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない」場合と労働契約法第15条に定められています。つまり、逆に考えると、懲戒解雇が成立するのは「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められる」場合ということになります。

たとえば、窃盗や横領など犯罪行為や正当な理由無く2週間以上無断欠勤をした場合、経歴や資格の有無を詐称することなどがそれにあたります。

労働契約法や労働基準法で懲戒解雇について具体的な判断基準は定められていませんが、上記のように客観的に見て労働者に非があり、一般常識と照らし合わせて倫理的でない場合に懲戒解雇は成立します。

就業規則に違反した理由だけで懲戒解雇が可能だと認識されている経営者の方が非常に多いため、懲戒解雇が法的に認められるか否かは別として懲戒解雇処分を言い渡される可能性はゼロではありません。面倒だからと放置したままにしておくと、懲戒解雇処分は特にあとで大きなデメリットになって自分に返ってくる可能性があります。

 

(参照:労働契約法第15条)(e-GOV 法令検索)

 

・会社から損害賠償請求をするといわれる

 

通常では故意に会社に損害を与えたり、機密情報を漏らしたり、業務上の横領がない限り退職することだけで損害賠償請求が起こることはほとんどありません。しかし当組合の事例から、損害賠償請求は経営者の気質によって起こることが多いです。

法的に認められるかどうかは別として、突然辞めたことによる損害や就業規則違反による損害を主張する会社もあります。また、労働法に詳しくない顧問弁護士がいる会社では、嫌がらせ目的で損害賠償請求を弁護士から内容証明で送られてくることもあるのは事実です。

 

ではこのようなトラブルは退職代行を利用することにより回避できるのでしょうか。以下で詳しく説明させていただきます。

 

 

退職代行サービスを利用して、退職時のトラブルを回避する

 

懲戒解雇や損害賠償請求のトラブルが起こった場合、どう対処すればよいのか不安に思われている方も多いことでしょう。

 

懲戒解雇や損害賠償請求のトラブルが起こった場合、弁護士事務所の代行を利用していただくと会社との交渉や法的なトラブルになっても対応可能であり安全です。ただし費用は少なくとも10万円からとなり価格は高額になってきます。また、弁護士の代行は通常有給消化、残業代請求、退職金請求した場合には成功報酬を取られること、その事が分かりにくく表記されている為、弁護士事務所に直接お問合せのうえ確認は必須となります。労働組合の代行は価格は3万円以下であり、団結権、団体交渉権が保障されているため会社との様々な交渉が可能ですが、法的なトラブルには対応できない事がデメリットと言えるでしょう。

民間の代行(弁護士監修と記載)は価格は安いが会社との交渉は一切できません。また法的なトラブルにも対応できません。

 

そこで弁護士と労働組合のダブル対応を行う「ローキ」では、「弁護士保障プラン」を利用すれば会社との懲戒解雇撤回の交渉や資料の開示請求を代行させていただくことが可能です。もし懲戒解雇処分にされたとしても、会社に弁護士から撤回を求める事で回避出来る事がほとんどです。また仮に会社から退職することによる損害賠償請求の通知が来たとしても、弁護士費用は当組合が保障し会社に弁護士から対応いたします。もちろんどちらの場合も追加料金は一切かかりません。

 

 

まとめ

 

退職代行サービスを利用することですぐに退職できます。

 

通常、退職日の2週間前に退職意思を伝える必要がありますが有給休暇を利用することで実質的な即日退職が可能です。ただし有給休暇が全くない場合や不足している場合は有給休暇と欠勤を組み合わせる、もしくは欠勤だけを使い2週間休むことで問題ありません。仮に有給休暇が無かったとしても、会社側は欠勤されることで日給が発生してしまう事から即日退職を認める事が多いです。

 

いずれにせよ当組合が会社に退職をお伝えした日から会社に行く事、直接会社とお話をする事は一切ございません。

 

退職代行サービスを利用しない場合、会社をすぐに退職できない可能性があり説得や引き止めに遭うリスクがあります。退職代行サービスを利用することで感情的な対立を避け、スムーズな退職が期待できます。

 

また法的に認められるか否かは別として、退職することによる懲戒解雇や損害賠償請求などのトラブルが起こる可能性もございます。万が一そのようなトラブルが起きた場合でも当組合では、弁護士費用を保障し会社に弁護士から対応いたします。

 

円満でスムーズな退職が出来るよう、サポートさせていただきますのでご安心くださいませ。

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退職代行コラム編集者

コラム編集者

労働基準調査組合執行委員長
徳野 雄一

私自身、離職率が非常に高い同族経営の会社に11年勤務し役職者でした。
私の目の届かないところで普段から自身の部下に経営陣からハラスメントが横行しており、育ては部下が退職する繰り返しの会社でした。

入社して11年目に私宛の部下の辞表に経営陣からの酷いパワハラとも取れる内容が赤裸々に綴られており、今までその事に気づかなかった自分に腹が立ちそして、会社の将来を見据え、その事を経営陣に指摘した途端に私は懲戒解雇を言い渡されました。
その後、懲戒解雇の事を調べ上げ簡単には認められない事を知り、会社側に撤回させ自主退職し今に至ります。

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