- 労働者かどうかは契約書の名前ではなく働き方の実態で決まる
- 実態が雇用なら最低賃金との差額や残業代を3年分請求できる
- 業務委託のままでもフリーランス新法と無料の相談窓口が使える

業務委託だから時給1,000円以下でも仕方ないの?



シフトも指示も会社が決めるのに、これってフリーランス?
2026年9月10日の週刊文春の報道によると、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の新アトラクションでゾンビ役を務める出演者が、拘束12時間前後で報酬1日13,000円という条件を告発したと報じられています。単純計算で時給は約1,083円となり、大阪府の最低賃金1,177円を下回る水準です。
ここで多くの方がつまずくのが、「でも業務委託契約だから最低賃金は関係ないのでは」という疑問です。結論から言うと、契約書に業務委託と書いてあっても、働き方の実態が雇用なら最低賃金も残業代も適用されます。この記事では、業務委託と最低賃金の関係、労働者かどうかを分ける判断基準、実態が雇用だった場合に請求できるもの、業務委託のままでも使える保護を、労働組合の立場から整理します。イベント出演者に限らず、インストラクター、配達員、美容師、塾講師など「業務委託」で働くすべての方に関係する話です。
※この記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。本件は告発報道の段階で、行政の指導や司法の判断は出ていません。
何が起きた?USJのゾンビ役出演者が「最低賃金以下」と告発
報道の中身を先に整理します。9月11日に開業した新アトラクション「『バイオハザード レクイエム』ザ・ダイブ」でゾンビ役として働く出演者が、週刊文春の取材に対し、拘束時間が12時間前後になる日もあるのに報酬は1日13,000円だと語ったと報じられています。この金額には交通費・源泉税・消費税・諸経費が含まれ、手取りは約11,000円だとされます。6月にキャスティング側から送られたオファーメールにも同じ金額と「拘束時間はシフトによっては12時間前後になる場合もあります」という記載があったとのことです。
出演者の契約は労働契約ではなく業務委託契約です。運営会社は取材に対し、契約内容や個別の運用についての詳細な回答は差し控えるとしたうえで、関係法令を踏まえ必要に応じて運用の見直しや改善を行っていると回答したと報じられています。
| 項目 | 報道された内容 |
|---|---|
| 1日の報酬 | 13,000円(交通費・税・諸経費込み、手取り約11,000円) |
| 拘束時間 | シフトによっては12時間前後 |
| 時給換算 | 約1,083円(13,000円÷12時間) |
| 大阪府の最低賃金 | 1,177円(2026年10月1日から1,231円) |
| 契約形態 | 業務委託契約(労働契約ではない) |
出典:文春オンライン(2026年9月10日)の報道と、厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金の答申状況」をもとに作成。
取材に応じた特定社会保険労務士は、出演時間や場所の指定、演技の細かい指示といった具体的な指揮命令下にある働き方は、労働基準法上の労働者に該当する可能性が極めて高いと指摘したと報じられています。その場合、最低賃金法違反と割増賃金の不払いとして、過去にさかのぼって未払い賃金の支払い義務が生じるという見解です。
なお、警告書による契約打ち切りの仕組みや、正社員の着替え時間の扱いについては電子版で詳報されているとされますが、当組合では本文を確認できていないため、本記事では触れません。



時給換算で1,083円という数字は、業務委託の現場では珍しくありません。
業務委託に最低賃金は適用される?答えは「契約書ではなく実態」で決まる
業務委託契約そのものには最低賃金法が適用されません。ただし、契約の名前がどうであれ、働き方の実態が労働者であれば最低賃金法も労働基準法も適用されます。つまり答えは「契約書に何と書いてあるか」ではなく「どう働かされているか」で決まります。
なぜ業務委託は最低賃金の対象外なの?
最低賃金法が守るのは「労働者」で、労働者とは会社に使用され、賃金を支払われる人のことです。業務委託は本来、独立した事業者どうしが仕事の完成や役務の提供を約束する契約で、報酬は仕事の対価であって賃金ではありません。この建前があるため、業務委託の報酬が時給換算で最低賃金を下回っても、それだけで直ちに違法とはならないのです。
契約書より実態が優先されるのはなぜ?
労働者かどうかは、当事者が契約書で選べるものではないからです。もし契約の名前で決められるなら、会社はアルバイトを全員「業務委託」にして最低賃金も残業代も有給も免れてしまいます。そこで労働基準法上の労働者に当たるかは、1985年に厚生労働省(当時は労働省)の労働基準法研究会がまとめた「使用従属性」の判断基準に沿って、実態から総合判断されます。
判断の中心は「指揮監督下で働いているか」と「報酬が労働の対価か」の2点です。下の表は、その判断要素と、今回の報道で語られた事実を並べたものです。
| 判断要素 | 労働者と評価されやすい状態 |
|---|---|
| 仕事の依頼を断れるか | 個別の依頼やシフトを事実上断れない |
| やり方への指示 | 動きや手順を細かく指示され、従う義務がある |
| 時間と場所の拘束 | 出演時間・勤務場所・拘束時間が指定される |
| 他人に代わってもらえるか | 自分の判断で代わりの人を立てられない |
| 報酬の性質 | 成果ではなく拘束時間や日数に応じて支払われる |
| 補強する要素 | 道具や衣装は会社持ち、報酬が同種の従業員と同水準、専属で他社の仕事ができない |
出典:労働基準法研究会報告「労働基準法の『労働者』の判断基準について」(1985年)の判断要素をもとに作成。厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方へ」も参照。
今回の報道では、出演時間と場所の指定、演技への細かい指示、拘束時間の明示、日額での報酬という事実が語られています。これらは表の左側の要素にそのまま当てはまる内容です。もちろん最終的な判断は個別の事情によりますが、「業務委託だから労働者ではない」と言い切れる状態ではないことがわかります。
労働者性が認められたら何が変わる?
働き方の実態が労働者だと認められると、契約の名前が業務委託でも労働法の保護がまとめて適用されます。最低賃金との差額、法定労働時間を超えた分の割増賃金、年次有給休暇、仕事中のけがへの労災保険、条件を満たせば雇用保険と社会保険の加入まで、対象になります。
- 最低賃金との差額(過去3年分までさかのぼれる)
- 1日8時間・週40時間を超えた分の割増賃金(25%増以上)
- 年次有給休暇(6か月継続勤務・出勤率8割以上で発生)
- 仕事中のけがや病気に対する労災保険の給付
賃金を請求できる期間は、支払日から3年です。今回の例で言えば、時給換算1,083円と最低賃金1,177円の差は1時間あたり94円、12時間なら1日約1,128円になります。さらに8時間を超えた4時間分には割増賃金がつくため、1日あたりの差額はもっと大きくなります。最低賃金を下回った場合の罰則と取り戻し方は最低賃金法違反の罰則は?書類送検の事例と給料を取り戻す方法を解説で、10月からの各都道府県の新しい金額は最低賃金2026はいつからいくら?全国平均1,177円・47都道府県一覧と時給が上がらない時の対処法で確認できます。



契約書の題名を変えても、働かせ方が変わらなければ法律の見方も変わりません。
業務委託のままでも守られる|フリーランス新法と「買いたたき」
本当にフリーランスだったら泣き寝入りするしかない?
そんなことはありません。働き方の実態が本当に業務委託だったとしても、2024年11月1日に施行されたフリーランス新法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)が、発注する会社に一定の義務を課しています。個人で仕事を受ける人に業務を委託する会社は、業務の内容・報酬額・支払期日などの取引条件を書面やメールで明示しなければならず、報酬は成果物などを受け取った日から60日以内に支払う必要があります。
さらに、1か月以上の業務委託については、報酬を理由なく減額すること、通常より著しく低い報酬を不当に定めること(買いたたき)、受け取りを拒むこと、やり直しを不当に求めることなどが禁止されています。今回の報道で社会保険労務士が指摘した「買いたたき」は、この禁止行為に当たるかどうかという論点です。加えて、力関係の差につけ込んだ不当な契約は、民法90条の公序良俗違反として無効とされる余地があるという見解も報じられています。
- 「業務委託だから」を理由に、契約条件の書面を出してもらえない
- 報酬の支払いが納品や稼働の翌々月以降になっている
- ペナルティや罰金を一方的に差し引かれる
- 報酬の相談をした途端に契約を打ち切ると言われる
上のような扱いを受けている場合、厚生労働省が第二東京弁護士会に委託して運営する「フリーランス・トラブル110番」で、弁護士に無料で相談できます。契約や報酬の未払い、ハラスメントについて助言を受けられるほか、相手との和解あっせんの手続きも用意されています。業務委託の人にとっては、まず頼るべき窓口です。
- 業務内容・報酬額・支払期日の書面やメールでの明示
- 成果物や役務を受け取った日から60日以内の支払い
- 理由のない減額・買いたたき・受領拒否などの禁止(1か月以上の委託)
- ハラスメント対策と、6か月以上の委託を解除するときの30日前予告



「フリーランスには法律がない」は、2024年11月からは当てはまらなくなりました。
労働組合の現場から見た「名ばかり業務委託」の実態
相談の現場で多いのは、本人が自分を業務委託だと思い込んでいて、賃金のことは初めから諦めているケースです。イベントやテーマパークの出演者、フィットネスや塾のインストラクター、配達員、美容師、エステティシャンなどに目立ちます。共通するのは、シフトも場所も手順も会社が決めているのに、契約書だけが「業務委託」になっている点です。
「日給」で見ると安さに気づけないのはなぜ?
1日13,000円と聞くと、それほど安く感じない人もいるはずです。ところが拘束時間で割った瞬間に、最低賃金を下回る数字が出てきます。業務委託の報酬は日額や件数で提示されることが多く、時給換算をしないと比較の物差しが持てません。オファーメールを見た日に、電卓で一度割ってみるだけで判断は変わります。
- 報酬から交通費・衣装代など自腹の経費を引いて手取りを出す
- 集合から解散までの拘束時間(準備・待機・着替えを含む)で割る
- 自分の都道府県の最低賃金と比べ、8時間を超える分は1.25倍で計算する
労働者性を争った裁判はどう判断してきた?
裁判所も契約の名前ではなく実態で判断してきました。自分のトラックを持ち込んで運送していた運転手について、業務の遂行に裁量があり報酬も出来高だったことから労働者ではないとした最高裁判決(1996年)がある一方で、病院の研修医について、指導医の指示のもとで診療に従事し時間も管理されていたことから労働者に当たるとした最高裁判決(2005年)もあります。どちらも見ているのは、指示に従う義務の強さと、時間や場所の拘束の程度です。
言い換えると、自分の判断で仕事を断れず、会社の決めた時間と場所で、会社の決めたやり方で働いているほど、労働者と評価されやすくなります。今回の出演者の働き方が最終的にどう評価されるかは、これから明らかになる事実次第です。



日額を拘束時間で割る。この一手間で、相談に来る前に気づける人が増えます。
「うちも業務委託で最低賃金以下かも」と思ったら、今日からできること
最初にやるべきことは、働き方の実態を示す記録を集めることです。労働者性も未払い賃金も、最後は「どう働いていたか」を示す証拠で決まります。会社との話し合いより先に、手元に残せるものを確保してください。
- オファーメールや契約書、報酬条件が書かれたメッセージ
- シフト表、集合時間や解散時間がわかる連絡、入退場の記録
- 手順や動きを指示したLINE・メール・マニュアル
- 毎日の実働時間を書いたメモや、報酬の振込明細
どこに相談すればいい?
契約が業務委託のままで、報酬や契約条件の問題として相談したいなら、先ほどのフリーランス・トラブル110番が入口です。働き方の実態が雇用ではないかという相談なら、各都道府県労働局の「総合労働相談コーナー」や、匿名で相談できる「労働条件相談ほっとライン」が使えます。実態が雇用だと考えられる場合は、労働基準監督署への申告も選択肢になります。
賃金の未払いについて労働基準監督署に申告した場合、どのくらい支払われているかは給料未払いは労基署に申告して意味ある?未払い事案の96%が支払われた解決手順と最新データで解説しています。
会社に直接言うときの注意点は?
「最低賃金を下回っている」と本人が会社に言うと、次のシフトから外されたり、契約を更新しないと言われたりすることが現実にあります。契約打ち切りをちらつかせて口を封じるやり方は、フリーランス新法が禁じる不利益な扱いや、労働者であれば申告を理由とする不利益取扱いの禁止に触れ得る行為です。とはいえ、収入を人質に取られた状態で一人で交渉するのは負担が大きすぎます。相談窓口や第三者を挟むことを前提に動いてください。



証拠を先に、交渉は後に。この順番だけは崩さないでください。
雇用契約で働いていて最低賃金割れや未払いがあるなら、退職代行ローキも選べます
先にお伝えしておくと、契約が業務委託のままで労働者性を主張したり、フリーランスとして報酬の未払いを争ったりする場合は、当組合の退職代行の対象ではありません。労働組合に加入できるのは雇用されて働く人であり、個人事業主として契約している方は組合員になれないためです。そのケースは、弁護士かフリーランス・トラブル110番が適切な相談先です。
一方で、アルバイト・パート・契約社員・派遣・正社員として雇用契約で働いていて、時給が最低賃金を下回っている、残業代が出ない、辞めたいのに言い出せないという方には、労働組合が運営する退職代行ローキが選択肢になります。退職代行ローキは、労働委員会の資格審査を経た労働組合「労働基準調査組合」が運営しており、会社と交渉する権限を持っています(※)。退職の意思を伝えるだけでなく、退職日の調整、有給休暇の消化、最低賃金との差額や未払い残業代の請求まで、あなたが会社と直接やり取りしないまま進められます。
料金は19,800円(税込)で、組合加入費2,800円と組合費17,000円の内訳です。追加料金は原則かかりません(※振込手数料や後払い手数料を除きます)。退職したことを理由に会社から損害賠償請求や懲戒解雇処分を受けた場合には、追加料金なしで顧問弁護士が撤回交渉を行います。ただし、故意による損害や横領など、退職とは無関係な請求は対象外です。相談はLINEで24時間受け付けており、未払い分の計算方法は未払い残業代を請求してもらうことは可能ですか?でも説明しています。
- 雇用契約で働く人の退職日・有給消化・未払い賃金を労働組合として交渉
- 19,800円(税込)のみ。追加料金は原則不要
- 退職に対する損害賠償請求・懲戒解雇には顧問弁護士が追加料金なしで対応
- 業務委託契約・個人事業主の方は対象外(弁護士かフリーランス・トラブル110番へ)



雇用契約の方なら、最低賃金割れの差額も退職の交渉と一緒に進められます。
よくある質問(FAQ)
業務委託契約なら、報酬が最低賃金以下でも違法ではないのですか?
業務委託契約そのものには最低賃金法が適用されないため、時給換算で下回っただけでは直ちに違法とはなりません。ただし、仕事を断れない、時間や場所を指定される、やり方を細かく指示されるなど、働き方の実態が労働者であれば契約の名前に関係なく最低賃金法が適用され、差額を請求できます。
自分が労働者に当たるかどうかは、どうやって判断すればいいですか?
依頼を断る自由があるか、業務のやり方を指示されているか、時間と場所を拘束されているか、他の人に代わってもらえるか、報酬が時間や日数に応じて決まっているかを確認してください。断れず、指示され、拘束され、代わりを立てられず、時間で払われているほど労働者と評価されやすくなります。判断に迷う場合は総合労働相談コーナーや弁護士に相談できます。
実態が雇用だと認められた場合、いつまでさかのぼって請求できますか?
賃金の請求権は支払日から3年で時効になります。最低賃金との差額や割増賃金は、過去3年分までまとめて請求できます。請求には稼働時間を示す記録が必要になるため、シフト表や入退場の記録、実働時間のメモを残しておいてください。
本当にフリーランスの場合、安すぎる報酬を相談できる窓口はありますか?
あります。厚生労働省が第二東京弁護士会に委託して運営する「フリーランス・トラブル110番」で、弁護士に無料で相談できます。フリーランス新法により、発注側には取引条件の明示、60日以内の支払い、理由のない減額や買いたたきの禁止などの義務があり、違反が疑われる場合の申出窓口も設けられています。
業務委託で働いていますが、退職代行ローキに依頼できますか?
業務委託契約の方や個人事業主の方は労働組合に加入できないため、当組合の退職代行は利用できません。弁護士が運営する退職代行やフリーランス・トラブル110番にご相談ください。雇用契約で働いている方であれば、退職の交渉と一緒に最低賃金との差額や未払い残業代の請求も進められます。
まとめ|「業務委託だから」で止まらず、実態と数字で確かめる
- 業務委託に最低賃金法は原則適用されないが、実態が雇用なら適用される
- 労働者かどうかは、断れるか・指示されるか・拘束されるか・代われるかで判断される
- 実態が雇用なら、最低賃金との差額と割増賃金を3年分請求できる
- 業務委託のままでも、フリーランス新法とフリーランス・トラブル110番が使える
今回の報道で明らかになったのは、日額13,000円という金額そのものより、「業務委託」という言葉が働く人の判断を止めてしまう構造です。契約の名前は会社が決められても、あなたがどう働いているかという事実は変えられません。まず日額を拘束時間で割り、次に自分の働き方を判断要素に当てはめてみてください。
判断の軸は「契約書に何と書いてあるか」ではなく「自分の時間がいくらで売られているか」です。数字を出して納得できるなら続ければよく、納得できないなら記録を残したうえで窓口に相談する。どちらを選んでも、あなたが損をしない方向に動くための材料はそろっています。
雇用契約で働いていて、時給が最低賃金を下回っている、残業代が出ない、それでも辞めると言い出せないという方は、労働組合が運営する退職代行ローキにご相談ください。退職の交渉から未払い分の請求まで、あなたに代わって会社と向き合います。相談は無料で、LINEなら24時間受け付けています。



あなたの1時間にいくらの値段がついているか。そこから考え直していいのです。
「うちの時給、最低賃金を下回ってない?」の確認だけでも、まずはLINEでお聞かせください。
退職代行ローキは労働組合として会社と直接交渉します。
料金は19,800円(税込)で、相談は無料です。
参考情報・出典
・文春オンライン「《バイオハザードのゾンビ役が告発》USJの出演者は最低賃金以下で働いていた!」(2026年9月10日)
・同記事のYahoo!ニュース配信版(2026年9月10日)
・厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金の答申状況」(2026年9月3日)
・厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」(フリーランス・事業者間取引適正化等法、労働者性の考え方)
・フリーランス・トラブル110番(厚生労働省委託・第二東京弁護士会運営)
・e-Gov法令検索「最低賃金法」(4条)
・e-Gov法令検索「労働基準法」(9条・37条・104条・115条)
・e-Gov法令検索「民法」(90条)
・厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
・厚生労働省「労働条件相談ほっとライン」
執筆者


労働基準調査組合 執行委員長
谷本 祥子
私は飲食店勤務やメーカー代理店勤務など、さまざまな仕事を経験してきました。メーカー代理店では、商品販売の営業職として働いていました。現場では長時間労働や無理なノルマ強要が当たり前で、私も同僚たちも皆疲弊しきっていました。従業員たちが「辞めたい」と申し出ても、会社は「後任が見つかるまで待て」とか「引き継ぎが終わるまでダメだ」と拒み続け、退職を認めませんでした。中には精神的に追い詰められて鬱病になり、ある日突然来なくなってしまう同僚もいました。
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私自身も会社の方針に疑問を感じ、労働環境の改善を上層部に提案しましたが、全く聞き入れてもらえませんでした。それどころか「部下をもっと厳しく指導しろ」と圧力をかけられる始末でした。私も心身ともに不調をきたしたため、退職を申し出ましたが、やはり引き止められ、なかなか辞めることができませんでした。
最終的に、労働問題に明るい仲間達の力を借りて退職することができました。この経験から「働く人たちがもっと気軽に、安心して退職できる仕組みが必要だ」と痛感しました。このような辛い経験をした自分だからこそ、労働者の立場に立って支援したいと考え、現在は労働基準調査組合の執行委員長として活動しています。
同じように悩み苦しむ方々が孤立せず、労働現場で生じるあらゆる労働問題に真摯に向き合い、実効性ある労働法に則った支援を行ってまいります。









