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失業保険を最大2年6か月もらうことが可能?条件と手順を解説

2026 6/30
退職代行
2023年9月24日2026年6月30日
谷本 祥子

この記事の著者

谷本 祥子

労働基準調査組合の執行委員長。
自身の現場経験をもとに、退職や労働問題に悩む方へ寄り添った支援を行う。

💡 サクッと結論
  • 傷病手当金と失業手当の受給により、最大28ヶ月間の手当の受給が可能
  • 傷病手当金と失業手当受給の為に退職日以前の2年間に1年以上の社会保険の被保険者期間が必要
  • 傷病手当金と失業手当の同時受給は出来ないため、失業保険の受給期間の延長申請を行う

この記事では、突然会社を辞めざるを得なくなってしまった方々に向けて、

失業保険を最大28ヶ月間もらう方法

について詳しく解説しています。

退職時に次の就職先が決まっていることが理想ですが、様々な理由から決まっていない状況で急遽退職せざるを得ないこともございます。

このような状況下でお金を受け取ることが出来る可能性がある制度が失業保険です。

今回は、会社を退職した後に受給できる「失業手当」だけでなく、

失業保険の手当てを最大で28ヶ月間(45歳以上は最大30ヶ月間)もらうことが出来る方法

についても解説いたします。

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目次

失業保険を最大2年6か月もらえる仕組みについて

失業保険と社会保険給付金を組み合わせることにより最大28ヶ月の間、国から給付金を受給することが可能

となります。

ただし、年齢の条件により、45歳以上は最大30ヶ月間の受給が可能となります。

失業保険と社会保険給付金とはどのような仕組みなのかを解説いたします。

失業保険と社会保険給付金について

失業保険について

失業保険を受給するには、退職後にハローワークを訪問して失業手当を申請する必要

があります。

失業認定を受けると、一定期間中に、一時的に手当てがもらえる仕組みとなっています。

受給金額は、前職の月の給与の50~80%になります。

例えば月給30万円ならば、受給金額は15万円~24万円となります。

受給期間は、雇用保険加入期間や離職理由にもよりますが3ヶ月~10ヶ月です。

(45歳以上は12ヶ月)

社会保険給付金について

社会保険給付金とは傷病手当金と呼ばれています。

傷病手当金は、

仕事とは無関係のことが原因の病気やケガで就業不可能な場合に受け取ることが出来る手当

のことです。

傷病手当金は広く理解されているとはいえず、日本ではおよそ1600万人の方が社会保険給付金を受給可能であるにもかかわらず、実際に受給をしている方は約9万人にとどまっております。

その理由として、

傷病手当金の受給申請が難しそう

、

単純によくわからない

、

傷病手当金の制度そのものを知らない

ということが挙げられます。

傷病手当金等の社会保険給付金の財源は、社会保険料です。

したがって、

傷病手当金を受給をすることは労働者としての当然の権利

であり、後ろめたく感じたり罪悪感を感じられる必要は一切ございません。

傷病手当金と失業手当を合わせて最大28ヶ月間もらうための条件

傷病手当金と失業手当を受給するには、それぞれ下記のような条件がございます。

傷病手当金の受給条件

・

業務以外の事由による病気やケガの療養のための休業である

・

社会保険(健康保険)に連続して1年以上加入している(国民健康保険不可)

・

病気やケガで就業不可

・

連続した3日間(待期期間)を含んで4日以上仕事に就けない状態である

傷病手当金に関しては下記の記事でさらに詳しく解説させていただいておりますので、ご参考ください。

参考:

傷病手当金サポートを退職代行で出来るか?|労働基準調査組合 (rouki.help)

失業手当の受給条件

・自己都合

退職の場合、退職日以前の2年間に12ヶ月以上の社会保険の被保険者期間が必要

。

会社都合退職者の場合、退職日以前の1年間に6ヶ月以上の社会保険の被保険者期間が必要

。(

国民健康保険は不可

)

・

失業状態である(就職できる状態で、就職の意思がある)

失業手当の受給条件に関して、詳しくは下記をご参照ください。

参照:

ハローワーク基本手当受給要件

上記では傷病手当金と失業手当を最大28ヶ月間もらうための条件として、それぞれ詳しく解説いたしました。

それでは、下記では実際に傷病手当金と失業手当を最大28ヶ月間もらうための具体的な流れについて詳しく説明させていただきたいと思います。

傷病手当金と失業手当を最大28ヶ月間もらう流れ

まずは

傷病手当金を最大18ヶ月間受給しながら病気の治療を行います

。

そして、病気が治ったら、失業手当を最大10ヶ月間(45歳以上は12ヶ月間)受給しながら就職活動を行う、という流れとなります。

この方法で、

合計最大28ヶ月間(45歳以上は最大30ヶ月間)受給することが可能です

。

※傷病手当金と失業手当を同時に受給することはできないので、別々に受給することになります。

手順1. 退職届の提出(退職の意思表示)

退職届を提出して、会社から退職を認めてもらいましょう。

※精神的な体調不良等でご自身でのご対応が難しい場合は、

退職代行ローキにご依頼いただくことで、直接会社と連絡を取ることなく、出社もせずに退職することが可能です

。

手順2. 医師の受診を行い診断書をもらう

①精神科、心療内科を受診して診断書をもらってください

②傷病手当金申請を考えていることを伝えてください

③申請期間を医師に相談してください

④医師の受診は、退職から4日以上前に受診しておいてください

⑤病院が診断書を書いてくれない場合は、他の病院を受診してください

【注意点】

・診断書を書いてもらうときは、不眠、食欲不振、頭痛や動悸などの精神的な体調不良が原因で仕事に支障をきたし、これ以上の継続勤務が難しい旨をお伝えください。

・体調不良の原因が会社にあると言わないでください

職場が原因となってしまうと労災とみなされてしまい、傷病手当金が受給できなくなってしまいます

。

手順3. 在職期間中に連続して4日以上の休みがあること(待期期間)

傷病手当金の申請を行うには、

連続した3日間以上就業できない状態である必要

がございます。これを

待期期間と呼び、この期間には給与の支払いの有無は関係ございません。

つまり、土日祝日のような

公休日や有給休暇を利用することでも可能

です。

連続した3日間の待期期間を含み、4日以上就業できない状態に対して4日目以降に傷病手当金の支給

がございます。

また注意点としては退職日も含めて4日以上の休みがあることが条件となります。

つまり、

退職日に

例えば引継ぎや挨拶、片付け等で

出社されてしまうと条件を満たしません

のでご注意ください。

手順4. 再度医師の診察を受け、傷病手当金申請用紙の記載をしてもらう

医師の診断を再度受ける前に、傷病手当金申請用紙をご加入の健康保険組合のホームページからプリントアウトしてください。

その申請用紙を持参して、再度医師を訪れて診察を受けてください。その際に、

働ける状態ではないことを伝えた上で、医師に申請用紙の必要事項の記載をお願い

してください。

手順5. 健康保険、国民年金の切り替え

退職日の翌日からは、社会保険の資格喪失となりますので、今まで使用されていた保険証は使用できません。お住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口へ行っていただき、今まで加入されていた

健康保険組合から国民健康保険に切り替えを行ってもらってください。

その際に合わせて

国民年金についても、第2被保険者(国民年金+厚生年金)から第1被保険者(国民年金)への切り替えが必要

となりますので、お住まいの市区町村の国民年金担当窓口にお問い合わせしていただき、ご確認ください。

手順6. 傷病手当金の申請

手順4で医師に

必要事項を記載してもらった申請書類を会社に送付

してください。

ご自身で申請書類の記入を会社に伝えることが難しい場合は、退職代行ローキが代行いたします。

送付される前にはコピーを取っていただき、保管しておかれることをおすすめいたします

。

会社に送付した申請用紙の会社の記入欄に必要事項の記載をしてもらうようお伝えください。

会社が申請書の記入に協力していただけない場合、申請が行えませんので、会社に対して協力を促します。

上記の申請書の返送が会社からありましたら、ご自身で記入していただく箇所に必要事項を記入していただき、健康保険組合にご提出ください。

※傷病手当金の申請、傷病手当金サポートに関してさらに詳しく知りたいという方は下記の記事をご参考ください

参考:

傷病手当金サポートを退職代行で出来るか?|労働基準調査組合 (rouki.help)

手順7. 失業保険の受給期間の延長申請

傷病手当金の申請が終わりましたら、次はお住まいのエリアを管轄しているハローワークを訪れていただき、

失業保険の受給期間の延長を申請

してください。

なぜ失業保険の受給期間の延長を申請する必要があるかと言いますと、

傷病手当金と失業保険の同時受給が出来ないから

です。

傷病手当金は仕事に就くことが出来ない方に対して支給されるものである一方、失業保険は仕事に就くことが出来る状態で、その能力があり、求職活動を行っている方に対して支給されるものになります。同時に受給が可能であれば矛盾が生じます。

また

失業保険は退職後1年経つと受給の資格が失われます。

したがって、

失業保険の受給期間の延長を申請しなければ傷病手当金の受給が終わった後に失業保険の受給をすることが出来ません。

手順8. 傷病手当金の受給が始まる

医師や会社が証明することは過去に働けなかったということですので、

退職後のそのあとも傷病手当金を継続して受給するするには、ひと月ごとに(それ以上の期間をあけないようにしてください)、病院に行き、同じ手順で傷病手当金申請の用紙を作成して期間をあけずに月に1度、健康保険組合に提出していただく

ことになります。

治療に積極性がなければ受給資格を失う為です。

手順9. 傷病手当金の受給が終わる

傷病手当金の受給期間の1年6ヶ月が終了する頃になれば、

病院で医師から就職活動を行う許可

をいただきます。

医師からの許可を得る必要がある理由は、

失業保険の受給を行う為には就職活動をしているということが必要条件

だからです。

また医師からの就職活動の許可をいただく際には、

ご自身の体調が回復したことを医師に伝えて、傷病証明書と就業可能意見書の作成をお願い

してください。

手順10. 失業保険の受給が始まる

医師から傷病証明書と就業可能意見書の2つの書類をいただいたら、この書類を持参の上、お住まいのエリアの管轄をしているハローワークを訪れていただき、

失業保険の受給期間延長の解除を行います。

ここで、その時のポイントが下記の2点ございます。

・

体調が回復したことで、仕事を探す意思があるということをしっかりと伝える

・

就職困難者(※補足)であるということをしっかりと伝える

※補足 就職困難者とは、1. 身体障害者、2. 知的障害者、3. 精神障害者、4. 刑法等の規定により保護観察に付された方、5. 社会的事情により就職が著しく阻害されている方などが該当します。

参照:

障害者等の就職困難者|ハローワーク

上記の2点についてハローワークにしっかりと伝えることで、

失業保険の受給期間を最大10ヶ月(45歳以上は最大12ヶ月)まで延長することが可能

となります。

手順11. 就職活動を行う

失業保険を継続して受給し続けるためには、4週間ごとに訪れる失業認定日で就職活動を行っていることを示す必要

がございます。ハローワークに就職活動の実績として認定される主な就職活動は以下のようなものになります。

・求人への応募

・ハローワーク開催の職業相談、職業紹介、各種セミナーの受講等

・許可、届け出のある民間事業者開催の職業相談、職業紹介、各種セミナーの受講等

・公的な機関開催の職業相談、職業紹介、各種セミナーの受講等

・再就職に役に立つ国家試験、検定等の受験

参照:

厚生労働省|求職活動について

また、

失業保険の受給中に就職が決まりましたら、再就職手当をもらうことが出来ます。

失業保険の残りの給付日数分の手当をもらうことが可能となります。

再就職手当についてさらに詳しく知りたいという方は下記の記事をご参考ください。

参考:

再就職手当をもらうには?受給条件や手続きについて|労働基準調査組合 (rouki.help)

まとめ

傷病手当金と失業保険を受給することにより、

45歳未満の方は最大28ヶ月、45歳以上の方は最大30ヶ月の間、手当を受給することが可能

です。

傷病手当金と失業保険は国の制度であり、私たちが支払ってきた保険料が原資となり成立しています。

そのため、これらの手当が受け取れる条件に適合する労働者にとっては、

それは単なる恩恵ではなく法律に基づき保証された権利

であるといえます。

後ろめたく思う必要は全くありません。

受給可能な期間が長いほど、次の仕事探しやキャリアプランをしっかりと考える余裕が生まれます。

反対に、そ

の期間が短すぎると、新しい仕事を急いで探さなければならず、その結果として職場選びでの判断ミスが増加する可能性が高くなります

。

さらには、受給期間が長いことで、病気の治療やリハビリテーションに専念する時間も確保でき、全体的に生活の質が向上することでしょう。

退職代行ローキでは、退職をご自身で対応することが難しい方に対して退職代行サービスを提供しており、それと同時に傷病手当金サポートも行っております。

ご自身で会社に対して傷病手当金申請書の記入を伝えることが難しい場合は、ぜひご相談ください。

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この記事を書いた人

谷本 祥子のアバター 谷本 祥子

執行委員長の谷本祥子です。アパレル・エステ業界での勤務を経て、自身も理不尽な退職引き止めや労働軽視の現実に直面し、強い危機感を抱いたことが活動の原点です。「一人で苦しむ労働者をなくしたい」という一心で、退職代行やハラスメント相談、未払い賃金の交渉など、労働問題に真摯に向き合い、労働法に基づいた実効性のある支援で働く人を守ります。

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