- 育休・休職の期間中は有給を使えない。使えるのは休業が終わった後の労働日から
- 育休明けは出社せずに有給を消化し、使い切った日を退職日にする辞め方が可能
- 休職は満了日に自然退職となる規程に注意。満了前に退職日と有給の扱いを決める

育休明けに一度も出社しないで有給消化して辞めていい?



休職中のまま、残った有給を使って退職できる?
育休や休職の明けが近づき、復帰の日付が書かれた書類を開くたびに息が浅くなる。戻るつもりで休みに入ったのに、今はもう戻れないと感じている方は少なくありません。そのときに多くの方が気にされるのが、育休・休職明けに有給消化して退職できるのか、休む前に残っていた有給はどうなるのか、という点です。
結論から言うと、育休や休職の期間中に有給を使うことはできませんが、休業が終わった後の労働日からであれば、出社しないまま有給を消化し、使い切った日を退職日にすることができます。この記事では、その法律上の根拠、育休と休職それぞれの退職日の決め方、育児休業給付金や傷病手当金との関係、会社に反対されたときの考え方、退職代行を使う場合の進め方までを順番に解説します。
※この記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。
育休・休職明けに有給消化して退職できる?使えるのは「休業が終わった後」から
できます。ただし、有給を使えるのは育休や休職が終わった後の日に限られます。厚生労働省は、有給は働く義務がある日についてだけ請求できるものであり、育休を申し出た後は、育休期間中の日について有給を請求する余地はないという考え方を示しています。育休中や休職中はそもそも働く義務のない日なので、そこに有給を当てはめることができないという理屈です。
反対に、育休が終わった翌日からは、もとの働く義務がある日に戻ります。その日から有給を取得することは法律上の権利として認められていて、取得の前に一度出社しなければならないという決まりはありません。育休明けの初日から有給に入り、そのまま使い切った日を退職日にするという辞め方は、法律の仕組みの中で成り立ちます。
| 時期 | 有給を使えるか |
|---|---|
| 育休の期間中 | 使えない。ただし育休を申し出る前に、その日を有給として指定していた場合は有給扱い |
| 育休が終わった翌日以降 | 使える。出社しないまま有給に入ることもできる |
| 病気などによる休職の期間中 | 一般に使えない。休職中は働く義務が免除されているため |
| 休職が終わった後 | 使える。休職をどう終えるかは会社の規程による |
厚生労働省「育児休業制度の労働基準法上の取扱いについて」(1991年12月20日 基発第712号)の考え方をもとに作成。
退職が決まっている人の有給について、会社が「今は忙しいから別の日にして」と時期をずらせる範囲にも限りがあります。会社の時季変更権は、退職日を越えて行使することはできないとされています。退職日より後には、ずらす先の日が存在しないからです。
育休中・休職中にも有給は付与される?
育休中であれば付与されます。有給が付与されるには出勤率8割以上という条件がありますが、法律は、育休・介護休業・産前産後休業・仕事が原因のけがや病気による休業の期間を「出勤したもの」とみなすと定めています。育休中に付与日が来れば、休んでいても次の有給がきちんと付与されます。
一方、私的な病気やけがによる休職は、この「出勤したものとみなす」期間に含まれていません。休職期間を出勤率の計算から外すか、欠勤として数えるかは会社の規程によって扱いが分かれ、欠勤として数えられて8割を下回ると、次の付与日に有給が付与されないことがあります。休職前に付与されていた分は、時効を迎えるまでは残っています。
- 有給は付与から2年で時効により消える。育休や休職が長いと、休む前の有給が期間中に消えていることがある
- 残日数は給与明細か勤怠システムで、休業に入る前の日付のものを確認しておく



有給は、復帰して働いた人へのごほうびではありません。休業が終われば、その翌日から使える権利です。
育休から復帰せずに退職するときの退職日の決め方3パターン
育休から復帰せずに辞める場合、退職日の置き方は大きく3つに分かれます。当組合にも育休中の方からのご依頼は多く、ほとんどのケースがこの3つのどれかに当てはまります。有給を使い切りたいなら②、できるだけ早く区切りを付けたいなら③、というように、何を優先するかで選び方が変わります。
| 退職日 | 有給と給付金 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ①育休の最終日 | 給付金は退職日まで。残った有給は使えないまま消える | 有給の残りが少ない人 |
| ②育休明けから有給を使い切った最終日 | 給付金は育休の最終日まで。その後は有給分の給与が出る | 有給が多く残っていて、使い切ってから辞めたい人 |
| ③育休中の任意の日 | 給付金は退職日まで。有給は使えない | 育休の終了を待たずに早く区切りを付けたい人 |
③の場合は、会社に退職を伝えた日から2週間後の日を退職日にすることが多くなります。期間の定めのない雇用であれば、退職の申し入れから2週間で雇用契約は終わるためです。育休中でも退職の申し入れはできます。育休中の退職そのものの考え方は『育休中、産休中でも退職できる?伝えにくい場合は退職代行の利用を』でも整理しています。
育休中に退職したら、育児休業給付金は返す必要がある?
原則として返す必要はありません。厚生労働省は、育休の途中で退職した場合、それまでに受け取った給付金は返金不要とし、2025年4月1日以後の退職であれば、退職日までの分が支給の対象になるとしています。ただし、育休に入る時点ですでに退職することが決まっていた場合は、そもそも給付の対象になりません。給付金は職場への復帰を前提にした制度だからです。
育休を途中で切り上げて、有給に切り替えられる?
本人の希望だけでは難しいのが実情です。法律上、育休の終了予定日は後ろに延ばすことはできても、本人の申し出で前に早める仕組みは用意されていません。子どもを養育しなくなったなど法律で定められた事情があれば育休は終わりますが、それ以外で早く切り上げるには会社の同意が必要です。育休を最後まで取ったうえで、その翌日から有給に入る②の形にすれば、育休と有給の両方を使い切ることができます。
- 育休の終了予定日が何日になっているか(延長の申請をしたかも含めて)
- 有給の残日数と、育休中に新しく付与された日数
- 有給を消化する期間は育休ではないため、社会保険料の免除から外れ、給与から保険料が差し引かれる場合があること
退職後すぐに働くのが難しい場合は、失業保険の受給期間の延長も確認しておきましょう。雇用保険の受給期間は原則として退職の翌日から1年間ですが、育児などの理由で30日以上続けて働けないときは、働けない日数分だけ延長でき、延長できる期間は最長で3年間です。申請先は住所地のハローワークです。



どのパターンが得かは、有給の残日数と給付金の状況で変わります。先に数字をそろえてから決めてください。
休職から復職せずに有給消化して退職するには
休職の場合は、育休よりも会社の規程に左右されます。育休が法律で定められた制度であるのに対し、病気などによる休職は会社が就業規則で設けている制度で、始まり方も終わり方も会社ごとに異なるからです。考えられる進め方は、休職に入る前に有給を先に使う、休職を終えた翌日から有給に入って退職する、休職中に退職日を決めて辞める、の3つです。
これから休職に入る段階であれば、先に残っている有給を使い、その後に休職に入る順番にすると有給を無駄にせずに済みます。すでに休職している場合は、休職をいつ、どのような形で終えられるかを就業規則で確認します。復職に医師の診断書が必要な会社もあり、休職を終えて有給に切り替えるには会社との話し合いが必要になることが多い部分です。
休職期間満了で「自然退職」になるとどうなる?
就業規則に、休職期間が満了しても復職できない場合はその日をもって退職とする規定を置いている会社は少なくありません。この自然退職を迎えると、残っていた有給は使われないまま雇用契約が終わり、消えてしまいます。有給を消化してから辞めたいのであれば、満了日を待たずに、満了日より前の日を起点にして退職日と有給の扱いを決めておく必要があります。
傷病手当金を受けている人が有給を使うとどうなる?
有給を取った日は給与が出るため、その日の傷病手当金は支給されないか、差額だけの支給になります。有給の賃金が傷病手当金の額より少ない場合に、その差額が支払われる仕組みです。どちらが手元に多く残るかは、給与の額と傷病手当金の額によって変わります。
退職後も傷病手当金を受け取り続けたい方は、退職日の過ごし方に注意してください。退職後も続けて受け取るには、健康保険に1年以上続けて加入していたことと、退職日の時点で傷病手当金を受けているか受けられる状態であることが条件です。協会けんぽは、退職日に出勤した場合はこの条件を満たさないとしています。あいさつや私物の片付けのつもりでも、退職日には出勤しないようにしてください。心の不調で辞めるときのお金の制度は『うつで仕事を辞めたいのは甘え?辞める前の判断基準とお金の制度・会社と話さず辞める方法』にまとめています。
- 休職期間の満了日を確認しないまま過ごし、有給を残したまま自然退職になる
- 退職日に会社へあいさつに行き、退職後の傷病手当金を受け取れなくなる
- 会社から勧められるまま、休職中に退職届へ署名して退職日を決めてしまう



休職の終わり方は会社ごとに違います。満了日が来てから考えるのでは、有給を使う機会がなくなってしまいます。
会社に「復帰しないなら有給は使わせない」と言われたら
有給は会社の許可を得て使うものではなく、労働者が時期を指定して取得する権利です。育休明けに復帰しないことを理由に有給を拒むことはできません。会社に認められているのは、事業の正常な運営を妨げる場合に取得の時期をずらすことだけで、その時期変更も退職日を越えては行えません。
| 会社から言われがちな言葉 | 法律上の考え方 |
|---|---|
| 一度は出社して引き継ぎをしてから | 有給を取る前に出社しなければならない決まりはない。引き継ぎは書面やメールでも行える |
| 育休明けは有給がゼロのはず | 育休期間は出勤したものとみなされるため、付与日が来ていれば付与されている |
| 復帰しない人に有給は認めない | 有給の取得に会社の承認は要らない。退職予定を理由に拒むことはできない |
| 忙しいから退職後にずらして | 退職日を越えて時期を変えることはできないとされている |
| 残った有給は買い取るから消化しないで | 買い取りに応じるかは本人の自由。会社に買い取りの義務もないため、金額と支払い時期は書面で確認する |
ここで気をつけたいのが「即日退職」という言葉です。退職代行の広告でよく見かけるため、育休明けの方も、依頼したその日に雇用が終わるものと受け取りがちです。実際には、有給を消化する期間を置いてから退職日を迎えるのが通常で、その間も在籍しているからこそ有給分の給与が支払われます。依頼した日から出社しなくてよくなることと、雇用契約が終わる日は別のものです。
有給の消化について会社と話がまとまらないときの進め方は『有給休暇の消化について会社に交渉してもらえますか?』で説明しています。育休から戻った後の配置や待遇に問題がある場合は、『育休復帰後の降格は違法?慰謝料100万円の判決から見る判断基準と対処法』も参考にしてください。
復帰するかどうかと、有給を使えるかどうかは関係がありません。休業が終わった日の翌日から退職日までの労働日であれば、有給を当てることができます。



会社の言い分に押されて有給をあきらめる前に、法律がどう定めているかを一度確かめてください。
育休・休職中の退職を退職代行に任せるときの流れ
育休や休職の明けに辞めるとき、復帰面談で上司と向き合うことや、休んでいる間に会社から連絡が来ることがつらいと感じる方は少なくありません。退職代行を使えば、退職の意思も有給消化の希望も代わりに伝えてもらえます。依頼の前に準備しておくと話が早く進むのは次の順番です。
- 育休の終了予定日、または休職期間の満了日を書類や就業規則で確かめる
- 有給の残日数と、育休中・休職中に新しく付与された日数を確かめる
- 3つのパターンから退職日の案を決める
- 会社から受け取りたい書類(離職票、健康保険の資格喪失証明書、源泉徴収票など)を書き出す
- 退職代行に依頼し、退職日と有給消化の希望をまとめて会社に伝えてもらう
有給の残日数が分からなくても、依頼することはできます。有給は働き始めて6か月で10日、その後は1年ごとに11日、12日、14日と増えていくのが法律上の原則で、会社に残日数を確認することも交渉の中で行えます。ただし、有給の消化や退職日の調整を会社と話し合うことは交渉にあたるため、意思を伝えるだけの民間業者では対応できません。依頼先が労働組合か弁護士かを確かめてください。
- 育休給付金や傷病手当金を受けているか、その申請を会社経由でしているか
- 会社から借りているパソコンや社員証などの返却物
- 保育園に出す就労証明書など、在籍を前提にした書類を会社に依頼しているか
自分で会社に伝えるときは、どんな文面にする?
退職代行を使わずに自分で伝える場合も、電話だけで済ませず、メールや書面で記録が残る形にしてください。退職日は、伝えた日から2週間以上先になるように置きます。育休明けから有給を使い切って辞める場合の文面の例です。
件名 退職のご連絡(氏名)
現在育児休業中の(氏名)です。育児休業は○月○日までとなっておりますが、その後は復職せず、一身上の都合により退職いたします。
○月○日から、残っている年次有給休暇○日を取得し、取得を終える○月○日を退職日とさせていただきます。
離職票、健康保険の資格喪失証明書、源泉徴収票のご送付をお願いいたします。お借りしている物品は○月○日までに郵送で返却いたします。



休んでいる間に会社とやり取りを重ねると、それだけで体力を使います。窓口を一本にまとめるだけでも楽になります。
パートや契約社員でも同じ?2026年10月からの変化も
考え方は同じです。有給は正社員だけの制度ではなく、週の所定労働日数が少ないパートにも、日数に応じて比例した日数が付与されます。育休についても、契約社員などの期間の定めがある働き方の方は、子どもが1歳6か月になるまでに契約が終わることが明らかでなければ取得できます。育休明けや休職明けに有給を消化して辞めるという流れは、雇用形態にかかわらず使えます。
パートや有期雇用で働く方の待遇は、2026年10月からルールが厳しくなります。厚生労働省によると、正社員との不合理な待遇差の解消を目指す「同一労働同一賃金」のガイドラインが改正され、夏季冬季休暇については、パートタイム・有期雇用労働者にも正社員と同じ休暇を付与しなければならないとされました。家族手当なども見直しの対象で、日本経済新聞も9月25日に、対応が遅れた企業は訴訟を招きかねないと報じています。雇い入れのときに、正社員との待遇の違いについて説明を求められることを示す義務も新たに加わります。



雇用形態で有給があきらめられることはありません。パートの方も、残日数をまず確かめてください。
労働組合の現場から。育休・休職明けの退職を退職代行ローキに任せる
退職代行ローキが向かないケース
- 裁判をすることを前提に考えている方
- 公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方
- 会社に借金があり、代行時に一括で完済できない方
公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方は、労働組合に加入できないためお引き受けできません。退職代行ローキは、労働基準調査組合が運営する労働組合です。育休中の不利益な扱いなどを理由に会社を相手に裁判で争いたい場合は、訴訟の代理ができる弁護士に依頼するのが適切です。
退職日と有給消化の希望を、労働組合として会社に伝えて交渉する
そのうえで、育休や休職の明けに復帰せず辞めたいという方には、退職代行ローキが使えます。退職代行ローキは労働組合なので、退職の意思を伝えるだけでなく、退職日の設定や有給の消化について会社と交渉できます。育休の最終日で辞めるのか、育休明けから有給を使い切って辞めるのか、ご本人の希望と残日数を伺ってから退職日を組み立て、会社に通知します。
当組合が会社に退職をお伝えした日から、ご本人が会社に行くことも、上司と直接話すこともありません。ご本人やご家族に直接連絡しないよう、電話と書面で会社に申し入れます。退職することに対して会社から損害賠償請求や懲戒解雇処分を受けた場合に限り、顧問弁護士が追加料金なしで会社に対応します。休職中で傷病手当金の手続きがある方は、別途ご相談ください。公式サイトのお問い合わせには傷病手当サポートの窓口もあります。
| 確認したいこと | 退職代行ローキの場合 |
|---|---|
| 運営 | 労働基準調査組合(合同労働組合・労働委員会の資格審査済み) |
| 料金 | 19,800円(税込)。組合加入費2,800円と組合費17,000円。相談は無料 |
| 支払い方法 | カード・振込のほか、退職日から2週間以内に払うあと払い(手数料4,000円・審査あり)、申込時9,900円と30日以内9,900円の分割払い(手数料なし・審査あり) |
| 交渉 | 退職日・有給消化・未払い給与について、労働組合として交渉できる |
| 対応の早さ | 最短即日対応。LINEの相談は24時間受付(※会社への連絡は8時から18時。会社の状況により異なります) |
| 返金 | 当組合の対応で退職に至らなかった場合は組合費を全額返金(※適用条件あり) |
| 退職後 | 離職票などの退職書類が届くまで加入日から1年間サポート |
※料金・条件は2026年9月時点。最新の内容は退職代行ローキ公式サイトをご確認ください。
返金の条件は利用規約に書いています。当組合の受任案件で、退職に至らなかった事例はこれまでありません(2026年8月末時点・当組合受任案件の集計)。比較検証サイトのmybestでは、退職代行のおすすめ人気ランキングで2024年12月から2026年8月まで1年9か月連続の1位に選ばれています。
退職の手続きが終わって組合員資格がなくなった後も、加入した日から1年間は、退職代行以外の労働問題について追加の費用なしで何度でも相談できます。子育てが落ち着いてから次の働き先を探すときは、国家資格キャリアコンサルタントによる相談サービスのキャリアバディと連携しており、当組合の取り組みはキャリアバディが公開している紹介記事でも取り上げられています。



育児や療養で手一杯のときに、会社との話し合いまで抱える必要はありません。その部分は私たちが引き受けます。
よくある質問(FAQ)
育休明けに一度も出社せずに有給消化して退職できますか?
できます。育休が終わった翌日からは働く義務のある日に戻るため、その日から有給を取得できます。有給を取る前に一度出社しなければならないという決まりはありません。育休明けの初日から有給に入り、使い切った日を退職日にする形で辞めることができます。
育休中に有給休暇を使うことはできますか?
原則として使えません。有給は働く義務のある日についてのみ請求できるもので、育休中は働く義務がないためです。ただし、育休を申し出る前に、育休期間中の日を有給として指定していた場合は、その日は有給を取得したものとして扱われます。
育休中に退職したら育児休業給付金は返金が必要ですか?
原則として返金は不要です。2025年4月1日以後に退職した場合は、退職日までの分が支給の対象になります。ただし、育休に入る時点で退職することが決まっていた場合は、そもそも給付の対象になりません。
休職中に有給消化してから退職できますか?
休職の期間中は一般に働く義務が免除されているため、そのまま有給を使うことはできません。休職を終えた後の労働日であれば有給を使えますが、休職の終え方は会社の規程によるため、就業規則の確認と会社との話し合いが必要です。休職期間の満了で自然退職になる規定がある場合は、満了日より前に退職日と有給の扱いを決めてください。
育休明けは有給がゼロになりますか?
ゼロにはなりません。有給の付与条件である出勤率の計算では、育休の期間は出勤したものとみなされるため、育休中に付与日が来ていれば新しい有給が付与されています。ただし、有給は付与から2年で時効により消えるため、育休が長い場合は休む前の分が消えていることがあります。
まとめ|休業が明けた日から、有給はあなたのものに戻る
- 育休・休職の期間中は有給を使えず、使えるのは休業が終わった後の労働日から
- 育休明けは出社せずに有給を消化し、使い切った日を退職日にできる
- 育休中に退職しても、受け取った育児休業給付金は原則として返金不要
- 休職は満了日の自然退職と、退職日の出勤による傷病手当金への影響に注意
育休や休職の明けに辞めることを、途中で投げ出すように感じてしまう方は少なくありません。けれども、有給は休業に入る前から積み上げてきた権利で、育休中に付与された分も含めて、あなたが使ってよいものです。休業が明けた日から退職日までの間に当てれば、法律の仕組みの中で消化できます。
判断の軸は、「残っている有給を、自分がいちばん消耗しない形で使い切れるか」の一点で足ります。会社と何度もやり取りをして有給を勝ち取ろうと気負う必要も、あきらめて育休の最終日で辞める必要もありません。育休の終了予定日と有給の残日数という2つの数字を確かめれば、どの退職日が自分に合うかは自然に決まります。
復帰面談で上司と話すのがつらい、会社に有給は使わせないと言われた、休職の満了日が近づいているという方は、労働組合が運営する退職代行ローキにご相談ください。退職日の組み立てから有給消化の交渉まで、労働組合として会社に伝えます。相談は無料です。



戻らないと決めたことを、後ろめたく思わなくて大丈夫です。残りの日数を一緒に数えるところから始めましょう。
「育休明けからの有給で辞められるか」「休職の満了日までに何をすればいいか」の確認だけでも、まずはLINEでお聞かせください。
退職代行ローキは労働組合として会社と直接交渉します。
料金は19,800円(税込)で、相談は無料です。
参考情報・出典
・厚生労働省「育児休業制度の労働基準法上の取扱いについて」(1991年12月20日 基発第712号)
・厚生労働省「年次有給休暇算定の基礎となる全労働日の取扱いについて」(2013年7月10日 基発0710第3号)
・厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」(Q50・Q51)
・全国健康保険協会(協会けんぽ)「傷病手当金」
・ハローワークインターネットサービス「基本手当について」(受給期間の延長)
・厚生労働省Webマガジン「2026年10月からパートタイム・有期雇用のルールが変わります」(2026年8月3日)
・日本経済新聞「パートの手当や休暇、改善しなければ訴訟の恐れ 10月にルール厳格化」(2026年9月25日)
・e-Gov法令検索「労働基準法」(39条・115条)
・e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(5条・7条・9条)
・e-Gov法令検索「民法」(627条)
執筆者


労働基準調査組合 執行委員長
谷本 祥子
私は飲食店勤務やメーカー代理店勤務など、さまざまな仕事を経験してきました。メーカー代理店では、商品販売の営業職として働いていました。現場では長時間労働や無理なノルマ強要が当たり前で、私も同僚たちも皆疲弊しきっていました。従業員たちが「辞めたい」と申し出ても、会社は「後任が見つかるまで待て」とか「引き継ぎが終わるまでダメだ」と拒み続け、退職を認めませんでした。中には精神的に追い詰められて鬱病になり、ある日突然来なくなってしまう同僚もいました。
続きを読む
私自身も会社の方針に疑問を感じ、労働環境の改善を上層部に提案しましたが、全く聞き入れてもらえませんでした。それどころか「部下をもっと厳しく指導しろ」と圧力をかけられる始末でした。私も心身ともに不調をきたしたため、退職を申し出ましたが、やはり引き止められ、なかなか辞めることができませんでした。
最終的に、労働問題に明るい仲間達の力を借りて退職することができました。この経験から「働く人たちがもっと気軽に、安心して退職できる仕組みが必要だ」と痛感しました。このような辛い経験をした自分だからこそ、労働者の立場に立って支援したいと考え、現在は労働基準調査組合の執行委員長として活動しています。
同じように悩み苦しむ方々が孤立せず、労働現場で生じるあらゆる労働問題に真摯に向き合い、実効性ある労働法に則った支援を行ってまいります。









