- 退職を認めず出社と引継ぎを求めた会社から、退職が確定した事例
- 会社の承諾がなくても、申入れから2週間で退職は成立する
- 会社とのやり取りを任せるなら労組運営の退職代行ローキも選択肢

会社に「退職は認めない」と言われたら辞められない?



引継ぎが終わるまで出社しろと言われた…
退職を伝えたのに、「認めない」「出社して説明しろ」「引継ぎを終わらせるまでは辞めさせない」と言われる。会社と話すたびに引き止められ、いつまでたっても退職日が決まらない。そんな状況で疲れ果ててしまう方は少なくありません。
この記事では、退職代行ローキを運営する労働基準調査組合が2026年8月に対応した解決事例を紹介します。退職を認めず出社や引継ぎを求め続けた会社と当組合が話し合い、顧問弁護士の助言を受けて書面で回答した結果、退職が確定した事例です。そのうえで、会社が退職を認めないときの法律の考え方と、引継ぎや出社を求められたときの対応を解説します。
※この記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。
解決事例|退職を認めず出社と引継ぎを求められたYさん
結論から言うと、退職を容易に認めず出社や引継ぎを求めていた会社と、当組合が複数回にわたって会社と話し合い、顧問弁護士の助言を受けて書面で回答した結果、会社が退職を認め、退職関係の書類が届いた事例です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応した時期 | 2026年8月 |
| 相談者 | Yさん(40代・千葉県) |
| 職種・雇用形態 | 営業職・正社員 |
| 相談の内容 | 退職を伝えても会社が認めず、出社と業務の引継ぎを求め続けた |
| 結果 | 顧問弁護士とも協議して書面で回答し、会社が退職を認めた。退職関係の書類が届き、手続きが進んだ |
出典:労働基準調査組合の対応記録をもとに作成。
相談に至るまでの経緯
Yさんは勤務先を辞めると決めましたが、会社と直接やり取りすることに不安を抱えていたため、退職の手続きを当組合に任せることにしました。当組合はYさんの退職の意思を会社に伝え、退職日や必要な手続きについて団体交渉を申し入れました。
ところが会社は、退職の申し出にすぐには応じず、Yさんに出社や業務の引継ぎを求める姿勢を示しました。Yさんは会社と直接やり取りせずに辞めたいと考えていましたが、会社が出社と引継ぎを求め続けたため、退職日がなかなか決まらない状態になりました。退職の意思を伝えているのに会社との認識が食い違っていたため、慎重な対応が必要になりました。
- 退職の申し出には容易に応じない
- 出社して対応すること
- 業務の引継ぎを終わらせること
この事例で確かめた3つの点
1つ目は、会社が退職を認めないことで手続きが止まっていた点です。当組合は、Yさんの雇用契約の内容と、退職の意思をいつ・どの方法で伝えたかを、Yさんに確かめて整理しました。退職と会社の承諾の関係は、後半の「法律の考え方」で説明します。
2つ目は、引継ぎや出社の要求と、退職できるかどうかを区別する必要があった点です。引継ぎは業務を続けるうえで大切ですが、引継ぎが必要だという事情だけで、退職をいつまでも認めないことが当然に許されるわけではありません。当組合は、退職の話と引継ぎの方法を分けて話し合い、会社が求める出社や引継ぎについても、その必要性と方法を確かめることにしました。
3つ目は、会社と見解がぶつかっていた点です。法律の解釈にかかわる部分は当組合で判断せず、顧問弁護士の助言を受けたうえで、当組合として書面で回答することにしました。
「退職できるか」と「引継ぎをどうするか」は別の話。当組合は、この2つを分けて会社と話し合いました。
会社への申入れ
| 段階 | 当組合の対応 |
|---|---|
| 退職の通知 | Yさんの経緯と希望を確かめ、会社に退職の意思を伝えて団体交渉を申し入れ |
| 会社の反応 | 会社が出社と引継ぎを求め、退職の手続きに応じない |
| 整理と検討 | 会社の要求と主張を整理し、退職の話と引継ぎの話を分けて検討 |
| 顧問弁護士の助言 | 法律の解釈にかかわる点は、顧問弁護士に助言を求めて確認 |
| 書面で回答 | 当組合から会社に書面で回答し、退職の手続きを進めるよう求める。団体交渉を複数回続ける |
出典:労働基準調査組合の対応記録をもとに作成。
この間、Yさんが会社と直接やり取りする負担を減らすため、当組合が窓口になって会社からの連絡や回答を受け、必要なことを調整しました。
結果|会社が退職を認め、退職関係の書類が届いた
| 項目 | 会社の当初の姿勢 | 交渉後 |
|---|---|---|
| 退職 | 容易に認めない | 会社が退職を認めた |
| 出社・引継ぎ | 出社と引継ぎを求め続ける | 退職とは切り分けて協議 |
| 手続き | 退職日が決まらない | 退職関係の書類が届き、手続きが進んだ |
| 会社とのやり取り | - | Yさんは当組合を通じて協議し、直接のやり取りを避けられた |
出典:労働基準調査組合の対応記録をもとに作成。
当組合が会社と複数回にわたって話し合い、顧問弁護士の助言を受けて書面で回答した結果、会社は最終的にYさんの退職を認めました。その後、会社から退職関係の書類が届き、退職の手続きが進んでいることを確かめられました。
この事例から伝えたいこと
退職したい人に対して、会社が「出社して説明してほしい」「引継ぎを終わらせてほしい」「このままでは退職を認められない」と求めることがあります。会社が引継ぎを必要とする事情は理解できますが、退職できるかどうかと引継ぎの問題は、分けて考える必要があります。
会社が退職を認めない姿勢を示しても、その主張が法律上当然に認められるとは限りません。会社の要求をそのまま受け入れるのではなく、雇用契約の内容や法律上の扱いを確かめ、適切な方法で話し合いを進めることが大切です。



「認めない」と言われ続けると、本当に辞められない気がしてきます。でも、退職は会社の許可制ではありません。
会社が退職を認めないと辞められない?法律の考え方
会社が認めなくても、退職はできます。正社員など雇用期間の定めがない場合、働く人はいつでも退職を申し入れることができ、申し入れた日から2週間がたつと雇用は終わります(民法627条1項)。会社の承諾は条件になっていません。
就業規則に「退職は1か月前までに申し出ること」などと書かれている場合もありますが、法律で認められた2週間を超えて退職を縛ることが、いつも有効になるとは限りません。就業規則と退職の関係は『就業規則には退職は数か月前に申告することと記載があるが、即日退職できますか?』で解説しています。契約社員など期間の定めがある場合は、やむを得ない事由があるときに途中で辞められるかどうかが問題になります。
当組合に寄せられる「辞めさせてくれない」相談
当組合には、退職を伝えたら「認めない」と言われた、「後任が決まるまで待て」と言われた、退職届を受け取ってもらえない、という相談が寄せられます。会社が弁護士を代理人に立て、本人への直接の連絡を控えるよう伝えてきた、という相談もあります。どのケースでも、まず確かめるのは、雇用期間の定めがあるかどうかと、退職の意思をいつ、どの方法で会社に伝えたかです。
- 雇用期間の定めがあるか(正社員か、契約社員か)
- 退職の意思を、いつ・どの方法で伝えたか
- 退職の意思を、日付の残る方法で伝え直したか
当組合が対応したほかの事例として、『引継ぎの完了を理由に退職届を受理されなかったケースで、退職手続が進められた事例』や、『有期雇用を理由に退職を認めない姿勢を示した歯科医院と交渉し、退職手続を確定した事例』も公開しています。
契約社員など、雇用期間が決まっている場合
契約社員など雇用期間の定めがある場合は、期間の途中で辞めるには「やむを得ない事由」が必要とされています(民法628条)。体調を崩して働き続けられない、パワハラを受けている、示された労働条件と実際が違う、といった事情は、やむを得ない事由にあたるかどうかを検討する材料になります。
また、1年を超える期間で契約している場合は、契約の初日から1年がたったあとなら、会社に申し出ればいつでも退職できます(労働基準法137条。一定の事業の完了までの契約や、高度な専門知識を持つ人などの例外があります)。期間の定めがあるからといって、まったく辞められないわけではありません。
会社が弁護士を立ててきたとき
会社が弁護士を代理人に立てると、それだけで「もう辞められないのでは」と不安になる方がいます。しかし、会社に弁護士がついても、退職の権利そのものは変わりません。会社の弁護士は会社の利益のために動く立場なので、一人で電話や書面に答えるのは避け、労働組合や自分の側の弁護士に相談してから対応しましょう。Yさんの事例でも、当組合は顧問弁護士の助言を受けたうえで、書面で回答しています。



退職の意思は、日付の残る形で伝えておくことが大切です。それだけで、話がこじれにくくなります。
引継ぎや出社を求められたら、どう対応する?
引継ぎは、退職できるかどうかとは別に、できる範囲で調整するものです。働く人と会社は、労働契約を守り、誠実に義務を果たすことが求められています(労働契約法3条4項)。そのため、退職日までに必要な引継ぎに協力することは望ましいことですが、引継ぎが終わらないことを理由に、退職そのものを止められるわけではありません。
引継ぎの方法は、出社して口頭で伝えるだけではありません。担当業務や取引先、進行中の案件をまとめた引継ぎ書を作って送る方法もあります。会社と直接話すのがつらい場合は、引継ぎ書を用意したうえで、退職の連絡と一緒に会社に渡してもらうこともできます。
退職の連絡をしたあとも、退職日までは雇用が続いています。出社しない日は、有給休暇を使うか、欠勤として扱われるのが一般的です。有給休暇が残っていれば、退職日までの期間を有給休暇の消化にあてることも、会社との話し合いで決められます。
- 「引継ぎが終わるまで」と言われ、退職日を決めないまま働き続ける
- 会社に言われるまま出社し、その場で退職の撤回を迫られる
- 会社の弁護士からの連絡に、一人で返事をしてしまう
引継ぎをしないで辞めた場合の損害賠償のリスクは『退職代行で引き継ぎしないと違法?損害賠償リスクと安全な辞め方を解説』で詳しく解説しています。



引継ぎ書を一枚用意しておくだけで、「引継ぎをしていない」と言われる余地はぐっと減ります。
会社とのやり取りを任せるなら、労働基準調査組合が運営する退職代行ローキ
退職を認めない会社と何度も話すのは、気力を大きく消耗します。労働組合は団体交渉権にもとづいて、退職日や引継ぎの方法、有給休暇の消化について会社と話し合うことができます。Yさんの事例のように、会社との見解がぶつかったときは、法律の解釈にかかわる点について顧問弁護士の助言を受けながら対応します。
退職代行の会社の中には、労働組合ではない民間の会社もあります。民間の会社は退職の意思を伝えることはできても、会社と条件を交渉することはできません。民間の会社が労働組合と提携して交渉を行う形は、いわゆる非弁提携にあたり、非弁行為という違法行為になるおそれがあります。東京弁護士会も、業者が報酬を受け取って法律的な問題の処理を労働組合へあっせんすることは非弁行為であると指摘しています。依頼する前に、運営しているのが労働組合そのものかどうかを確かめましょう。
退職代行ローキが向かないケース
- 裁判をすることを前提に考えている方
- 公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方
- 会社に借金があり、代行時に一括で完済できない方
公務員・自衛官・業務委託・個人事業主・役員の方は、労働組合に加入できないためお引き受けできません。退職代行ローキは、労働基準調査組合が運営する労働組合です。当組合は団体交渉権にもとづいて会社と交渉できますが、裁判で代理人になることはできません。会社との争いが裁判にまで進んだ場合の、裁判での代理は弁護士の仕事です。
辞めるときの交渉を、労働組合に任せる
そのうえで、会社と直接やり取りせずに辞めたい、退職日や有給休暇の消化について話し合ってほしいという方には、退職代行ローキが使えます。退職代行ローキは労働委員会の資格審査を経た合同労働組合なので、退職の意思を伝えるだけでなく、退職日や有給休暇の消化、未払いの給与について会社と交渉できます。当組合が会社に退職をお伝えした日から、ご本人が出社することも、上司と直接話すこともありません。
退職書類が届かないといった退職後のトラブルにも、加入日から1年間対応します。退職の支援が終わった後も、加入日から1年間は、ハラスメントや未払い賃金など退職代行以外の労働問題について、追加の費用なしで相談できます。退職することに対して会社から損害賠償請求や懲戒解雇処分を受けた場合に限り、顧問弁護士が追加料金なしで会社に対応します。
| 確認したいこと | 退職代行ローキの場合 |
|---|---|
| 運営 | 労働基準調査組合(合同労働組合・労働委員会の資格審査済み) |
| 料金 | 19,800円(税込)。組合加入費2,800円と組合費17,000円。相談は無料 |
| 支払い方法 | カード・振込のほか、退職日から2週間以内に支払うあと払い(手数料4,000円・審査あり)、申込時9,900円と30日以内9,900円の分割払い(手数料なし・審査あり) |
| 交渉 | 退職日・有給消化・未払い給与について、労働組合として交渉できる |
| 対応の早さ | 最短即日対応。LINEの相談は24時間受付(※会社への連絡は8時から18時。会社の状況により異なります) |
| 返金 | 当組合の対応で退職に至らなかった場合は組合費を全額返金(※適用条件あり) |
| 退職後 | 退職書類が届くまで加入日から1年間サポート |
※料金・条件は2026年10月時点。最新の内容は退職代行ローキ公式サイトをご確認ください。
返金の条件は利用規約に書いています。当組合が対応した案件で、退職に至らなかった事例はこれまでありません(2026年9月末時点・当組合の対応案件の集計)。比較検証サイトのmybestでは、退職代行のおすすめ人気ランキングで2024年12月から2026年9月まで1年10か月連続の1位に選ばれています(mybest社調べ)。次の働き先を探すときは、国家資格キャリアコンサルタントによる相談サービスのキャリアバディと連携しています。



「何度言っても辞めさせてもらえない」という方こそ、窓口を任せてください。あなたが会社と話す必要はありません。
よくある質問(FAQ)
会社が退職を認めないと言ったら、辞められないのですか?
辞められます。正社員など雇用期間の定めがない場合、退職の申し入れから2週間がたてば、会社の承諾がなくても雇用は終わります(民法627条1項)。会社が「認めない」と言うだけで、退職が止まるわけではありません。
引継ぎが終わるまで辞められないと言われました。本当ですか?
いいえ。引継ぎは業務のために大切ですが、引継ぎが必要だという事情だけで、退職をいつまでも認めないことが当然に許されるわけではありません。引継ぎの内容や方法は、書面での引継ぎなど、退職日までにできる範囲で話し合って決めることができます。
退職の連絡をしたあと、会社に出社しなければいけませんか?
退職日までは雇用が続いているため、出社しない日は有給休暇を使うか、欠勤として扱われるのが一般的です。出社するかどうか、引継ぎをどう行うかは、退職の可否とは別に会社と調整できます。会社と直接話したくない場合は、労働組合に窓口を任せることもできます。
会社側が弁護士を立ててきたら、どうすればいいですか?
一人で対応せず、労働組合や弁護士に相談してください。会社が弁護士を立てても、退職の権利そのものは変わりません。本記事の事例では、当組合が顧問弁護士の助言を受けて書面で会社に回答し、会社は退職を認めました。
まとめ|退職は会社の許可制ではない。引継ぎとは分けて考える
- Yさんの事例では、顧問弁護士の助言を受けて書面で回答し、退職が確定
- 会社の承諾がなくても、申入れから2週間で退職は成立する
- 引継ぎや出社の要求と、退職できるかどうかは別の問題
- 引継ぎは引継ぎ書など、できる範囲の方法で調整できる
今回の事例は、退職の意思を伝えたYさんに、会社が出社と引継ぎを求め続け、退職をなかなか認めなかったものでした。当組合が会社の主張を整理し、顧問弁護士の助言を受けて書面で回答した結果、会社は退職を認め、退職関係の書類が届きました。
判断の軸は、「退職の意思をきちんと伝えたか」です。会社が認めないと言っても、退職の権利は変わりません。引継ぎはできる範囲で協力すれば十分です。何度伝えても辞めさせてもらえない方は、労働組合が運営する退職代行ローキにご相談ください。相談は無料です。



辞めると決めた気持ちを、もう一度会社に押し戻される必要はありません。前に進むための手続きを、一緒に進めましょう。
「会社が退職を認めてくれない」「引継ぎをどうすればいいか」の確認だけでも、まずはLINEでお聞かせください。
退職代行ローキは労働組合として会社と直接交渉します。
料金は19,800円(税込)で、相談は無料です。
参考情報・出典
・e-Gov法令検索「民法」(627条)
・e-Gov法令検索「労働契約法」(3条)
・e-Gov法令検索「労働組合法」(6条)
・東京弁護士会「退職代行サービスと弁護士法違反」
・労働基準調査組合「労働問題解決事案一覧」
執筆者


労働基準調査組合 執行委員長
谷本 祥子
私はこれまでアパレル業界やエステサロン業界で勤務してきました。華やかに見える業界ですが、現場では長時間労働や人手不足、過度な売上目標によるプレッシャーが当たり前で、同僚や後輩、先輩までもが心身ともに疲弊し、ある日突然職場に来られなくなる姿を何度も目の当たりにしてきました。
続きを読む
退職を申し出ても「人が足りない」「後任が見つかるまで待ってほしい」と引き止められ、なかなか辞められずに苦しむ人も少なくありませんでした。私自身も退職を願い出た際に会社から強い引き止めに遭い、労働者として当然の権利を訴えても一切取り合ってもらえず、深い無力感と悔しさを味わいました。
この経験から「働く人たちがもっと気軽に、安心して退職できる仕組みが必要だ」と痛感しました。「一人で苦しむ労働者をなくしたい」という思いから、現在は労働基準調査組合の執行委員長として活動しています。
同じように悩み苦しむ方々が孤立しないよう、労働現場で生じるあらゆる労働問題に真摯に向き合い、労働法に則った実効性のある支援を行ってまいります。




