- 契約書なし・保険は国保でも、会社に聞かずに雇用形態の見当はつく
- 給料の受け取り方・働き方・公的な加入記録で、雇用か業務委託かを判定
- わからないままでもローキに相談可。フォームは「わからない」でよい

契約書もないし保険は国保。私の雇用形態って何?



会社には聞きにくい。自分で確かめる方法はある?
退職の相談フォームを開いて「雇用形態」の欄まで来たところで、指が止まる。正社員なのか、契約社員なのか、パートなのか、はっきり答えられない方は少なくありません。退職代行ローキに寄せられる相談でいちばん多いのは、雇用契約書も労働条件通知書も受け取っておらず、健康保険は国民健康保険、会社に確かめるのも気が引ける、という方です。
結論から言うと、契約書がなくても、会社に聞かなくても、雇用形態の見当はつきます。給料の受け取り方、働き方の実態、マイナポータルやねんきんネットで見られる保険の加入記録の3つを確かめれば、まず「雇われているのか、業務委託なのか」がわかり、そこから正社員・契約社員・パートのどれにあたるかを絞り込めます。この記事では、その確かめ方と、雇用と業務委託の違いを一覧で比べた表、雇用形態によって退職の進め方がどう変わるかまでを、順番に解説します。
※この記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。
契約書も通知書もなく、保険は国保。会社に聞けないときの雇用形態の確かめ方
会社に聞かずに確かめる手がかりは、給料の受け取り方、働き方の実態、公的な加入記録、求人票や採用時のやり取りの4つです。どれも自分の手元か、自分だけでアクセスできる記録なので、会社に知られずに確かめられます。
最初に知っておいてほしいのは、契約書がないことは「雇われていない」という意味ではないということです。雇用の契約は、働くことと給料を払うことに双方が合意すれば、口頭でも成立します。一方で、労働条件を書面などで示すことは会社の義務で、渡していないこと自体が労働基準法違反です。契約書がないのは、あなたの落ち度ではありません。
手がかり1 給料の受け取り方を見る(明細・振込の名前・税金)
給与明細があれば、名前が「給与」「給料」か、「報酬」「業務委託料」かを見てください。明細がなくても、振込の名義(会社名)や、毎月の金額がわかれば手がかりになります。毎月の給料から所得税が引かれ、年末や退職時に「給与所得の源泉徴収票」を受け取っているなら、会社はあなたに給与を払っている、つまり雇用です。住民税が給料から天引きされている場合も、給与として扱われています。
反対に、自分で請求書を出して支払いを受けている、毎年自分で確定申告をして事業の収入として申告している、という場合は、業務委託として扱われている可能性があります。
手がかり2 働き方の実態をチェックする
雇われている労働者かどうかは、契約書の名前ではなく、実際の働き方で判断されます。厚生労働省も、仕事の指示を断る自由があるか、仕事のやり方に指揮命令を受けているか、働く時間や場所を決められているか、報酬が働いた時間に対して払われているか、といった点から判断するという基準を示しています。次のうち多く当てはまるほど、雇用である可能性が高くなります。
- 出勤する日や時間を会社が決めている(シフト表がある)
- 上司や店長から仕事のやり方を指示されている
- 給料が時給・日給・月給で決まっている
- 休むときは会社に連絡して許可をもらう
- 制服や道具、パソコンは会社が用意している
- 頼まれた仕事を断る自由が事実上ない
手がかり3 マイナポータルとねんきんネットで「加入記録」を見る
会社に聞かずに確かめられる、いちばん確実な方法です。マイナンバーカードをお持ちなら、マイナポータルで雇用保険の加入記録を確認できます。今の勤め先の名前で雇用保険に加入していれば、あなたは雇われていて、週20時間以上働く労働者として扱われているということです。厚生年金の加入記録は、日本年金機構のねんきんネットや毎年届く「ねんきん定期便」で確かめられます。
マイナンバーカードがない場合は、ハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を出すと、雇用保険に加入しているかどうか、どの事業所で加入しているかを回答してもらえます。本人確認書類を持って窓口に行くか、郵送で照会できます。照会するのは本人で、会社を通す必要はありません。
手がかり4 求人票や採用時のLINE・メールを探す
応募したときの求人票や求人サイトの掲載ページ、採用が決まったときのLINEやメールに、「雇用形態」や「雇用期間」が書かれていることがよくあります。ハローワークの求人票なら、雇用形態と雇用期間の定めの有無の欄があります。スクリーンショットや紙が残っていないか探してみてください。
| あなたの状況(契約書なし・保険は国保) | 考えられる雇用形態 |
|---|---|
| 時給でシフト制、週20時間未満 | パート・アルバイト(雇用) |
| 時給でシフト制、週20時間以上、会社の従業員は50人以下 | パート・アルバイト(雇用)。雇用保険には本来加入が必要 |
| 月給でフルタイム | 雇用(正社員の可能性)。法人の会社なら社会保険の手続き漏れの疑い |
| 時給やシフトで働いているのに「業務委託」と言われている | 実態は雇用の可能性がある(名ばかり業務委託) |
| 案件ごとの報酬で、自分で請求書を出し確定申告している | 業務委託の可能性が高い |
※あくまで目安です。契約期間(有期か無期か)は、求人票や採用時のやり取りで確かめます。
- 「契約書がないから雇用ではない」と思い込む。雇用の契約は口頭でも成立する
- 会社に言われるまま「業務委託」と決めつける。判断の基準は働き方の実態
- 国保だから正社員ではない、と考える。会社の規模や手続き漏れで国保のこともある
それでも自分では決められない、会社にも聞けないときは?
公的な相談窓口として、各都道府県の労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーがあります。無料・予約不要で、匿名でも相談できます。また、退職を考えているのであれば、雇用形態がはっきりしないまま退職代行ローキに相談していただいても構いません。お問い合わせフォームの「契約期間」の欄には「わからない」という選択肢があります。



契約書がないのは、あなたのせいではありません。会社に聞けなくても、手元の記録から確かめる方法はあります。
雇用と業務委託の違い|ひと目でわかる比較表
雇用と業務委託のいちばん大きな違いは、会社の指揮命令を受けて働き、働いた時間に対して給料をもらうかどうかです。雇用なら労働法で守られ、有給や残業代があり、労働組合にも入れます。業務委託は会社と対等な取引先の関係で、労働法の保護は原則としてありません。
下の表の「雇用」には正社員・契約社員・パート・アルバイト・派遣社員が、「業務委託」にはフリーランスや個人事業主が含まれます。
| 比べる点 | 雇用 | 業務委託 |
|---|---|---|
| 契約の名前 | 雇用契約書・労働条件通知書(口頭でも成立) | 業務委託契約書・請負契約書・準委任契約書 |
| お金の呼び名 | 給与・給料・賃金 | 報酬・委託料 |
| お金の決まり方 | 時給・日給・月給など働いた時間が基準 | 成果物や案件ごとの金額 |
| 働く日時・場所 | 会社が決める(シフト・勤務地) | 原則として自分で決める |
| 仕事の進め方 | 上司の指示を受ける | 自分の裁量で進める |
| 仕事を断る自由 | 原則としてない | ある |
| 道具・経費 | 会社が用意する | 自分で用意・負担する |
| 税金 | 給料から所得税が引かれ、会社が年末調整する | 自分で確定申告する |
| 社会保険・雇用保険 | 条件を満たせば会社で加入 | 国民健康保険・国民年金。雇用保険はない |
| 有給・残業代・最低賃金 | ある | 原則としてない |
| 辞めるとき | 退職(無期なら申し出から2週間) | 契約の解除(契約書の取り決めによる) |
| 退職代行ローキ | 利用できる | 利用できない(労働組合に加入できないため) |
※業務委託の契約でも、実態が上の「雇用」の欄に近ければ、労働者として扱われることがあります。
契約は業務委託でも、実態は雇用ということはある?
あります。契約書の名前が業務委託でも、出勤時間や場所を会社に決められ、仕事のやり方を細かく指示され、断る自由がなく、報酬が働いた時間で決まっているなら、労働者として扱われる可能性があります。業務委託でも最低賃金は適用される?USJ出演者「時給1,083円」告発の例でも、この「名ばかり業務委託」の問題を取り上げています。ただし、実態が雇用かどうかの最終的な判断には個別の事情の検討が必要で、業務委託契約の解除は、弁護士が運営する退職代行などに相談するのが適切です。
- 働く日時と場所を、誰が決めているか
- お金が働いた時間で決まるか、成果で決まるか
- 頼まれた仕事を断れるか



表の「雇用」の欄に多く当てはまるなら、あなたは雇われて働いています。呼び名より、毎日の働き方を見てください。
雇用だとわかったら、正社員・契約社員・パート・派遣のどれ?決め手は「契約期間・雇い主・働く時間」
雇用だとわかったら、次は契約期間の有無、雇い主、週の労働時間の3つで、正社員・契約社員・パート・アルバイト・派遣社員のどれにあたるかが決まります。雇用形態という言葉に法律上の厳密な定義はなく、会社ごとに「準社員」「嘱託」「メイト」などの呼び名が使われているため、名前で考えるとかえって迷います。厚生労働省も、契約社員を「期間を定めた労働契約を結んでいる場合」、パートタイム労働者を「1週間の所定労働時間が正社員と比べて短い労働者」として説明しています。
| 確かめること | 答え | わかること |
|---|---|---|
| ① 契約期間が決まっているか | 決まっていない/決まっている(○年○月○日まで) | 無期雇用か有期雇用か |
| ② 給料を払っている雇い主はどこか | 働いている会社/派遣会社 | 直接雇用か派遣か |
| ③ 週に何時間働くか | 正社員と同じ/正社員より短い | フルタイムか短時間か |
| 雇用形態 | 契約期間 | 雇い主 | 週の時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 正社員 | 定めなし(無期) | 働いている会社 | フルタイム |
| 契約社員 | 定めあり(有期) | 働いている会社 | フルタイムが多い |
| パート・アルバイト | 定めありも、なしもある | 働いている会社 | 正社員より短い |
| 派遣社員 | 定めありが多い(無期雇用派遣もある) | 派遣会社(派遣元) | さまざま |
※パートとアルバイトに法律上の違いはありません。どちらも短時間労働者として同じルールが適用されます。
契約期間がわからないときは、どう扱われる?
期間を決めた覚えもなく、書面にも求人票にも期間が書かれていないなら、期間の定めのない雇用として扱われることが多いです。ただし、毎年「更新の面談」をしているなど、実際には期間を区切って契約を繰り返している場合もあります。どちらかはっきりしないときは、入社時や更新時の経緯を思い出せる範囲で書き出しておくと、判断の材料になります。
「社員」と呼ばれていても、契約社員のことがある?
あります。会社の中で「社員」と呼ばれていても、契約書に「2026年4月1日から2027年3月31日まで」のように期間が書かれていれば、法律上は有期雇用、いわゆる契約社員です。反対に、「パート」と呼ばれていても期間の定めがなければ無期雇用のパートで、辞めるときのルールは正社員と同じになります。
- 契約期間が決まっているか(書面・求人票・採用時のやり取り)
- 給料の振込元の名前(勤め先か、派遣会社か)
- 週の所定労働時間(シフトの実績ではなく約束した時間)



呼び名は会社が自由に付けられますが、契約期間と雇い主はごまかせません。まずはそこから確かめましょう。
契約書や労働条件通知書がある人の確かめ方|4つのステップ
手元に雇用契約書や労働条件通知書がある方は、次の4つのステップで判定できます。
STEP1 契約書のタイトルは「雇用契約書・労働条件通知書」か「業務委託契約書」か
タイトルが「雇用契約書」「労働条件通知書」なら雇用です。「業務委託契約書」「請負契約書」「準委任契約書」なら業務委託として扱われていますが、「雇用と業務委託の違い」の比較表で、働き方の実態も確かめてください。
STEP2 給料を払っているのは働いている会社か、派遣会社か
給料の振込元が毎日通う会社なら直接雇用、人材派遣会社なら派遣社員です。派遣の方は、派遣会社から受け取る「就業条件明示書」に派遣先や派遣期間が書かれています。
STEP3 「契約期間」の欄は「定めなし」か「定めあり」か
労働条件通知書には、法律で契約期間を書くことが義務づけられています。「期間の定めなし」なら無期雇用、期間が書かれていれば有期雇用です。有期雇用の場合は、更新の有無と判断基準も書かれていて、2024年4月からは更新の上限がある場合はその内容も書くことになりました。
STEP4 週の労働時間は正社員と同じか、短いか
契約上の週の所定労働時間が正社員と同じならフルタイム、短ければパート・アルバイトです。シフト制の方は、実際に働いた時間ではなく、契約に書かれた時間を基準にしてください。
| 雇い主 | 契約期間 | 週の時間 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 勤め先 | なし | 正社員と同じ | 正社員 |
| 勤め先 | なし | 短い | 無期雇用のパート・アルバイト |
| 勤め先 | あり | 正社員と同じ | 契約社員 |
| 勤め先 | あり | 短い | 有期雇用のパート・アルバイト |
| 派遣会社 | あり | 問わない | 派遣社員 |
| 派遣会社 | なし | 問わない | 無期雇用派遣の派遣社員 |



契約書の「契約期間」の一行を見るだけで、迷いの半分は消えます。引き出しの奥から探してみてください。
健康保険の種類でわかること|協会けんぽ・健保組合・共済組合・国保の違い
健康保険の種類は、雇用形態そのものではありませんが、働き方を知る手がかりになります。会社の健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)に本人として入っていれば会社に雇われていて、共済組合なら公務員か私立学校の教職員、国民健康保険なら会社の健康保険の対象外か未加入という意味になります。
なお、従来の健康保険証は2024年12月2日で新しい発行が終わり、今はマイナ保険証か「資格確認書」で受診する仕組みに変わっています。保険の種類は、マイナポータルの健康保険証の情報か、資格確認書、加入時に届く「資格情報のお知らせ」の保険者名で確かめられます。全国健康保険協会(協会けんぽ)によると、資格情報のお知らせには保険者名や保険者番号、資格を取った年月日が書かれています。
| 保険者名に書かれているもの | わかること | 次に確かめること |
|---|---|---|
| 全国健康保険協会(協会けんぽ) | 会社の健康保険に加入。主に中小企業の会社員 | 契約期間 |
| ○○健康保険組合 | 会社の健康保険に加入。大企業や同業種の会社に多い | 契約期間 |
| ○○共済組合 | 公務員の可能性が高い(私立学校の教職員の共済もある) | 勤め先が国・自治体か、私立学校か |
| 市区町村名(国民健康保険) | 会社の健康保険の対象外、または未加入 | 次の章の分岐表 |
| ○○国民健康保険組合 | 建設業や理美容などの同業種の国保。個人の事業所で働く人や一人親方に多い | 雇われているか、請け負っているか |
「被扶養者」になっていたら、どう考えればいい?
親や配偶者の健康保険に「被扶養者(家族)」として入っている場合は、あなた自身は勤め先の健康保険に加入していないということです。多くは、社会保険の加入条件に届かない短時間で働くパート・アルバイトの方です。
共済組合なら公務員?私立学校の場合は?
保険者名が「○○共済組合」なら、国家公務員か地方公務員である可能性が高くなります。市役所や学校で「会計年度任用職員」として働いている方も、地方公務員として扱われます。ただし、私立学校の教職員が入る「日本私立学校振興・共済事業団」の共済は民間の学校の職員向けで、公務員ではありません。
- マイナポータルか資格確認書で「保険者名」を見る
- 本人(被保険者)か家族(被扶養者)かを見る
- 国保なら、次の章の分岐表で働き方を絞り込む



保険者名は、雇い主が誰かを映す鏡のようなものです。番号ではなく名前の欄を見てください。
国民健康保険の人は、勤務日数・時間と会社の規模でどう分かれる?
国民健康保険に入っているからといって、正社員ではない、雇われていない、とは限りません。会社の健康保険に入るかどうかは、週の労働時間と月の勤務日数、それに勤め先の規模や業種で決まるからです。国保の方は、次の基準に自分の働き方を当てはめてください。
日本年金機構によると、会社の健康保険と厚生年金には、正社員・契約社員・パート・アルバイトといった名称を問わず、1週の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、同じ職場の正社員の4分の3以上ある人が加入します。法人の事業所は従業員が1人でも加入が義務で、個人の事業所も、従業員が常時5人以上いれば、農林漁業やサービス業などを除いて加入が義務です。
4分の3に届かない短時間の方も、2026年10月時点では、週の所定労働時間が20時間以上、勤め先の従業員数が51人以上、学生ではないの3つを満たせば加入の対象です。以前あった「月額8.8万円以上」という賃金の条件は、2026年10月1日に撤廃されました。従業員数の条件も、2027年10月から段階的に縮小される予定です。
| あなたの働き方 | 本来入る健康保険 | 国保になっているなら |
|---|---|---|
| 正社員の4分の3以上働いている(法人の会社) | 会社の健康保険 | 会社の手続き漏れの可能性。年金事務所に確認できる |
| 正社員の4分の3以上働いている(従業員5人未満の個人事業所、または農林漁業・サービス業などの個人事業所) | 加入は義務ではない | 正社員でも国保のことがある |
| 4分の3未満・週20時間以上・従業員51人以上・学生でない | 会社の健康保険 | 会社の手続き漏れの可能性 |
| 4分の3未満・週20時間以上・従業員50人以下 | 国保(または家族の扶養) | パート・アルバイトとしては通常どおり |
| 週20時間未満 | 国保(または家族の扶養) | パート・アルバイトとしては通常どおり |
| 業務委託・個人事業主 | 国保(または国保組合) | 雇用ではない。実態が雇用かは別に確認 |
※従業員数は、厚生年金の被保険者数で数えます。2026年10月時点の条件です。
国保かどうかは雇用形態の答えではなく、「週の時間」と「会社の規模」の組み合わせの結果です。国保だから契約社員、国保だから業務委託、と決めつけずに、雇用か業務委託か、契約期間はどうか、という順で判定してください。
国保なのに雇用保険料は引かれている。これはどういう状態?
週20時間以上で雇われているものの、社会保険の対象外になっている状態です。たとえば従業員50人以下の会社で、週25時間のパートとして働いている方がこれにあたります。雇用保険は会社の規模に関係なく、週20時間以上で31日以上働く見込みがあれば加入するため、国保でも雇用保険料が引かれていることは珍しくありません。
「試用期間中だから社会保険はなし」と言われたら?
試用期間であることは、社会保険に入らない理由になりません。加入の条件を満たしていれば、入社した日から加入するのが原則です。加入させてもらえていないと感じたら、106万円の壁の撤廃で何が変わる?10月から「週20時間」で社会保険に加入する条件で、年金事務所に確認を求める方法を解説しています。



国保かどうかは、会社の大きさと週の時間で決まる結果にすぎません。あなたの雇用形態を決めるのは、契約と働き方の中身です。
雇用形態で退職の進め方はどう変わる?無期・有期・派遣・業務委託の違い
雇用形態を確かめる一番の理由は、辞め方のルールが変わるからです。期間の定めがない無期雇用なら申し出から2週間で辞められますが、有期雇用は契約期間の途中で辞めるのに条件があり、派遣は伝える相手が違い、業務委託はそもそも退職ではなく契約の解除になります。
| 雇用形態 | 辞めるときのルール | 伝える相手 |
|---|---|---|
| 正社員・無期雇用のパート | 申し出から2週間で辞められる | 勤め先 |
| 契約社員・有期雇用のパート | 期間の途中は原則として「やむを得ない事由」が必要。期間が1年を超える契約なら、1年が過ぎた後はいつでも辞められる | 勤め先 |
| 派遣社員 | 雇用契約の期間による(有期なら上と同じ。無期雇用派遣は2週間) | 派遣会社(派遣元) |
| 業務委託・個人事業主 | 契約書の解約の取り決めによる(退職ではなく契約の解除) | 取引先 |
| 公務員 | 任命権者の承認が必要で、2週間のルールは適用されない | 所属の機関 |
※民法627条・628条、労働基準法137条。労働基準法137条には、高度な専門知識をもつ人などの例外があります。
有期雇用の「やむを得ない事由」には、体調不良や家族の介護などがあたり得ます。また、契約書に「自動更新」と書かれていたり、更新の手続きを形式的にしか行っていなかったりする場合は、この条件が問題にならないこともあります。雇用形態別のくわしい辞め方は、即日退職はできる?違法?法的条件と雇用形態別の方法・注意点を徹底解説や、契約社員は退職代行を使える?契約途中の注意点と安全に辞める方法で解説しています。
派遣社員は、なぜ派遣会社に伝えるの?
雇用契約を結んでいる相手が派遣会社だからです。毎日通っている派遣先の上司に辞めると伝えても、雇用契約は終わりません。派遣の辞め方は、派遣を辞めたい|契約途中でも辞められる3つの条件と伝え方・例文でくわしく紹介しています。
- 契約期間の有無と、有期なら満了日
- 有期で1年を超える契約かどうか、契約開始日
- 雇い主の正式名称(派遣なら派遣会社の名前)
- 残っている有給の日数



同じ「辞めたい」でも、無期か有期か、派遣かで道筋は変わります。だから最初に雇用形態を確かめるのです。
公務員・役員かもしれない人が確かめること
市役所や学校で働いている方、肩書に「役員」と付いている方は、退職の手続きそのものが一般の会社員と違います。思い込みで進めると手続きを誤るので、次の点を確かめてください。
市役所や学校で働いている。公務員かどうかはどう確かめる?
給料を払っているのが国や都道府県、市区町村、またはそれに準じる機関かどうかで確かめます。辞令を受け取っている、保険者名が共済組合になっている、肩書が「会計年度任用職員」になっている場合は、公務員である可能性が高くなります。公務員の退職は、労働法ではなく国家公務員法や地方公務員法の手続きで進み、任命権者の承認が必要です。
「執行役員」は役員?それとも社員?
多くの場合は社員です。会社法上の役員は、登記された取締役や監査役などで、会社とは雇用ではなく委任の関係にあり、辞めるときは退職ではなく辞任の手続きになります。一方、「執行役員」は会社が付けた肩書で、取締役として登記されていなければ、雇用されている従業員であることがほとんどです。登記されているかは、法務局で会社の登記事項証明書を取れば確認できます。
- 公務員かもしれない人は、給料の支払元と保険者名
- 役員の肩書の人は、登記された取締役かどうか



ここに当てはまる方は、手続きの入り口が違います。先に立場をはっきりさせてから動いてください。
労働組合の現場から。雇用形態がわからないままでも、退職代行ローキに相談できる
退職代行ローキへの相談でも、雇用契約書も労働条件通知書もなく、健康保険は国保という方がいちばん多くいらっしゃいます。そうした方には健康保険の種類を伺いますが、国保の場合は勤務日数や時間、会社の規模によって意味が変わるため、それだけでは決まらないことが少なくありません。この記事の手がかりや表は、そうしたときに手元で確かめるための目安としてお使いください。
お問い合わせフォームの「雇用形態」「契約期間」はどう選ぶ?
退職代行ローキのお問い合わせフォームには、「雇用形態」(正社員・契約社員・アルバイト・パート・派遣社員・その他)と、「契約期間(雇用期間の定め)」(なし・あり・わからない)の欄があります。期間を決めた覚えがなければ「なし」、期間が決まっていれば「あり」、確かめようがなければ「わからない」を選んで構いません。相談の際に、給与明細や求人票、採用時のやり取りなど、手元にあるものを見せていただくと、話が早く進みます。
退職代行ローキが向かないケース
- 裁判をすることを前提に考えている方
- 公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方
- 会社に借金があり、代行時に一括で完済できない方
公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方は、労働組合に加入できないためお引き受けできません。退職代行ローキは、労働基準調査組合が運営する労働組合です。この記事の判定で業務委託や公務員、役員にあたると思われる方は、弁護士が運営する退職代行にご相談ください。
正社員・契約社員・パート・アルバイト・派遣なら、雇用形態に関係なく交渉まで任せられる
一方で、正社員・契約社員・派遣社員・アルバイト・パートの方は、雇用形態に関係なく退職代行ローキを利用できます。退職代行ローキは労働組合なので、退職の意思を伝えるだけでなく、退職日や有給の消化、未払いの給与について会社と交渉できます。契約社員など有期雇用の方は、体調や家族の事情などを整理して「やむを得ない事由」として会社に伝え、退職が認められるよう進めます。派遣の方は、雇い主である派遣会社に連絡します。
当組合が会社に退職をお伝えした日から、ご本人が会社に行くことも、上司と直接話すこともありません。退職することに対して会社から損害賠償請求や懲戒解雇処分を受けた場合に限り、顧問弁護士が追加料金なしで会社に対応します。
| 確認したいこと | 退職代行ローキの場合 |
|---|---|
| 運営 | 労働基準調査組合(合同労働組合・労働委員会の資格審査済み) |
| 利用できる雇用形態 | 正社員・契約社員・派遣社員・アルバイト・パート(公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員は対象外) |
| 料金 | 19,800円(税込)。組合加入費2,800円と組合費17,000円。相談は無料 |
| 支払い方法 | カード・振込のほか、退職日から2週間以内に払うあと払い(手数料4,000円・審査あり)、申込時9,900円と30日以内9,900円の分割払い(手数料なし・審査あり) |
| 交渉 | 退職日・有給消化・未払い給与について、労働組合として交渉できる |
| 対応の早さ | 最短即日対応。LINEの相談は24時間受付(※会社への連絡は8時から18時。会社の状況により異なります) |
| 退職後 | 離職票などの退職書類が届くまで加入日から1年間サポート |
※料金・条件は2026年10月時点。最新の内容は退職代行ローキ公式サイトをご確認ください。
返金の条件は利用規約に書いています。比較検証サイトのmybestでは、退職代行のおすすめ人気ランキングで2024年12月から2026年9月まで1年10か月連続の1位に選ばれています。退職後に次の働き方を考えるときは、国家資格キャリアコンサルタントによる相談サービスのキャリアバディと連携しています。



雇用形態がわからないことは、恥ずかしいことではありません。手元にあるものを一緒に見ながら確かめましょう。
よくある質問(FAQ)
契約書も労働条件通知書もなく、保険は国保です。会社にも聞けない場合はどうすればいいですか?
会社に聞かずに確かめる方法があります。給料から所得税が引かれ源泉徴収票を受け取っているか、出勤日や時間を会社が決めているかを確かめ、マイナポータルで雇用保険、ねんきんネットで厚生年金の加入記録を見てください。マイナンバーカードがなければ、ハローワークで雇用保険の加入を照会できます。自分で決められないときは、匿名でも相談できる総合労働相談コーナーや、退職代行ローキにご相談ください。
契約書がないと、雇用されていないことになりますか?
なりません。雇用の契約は、働くことと給料を払うことに双方が合意すれば、口頭でも成立します。労働条件を書面などで示すのは会社の義務で、渡していないこと自体が労働基準法違反です。
雇用か業務委託か、自分で見分ける方法はありますか?
働く日時や場所を会社が決めているか、仕事のやり方を指示されているか、報酬が時給や月給で決まっているか、頼まれた仕事を断れないか、を確かめます。多く当てはまるほど雇用に近くなります。契約書の名前が業務委託でも、実態が雇用なら労働者として扱われることがあります。
国民健康保険に入っていると正社員ではないのですか?
正社員ではないとは限りません。従業員が5人未満の個人事業所や、農林漁業・サービス業などの個人事業所は社会保険の加入が義務ではないため、正社員でも国民健康保険のことがあります。法人の会社で正社員の4分の3以上働いているのに国保の場合は、会社の手続き漏れの可能性もあります。
パートとアルバイトの違いは何ですか?
法律上の違いはありません。どちらも正社員より週の所定労働時間が短い短時間労働者として、同じルールが適用されます。辞めるときのルールは、呼び名ではなく契約期間の定めがあるかどうかで決まります。
まとめ|契約書がなくても、雇用形態は自分で確かめられる
- 契約書なし・国保でも、給料の受け取り方・働き方・加入記録で雇用か業務委託かがわかる
- 雇用と業務委託の違いは、指示を受けて時間で給料をもらうかどうか
- 雇用なら、契約期間・雇い主・週の時間で正社員・契約社員・パート・派遣が決まる
- 国保かどうかは、週の時間と会社の規模の組み合わせの結果にすぎない
契約書も通知書もなく、保険は国保、会社にも聞けない。そんな状態で退職のことを考えるのは心細いものです。けれども、給料の受け取り方、毎日の働き方、マイナポータルやねんきんネットの加入記録を見れば、会社に聞かなくても自分が雇われているのかどうかはわかります。雇われているとわかれば、あとは契約期間の有無と雇い主を当てはめるだけです。
判断の軸は、「辞めるときのルールが、無期・有期・派遣・業務委託のどれで決まるか」の一点に絞れば十分です。雇用形態の名前を正確に言い当てる必要はありません。そこさえわかれば、何日で辞められるのか、誰に伝えればよいのかが決まり、あとは手続きを進めるだけになります。
それでもはっきりしない、契約社員だから辞められないと言われた、会社と直接話したくないという方は、労働組合が運営する退職代行ローキにご相談ください。雇用形態の確認から、退職日や有給の交渉まで、労働組合として会社に伝えます。相談は無料です。



雇用形態がはっきりすれば、辞めるまでの道筋も決まります。わからないところは、一緒に確かめましょう。
「契約書がないけど相談できるか」「国保だけど自分は雇われているのか」の確認だけでも、まずはLINEでお聞かせください。
退職代行ローキは労働組合として会社と直接交渉します。
料金は19,800円(税込)で、相談は無料です。
参考情報・出典
・厚生労働省「さまざまな雇用形態」
・厚生労働省「労働基準法における『労働者』とは」
・厚生労働省「労働基準法研究会報告(労働基準法の『労働者』の判断基準について)」(1985年12月19日)
・厚生労働省「雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!」
・厚生労働省「マイナポータルであなたの雇用保険の加入記録などを確認することができます!」
・厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
・厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
・日本年金機構「適用事業所と被保険者」
・日本年金機構「2026(令和8)年10月に社会保険の短時間労働者に係る賃金要件が撤廃されました」
・厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」
・全国健康保険協会(協会けんぽ)「資格情報のお知らせについて」
・e-Gov法令検索「労働契約法」(6条)
・e-Gov法令検索「民法」(627条・628条)
・e-Gov法令検索「労働基準法」(15条・137条)
執筆者


労働基準調査組合 執行委員長
谷本 祥子
私は飲食店勤務やメーカー代理店勤務など、さまざまな仕事を経験してきました。メーカー代理店では、商品販売の営業職として働いていました。現場では長時間労働や無理なノルマ強要が当たり前で、私も同僚たちも皆疲弊しきっていました。従業員たちが「辞めたい」と申し出ても、会社は「後任が見つかるまで待て」とか「引き継ぎが終わるまでダメだ」と拒み続け、退職を認めませんでした。中には精神的に追い詰められて鬱病になり、ある日突然来なくなってしまう同僚もいました。
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私自身も会社の方針に疑問を感じ、労働環境の改善を上層部に提案しましたが、全く聞き入れてもらえませんでした。それどころか「部下をもっと厳しく指導しろ」と圧力をかけられる始末でした。私も心身ともに不調をきたしたため、退職を申し出ましたが、やはり引き止められ、なかなか辞めることができませんでした。
最終的に、労働問題に明るい仲間達の力を借りて退職することができました。この経験から「働く人たちがもっと気軽に、安心して退職できる仕組みが必要だ」と痛感しました。このような辛い経験をした自分だからこそ、労働者の立場に立って支援したいと考え、現在は労働基準調査組合の執行委員長として活動しています。
同じように悩み苦しむ方々が孤立せず、労働現場で生じるあらゆる労働問題に真摯に向き合い、実効性ある労働法に則った支援を行ってまいります。









