- 理由のない長期の自宅待機命令は業務命令権の乱用で違法
- 会社都合の待機中は給料を全額請求できる
- 干された段階で自分から辞めず条件を整えてから動く

急に「自宅で待機して」と言われた。これって違法じゃないの?



待機中の給料は6割しか出ないって本当?
「明日から自宅で待機してください」。理由の説明もないまま職場から切り離され、出社しない日が1か月、2か月と伸びていくうちに、自分が悪いことをしたような気持ちになってしまう方は少なくありません。
2026年9月2日の共同通信(47NEWS)の報道によると、施設内の虐待を通報した看護師3人に対する自宅待機命令・解雇・配置転換について、大阪地裁堺支部は2026年7月30日、解雇と配転を無効、自宅待機命令を違法と判断し、運営法人に計2,000万円余りの支払いを命じました。この記事では、自宅待機命令がどんなときに違法になるのか、待機中の給料はいくら請求できるのか、そして「干された」段階で自分から辞める前に何ができるのかを、労働組合の立場から解説します。
※この記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。判決は法人側が控訴しており、確定していません。
何が起きた?通報した看護師3人への自宅待機・解雇・配転が「無効・違法」と判断された
結論から言うと、裁判所は「解雇は合理的な理由を欠く」「配転は排除する不当な目的でなされた」「自宅待機命令は必要性がなく業務命令権の乱用」と、3つの措置をいずれも認めませんでした。報道によれば事案の流れは次のとおりです。
舞台は堺市の障害者支援施設で、運営するのは広島市の社会福祉法人です。看護師3人のうち2人は2019年、入所者への身体的虐待を目撃して堺市に通報し、市は2020年に複数の事案を虐待と認定しました。2022年には、無資格者によるエックス線撮影の疑いについても公益通報しています(この点は市の調査で事実確認には至らなかったと報じられています)。
その後、3人は約5〜6か月の自宅待機を命じられ、退職勧奨を繰り返し受けたうえで、1人が解雇、2人が配置転換(老人ホームの機能訓練指導員、組織図に存在しない部署)とされました。3人は解雇と配転の無効、未払い賃金と慰謝料の支払いを求めて提訴していました。
| 会社側の措置 | 裁判所の判断 | 理由(報道より) |
|---|---|---|
| 自宅待機命令(約5〜6か月) | 違法 | 必要性が認められず、業務命令権の乱用に当たる |
| 解雇(1人) | 無効 | 本人の言動で業務の円滑な運営が阻害されたとは認められず、合理的な理由を欠く |
| 配置転換(2人) | 無効 | 業務上の必要性は一応あるが、2人を排除する不当な動機・目的でなされた |
| 退職勧奨 | 違法とはいえない | 違法性は認められなかった |
| 支払い命令 | 計2,000万円余り | 未払い賃金と慰謝料の合計 |
「通報への報復」とまでは認められなかったのはなぜ?
裁判所は、3人を職場から排除する目的があったことは認めた一方で、通報に対する報復目的とまでは推認できないと判断したと報じられています。「排除する意図はあった」と「通報が理由だった」は、法律上は別の問題です。後者を立証するには、通報と不利益取り扱いの時期の近さや、会社側の発言・文書といった証拠が要ります。この点は、2026年12月に施行される改正公益通報者保護法で大きく変わります(後述)。
- 必要性のない半年近い自宅待機命令は違法になる
- 「排除する目的」の配転は、業務上の必要性があっても無効になる
- 待機中・解雇後の賃金と慰謝料をまとめて請求できる



「待機させれば辞めるだろう」という運用に、裁判所がはっきり線を引いた判決です。
自宅待機命令はどんなときに違法になる?
自宅待機命令そのものは違法ではありません。会社には業務命令として「出社せず自宅にいるように」と指示する権限があり、就業規則に明文がなくても命じられると考えられています。ただし、その権限には限度があります。命じる必要性がない、期間が長すぎる、辞めさせる目的で使われている、といった場合は権利の乱用として違法になり、慰謝料の対象にもなります。
自宅待機命令には大きく2つの種類があります。1つは業務命令としての待機で、不祥事の調査中や、感染症・体調確認など、会社が一時的に出社させないことに理由がある場合です。もう1つは懲戒処分としての出勤停止で、こちらは就業規則に定めた懲戒事由に当たることが前提です。「調査のため」と言われて始まった待機が、いつのまにか理由のないまま何か月も続いているなら、前者の限度を超えている可能性があります。
正当な理由がある待機と、ない待機の見分け方は?
- 不正の疑いがあり、証拠隠しや関係者への働きかけを防ぐ必要がある調査期間中
- 感染症の疑いなど、本人や周囲の安全確保のため一時的に出社を止める
- 期間が短く、理由と見通しが本人に説明されている
- 理由の説明がなく、調査も進んでいないのに何か月も続いている
- 待機中に退職勧奨が繰り返され、辞めさせる手段として使われている
- 意見を言った・通報した直後に始まり、人間関係から切り離す目的が見える
- 給料が支払われない、または一方的に減らされている
自宅待機命令の期間はどれくらいまで許される?
法律に「何日まで」という上限はありません。ただ、裁判例では、調査の必要性が続いている限り一定期間は認めつつ、必要性が失われた後も漫然と続けた分は違法とされています。東京地裁は2024年4月、復帰先を示さないまま約4年半続いた自宅待機を、退職勧奨の延長として合理的な理由がないと判断し、慰謝料330万円の支払いを命じました。今回の約5〜6か月の待機も「必要性が認められない」とされています。目安として、1か月を超えて理由の説明も進展もないなら、会社に書面で状況を確認してよい段階です。
自宅待機中に外出や転職活動をしてもいい?
自宅待機は「自宅に閉じこもる義務」ではなく、「出社しない・業務に就かない」という指示です。買い物や通院などの外出は問題ありません。ただし、会社から「連絡が取れる状態にしておくこと」を求められている場合は、その範囲で応じる必要があります。転職活動も禁止されるものではありませんが、在職中に競合する会社で働き始めるといった行為は就業規則違反を問われるおそれがあるため避けてください。
見分ける軸はシンプルで、「今も待機させる必要が本当にあるか」「辞めさせるための手段になっていないか」の2点です。この2点が説明できない待機は、時間が経つほど会社側の立場が弱くなります。



「調査中」の一言で始まった待機でも、その言葉がずっと通用するわけではありません。
自宅待機中の給料はもらえる?「全額」と「6割」の違い
会社の都合で命じられた自宅待機なら、給料は全額請求できます。あなたは働く意思があるのに、会社側の事情で働かせてもらえない状態だからです。この場合、民法の規定により賃金の全額を受け取る権利があります(※)。「休業手当として6割払う」と言われることがありますが、6割は労働基準法が定める最低ラインであって、会社都合の待機で残り4割を放棄する理由にはなりません。
| 待機の種類 | 給料の扱い | 根拠・条件 |
|---|---|---|
| 会社都合の自宅待機(業務命令) | 全額 | 民法536条2項。働く意思があるのに会社側の事情で就労できない |
| 経営上の理由による休業 | 最低6割 | 労働基準法26条の休業手当。全額請求の余地が残る場合も多い |
| 懲戒処分としての出勤停止 | 無給の場合あり | 就業規則の根拠と懲戒事由が必要。処分が無効なら賃金を請求できる |
| 天災など不可抗力の休業 | 請求できない場合あり | 会社の責任とはいえない事情に限られる |
「待機中は6割しか払わない」と言われたら?
まず、待機の理由が会社側の都合であることを確認し、全額の支払いを求める意思を書面(メールで可)で伝えてください。会社が「調査のため」「配置が決まるまで」と説明しているなら、それは会社側の事情です。今回の判決でも、違法な待機期間の未払い賃金が支払い命令に含まれています。有給休暇で待機期間を埋めるよう求められても、応じる義務はありません。有給は本来あなたが自由に使う権利であり、会社都合の待機に充てると全額請求できたはずの賃金を自分で消してしまうことになります。
- 「休んでいるのだから」と言われて有給休暇で待機期間を埋めてしまう
- 会社からの連絡を無視し、「業務命令違反」の口実を与えてしまう
- 「もう戻れない」と感じて、給料や条件を決めないまま退職届を出してしまう
- やり取りを口頭だけで済ませ、あとから証拠が残らない



待機中の給料は「会社の温情」ではなく、あなたの権利として請求できるものです。
配置転換・退職勧奨・解雇はどこまで拒める?
自宅待機の次に来るのは、多くの場合「配置転換」「退職勧奨」「解雇」のいずれかです。結論として、退職勧奨は断れます。配転と解雇は会社に一定の権限がありますが、今回の判決のように、目的や理由に問題があれば無効になります。それぞれの判断基準を押さえておくと、会社の説明のどこがおかしいかが見えてきます。
配置転換が無効になるのはどんな場合?
配転命令が権利の乱用とされる基準は、最高裁の判例(東亜ペイント事件・1986年)で示されています。業務上の必要性がない場合、必要性があっても不当な動機・目的による場合、労働者に通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる場合の3つです。今回の判決は、業務上の必要性は一応あるとしながら「排除する不当な動機・目的」を認めて無効としました。つまり、必要性の説明ができても、目的が排除にあれば配転は成り立たない、ということです。組織図にない部署への異動や、専門職を専門外の仕事に就かせる異動は、目的を疑わせる典型的な事情になります。
退職勧奨は断ってもいい?
断ってかまいません。退職勧奨は「辞めてくれませんか」というお願いであり、応じる義務はありません。今回の判決では退職勧奨自体は違法とはされませんでしたが、断っているのに何度も呼び出す、長時間にわたって迫る、待機と組み合わせて追い込むといったやり方は、違法な退職強要として慰謝料の対象になった例があります。「考えておきます」と曖昧に返すより、「退職する意思はありません」と書面で明確に伝えるほうが、あとの争いで有利になります。退職勧奨を受けたときの具体的な対処は、「能力不足で解雇」は無効にできる?業務改善プログラム(PIP)と退職勧奨への対処法で詳しく解説しています。
解雇が無効になると、その後どうなる?
解雇は、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められなければ無効です(※)。無効になれば雇用契約は続いていたことになり、解雇日から判決までの賃金(いわゆるバックペイ)を請求できます。今回の判決の2,000万円余りには、この未払い賃金が含まれています。ただし実務では、判決後に元の職場に戻るよりも、解決金を受け取って退職する形で決着することも多く、その場合も「解雇が無効かどうか」が金額の土台になります。
- 配転は「業務上の必要」と「目的」の両方を確認する
- 退職勧奨は断ってよく、断ったことを理由に不利益を受けない
- 解雇には合理的な理由と相当性の両方が要る



「業務上の必要がある」と言われても、目的が排除なら配転は通らない。これが今回の判決の要です。
通報した人はどう守られる?改正公益通報者保護法が2026年12月に施行
公益通報を理由とする解雇は現行法でも無効で、降格・減給などの不利益な取り扱いも禁止されています。ただ、今回の判決が示すように、「通報が理由だった」ことを労働者側が立証するのは簡単ではありません。この点を変えるのが、2026年12月1日に施行される改正公益通報者保護法です。
改正公益通報者保護法で何が変わる?
改正法では、通報を理由に解雇や懲戒処分をした個人に6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金、法人に3,000万円以下の罰金という刑事罰が新設されます。さらに、通報から1年以内の解雇・懲戒は通報を理由とするものと推定され、そうでないことの立証責任が会社側に移ります。一方で、配置転換は刑事罰の対象に含まれませんでした。報道によれば、今回の原告は「なぜ報復行為を全面的に禁止しないのか」と再改正を求めています。
- 通報を理由とする解雇・懲戒に刑事罰(個人は6か月以下の拘禁刑か30万円以下の罰金、法人は3,000万円以下の罰金)
- 通報から1年以内の解雇・懲戒は「通報が理由」と推定される
- 配置転換や自宅待機は刑事罰の対象外(民事で争う形は変わらない)
通報の後に自宅待機や配転が続く場合、施行後であっても民事で「排除目的」を争う構図は変わりません。だからこそ、通報した日付、その後の会社の対応、言われた言葉を時系列で記録しておくことが、通報者にとって最大の守りになります。



正しいことをした人が職場を追われる。その構図を変える法改正が、3か月後に迫っています。
労働組合の現場から見た「干される」の実態
相談の現場で見ていると、自宅待機や配転で「干された」人の多くは、裁判まで争う前に自分から退職届を出しています。理由の説明がないまま職場から切り離されると、朝にスマートフォンで会社名を見るだけで動悸がする状態になり、「戻っても居場所はない」と感じて、条件を何も決めないまま辞めてしまうのです。会社側から見れば、これが最も安上がりな結末になります。
自分から辞めると、離職票は「自己都合」と書かれ、失業給付の給付制限や支給日数で不利になります。待機中の未払い分や、本来請求できたはずの賃金も、退職届を出した時点で会社は支払う動機を失います。「辞めたい」という気持ちそのものは正当ですが、辞め方と条件は別に考える必要があります。会社都合の扱いを求める交渉については会社都合で退職したいのですが会社に交渉は可能ですか?を、休職中に退職を迫られたときの考え方は退職代行と休職:上司に「退職しろ」と言われたときの正しい対処法は?をあわせてご覧ください。
- 待機期間の給料が全額支払われているか(未払いがあれば請求)
- 離職理由を会社都合(または退職勧奨による離職)にできるか
- 残った有給休暇の消化と退職日の設定



辞める判断は正しくても、条件を決めずに辞めると、会社が一番得をする形になってしまいます。
自宅待機を命じられた日から、今日できること
やるべきことは「理由を確認する」「働く意思を示す」「記録を残す」の3つに集約されます。どれも今日から始められ、あとで争いになったときの土台になります。
- 待機の理由・期間の見通し・給料の扱いを、メールなど文面が残る形で会社に確認する
- 「出社して業務に就く意思がある」ことを書面で伝え、指示を仰ぐ
- 言われた言葉・日時・相手を時系列でメモし、通知や書面は写真で保存する
- 給料が減らされたら、全額の支払いを求める意思を文面で伝える
社外の相談窓口はどこ?
社内に相談先がない場合は、各都道府県労働局の「総合労働相談コーナー」で無料で相談でき、電話なら「労働条件相談ほっとライン」も使えます。解雇や配転の無効を争うなら、原則3回以内の期日で審理される「労働審判」という手続きがあり、費用面の不安があれば「法テラス」で弁護士費用の立て替え制度を利用できる場合があります。
待機を命じられた側がやるべきなのは、会社と戦うことではなく、「働く意思がある」と「理由の説明を受けていない」の2点を記録に残すことです。この2点がそろっているだけで、待機中の賃金請求も、その後の配転・解雇を争う場面も、立場が大きく変わります。



今日のメール1通が、半年後の交渉であなたを守る証拠になります。
辞める決断をしたときは、条件を整えてから離れる|退職代行ローキができること
先にお伝えすると、解雇や配転の無効そのものを裁判で争いたい場合や、慰謝料を請求したい場合は、弁護士への相談が適切です。労働組合には訴訟の代理はできません。そのうえで、「もうこの職場には戻らない。ただし待機中の給料と離職理由と有給は、きちんと決めてから辞めたい」という方には、労働組合が運営する退職代行が選択肢になります。
退職代行ローキは、労働委員会の資格審査を経た合同労働組合「労働基準調査組合」が運営しており、組合員のために会社と交渉する権限を持っています(※)。退職の意思を伝えるだけでなく、待機期間の未払い賃金の請求、離職理由の扱い、有給休暇の消化、退職日の調整まで、あなたが会社と直接やり取りしないまま進められます。「干されている」状態の人ほど、会社と話すこと自体が負担になっています。その窓口を組合が引き受けます。
料金は19,800円(税込)で、組合加入費2,800円と組合費17,000円の内訳です。追加料金は原則かかりません(※振込手数料などを除きます)。退職したことを理由に会社から損害賠償請求や懲戒解雇処分を受けた場合には、追加料金なしで顧問弁護士が撤回交渉を行います(※故意による損害や横領など、退職と無関係な請求は対象外です)。相談はLINEで24時間受け付けています。
- 労働組合の交渉権で待機中の未払い賃金・有給消化・退職日を交渉
- 離職理由を会社都合とするよう会社に働きかけ、通知書で裏付ける
- 19,800円(税込)のみ。追加料金は原則不要
- 退職に対する損害賠償請求・懲戒解雇には顧問弁護士が追加料金なしで対応



戻らない決断をしたなら、次は「どう辞めるか」です。そこは組合が代わりに交渉できます。
よくある質問(FAQ)
自宅待機命令は違法ですか?
命令そのものは違法ではありません。会社は業務命令として自宅待機を命じることができます。ただし、待機させる必要性がない、期間が不合理に長い、辞めさせる目的で使われているといった場合は業務命令権の乱用として違法になり、慰謝料の対象になることがあります。2026年7月の大阪地裁堺支部判決でも、約5〜6か月の待機命令が「必要性が認められない」として違法とされたと報じられています。
自宅待機中の給料はいくらもらえますか?
会社の都合で命じられた待機なら全額を請求できます。働く意思があるのに会社側の事情で働けない状態は、民法536条2項により賃金請求権が失われないためです。労働基準法26条の休業手当(平均賃金の6割以上)は最低ラインであり、会社都合の待機で残りを放棄する根拠にはなりません。
自宅待機命令の期間に上限はありますか?
法律上の上限日数はありません。ただし裁判例では、調査などの必要性が続く間は認めつつ、必要性がなくなった後も続けた分は違法とされています。復帰先を示さないまま約4年半続けた待機を違法とした例(東京地裁2024年4月)や、今回の約5〜6か月の例があります。1か月を超えて理由の説明も進展もない場合は、書面で会社に状況を確認してよい段階です。
自宅待機中に外出したり転職活動をしたりしてもいいですか?
問題ありません。自宅待機は「出社せず業務に就かない」という指示であり、外出を禁じるものではありません。転職活動も禁止されません。ただし、会社から連絡が取れる状態を求められていればその範囲で応じ、在職中に競合先で働き始めるといった就業規則違反にあたる行為は避けてください。
待機中に退職を勧められています。断ってもいいですか?
断れます。退職勧奨は会社からのお願いであり、応じる義務はありません。断る場合は「退職する意思はありません」と書面で明確に伝えてください。断っているのに繰り返し迫られる場合は違法な退職強要になることがあります。辞める決断をした場合でも、待機中の未払い賃金・離職理由・有給消化を決めてから退職するほうが不利になりません。労働組合が運営する退職代行なら、これらの条件を会社と直接話さずに交渉できます。
まとめ|待機を命じられても、あなたの権利は止まっていません
- 必要性のない長期の自宅待機命令は業務命令権の乱用で違法になる
- 会社都合の待機中は給料を全額請求でき、6割で納得する必要はない
- 排除目的の配転、理由のない解雇は無効になり、退職勧奨は断れる
- 2026年12月から通報を理由とする解雇・懲戒に刑事罰、1年以内は通報が理由と推定
自宅待機を命じられると、まるで自分に落ち度があったかのように感じてしまいます。けれど今回の判決が示したのは、理由を説明できない待機、排除のための配転、根拠のない解雇は、会社側が責任を負う行為だということです。待機中の給料も、離職理由も、有給も、あなたの権利は待機中も止まっていません。
判断の軸は「この職場に戻りたいかどうか」ではなく、「どちらを選ぶにしても、条件を決めてから動けているか」です。戻って争うのも、条件を整えて離れるのも、どちらも正当な選択です。避けたいのは、何も決めないまま消耗して辞めてしまうことだけです。
戻らない決断をしたなら、労働組合が運営する退職代行ローキにご相談ください。待機中の未払い賃金の請求、離職理由の扱い、有給消化と退職日の調整まで、あなたに代わって会社と交渉します。相談は無料で、LINEなら24時間受け付けています。



干された側が損をして終わる。その結末を変えるために、組合はあります。
「この自宅待機、おかしくない?」の確認だけでも、まずはLINEでお聞かせください。
退職代行ローキは労働組合として会社と直接交渉します。
料金は19,800円(税込)で、相談は無料です。
参考情報・出典
・47NEWS(共同通信)「虐待通報の看護師3人への解雇・配転は無効、自宅待機命令は違法」(2026年9月2日配信・判決は2026年7月30日 大阪地裁堺支部)
・消費者庁「公益通報者保護制度」(令和7年改正法・2026年12月1日施行)
・e-Gov法令検索「公益通報者保護法」
・e-Gov法令検索「労働契約法」(16条・解雇権濫用法理)
・e-Gov法令検索「民法」(536条2項)
・e-Gov法令検索「労働基準法」(26条・休業手当)
・厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
・裁判所「労働審判手続」
執筆者


労働基準調査組合 執行委員長
谷本 祥子
私は飲食店勤務やメーカー代理店勤務など、さまざまな仕事を経験してきました。メーカー代理店では、商品販売の営業職として働いていました。現場では長時間労働や無理なノルマ強要が当たり前で、私も同僚たちも皆疲弊しきっていました。従業員たちが「辞めたい」と申し出ても、会社は「後任が見つかるまで待て」とか「引き継ぎが終わるまでダメだ」と拒み続け、退職を認めませんでした。中には精神的に追い詰められて鬱病になり、ある日突然来なくなってしまう同僚もいました。
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私自身も会社の方針に疑問を感じ、労働環境の改善を上層部に提案しましたが、全く聞き入れてもらえませんでした。それどころか「部下をもっと厳しく指導しろ」と圧力をかけられる始末でした。私も心身ともに不調をきたしたため、退職を申し出ましたが、やはり引き止められ、なかなか辞めることができませんでした。
最終的に、労働問題に明るい仲間達の力を借りて退職することができました。この経験から「働く人たちがもっと気軽に、安心して退職できる仕組みが必要だ」と痛感しました。このような辛い経験をした自分だからこそ、労働者の立場に立って支援したいと考え、現在は労働基準調査組合の執行委員長として活動しています。
同じように悩み苦しむ方々が孤立せず、労働現場で生じるあらゆる労働問題に真摯に向き合い、実効性ある労働法に則った支援を行ってまいります。









