- 保険外の業務でも指示や黙認のもとで働いた時間は賃金の対象
- 未払い分は3年さかのぼれるので退職時にまとめて請求できる
- 人手不足で言い出せないなら労働組合の退職代行ローキが代わりに交渉

救急車に付き添った2時間、給料に入ってないんだけど…



「保険外の仕事は無給」って言われたけど本当?
利用者さんの容体が急変して救急車に同乗し、病院で家族が来るまで付き添って、帰ってきたら定時はとうに過ぎていた。それなのに、その時間はどこにも記録されず、給料にも反映されない。介護の現場では、こうした「数字に出てこない労働」が当たり前のように積み重なっています。
2026年9月4日の労働新聞の報道によると、介護職員の産業別労働組合である日本介護クラフトユニオン(NCCU)の調査で、月給制で働く職員の31.2%が介護保険制度の範囲外の業務に対応し、その多くが報酬の出ない実質的なサービス残業になっていることが分かりました。この記事では、「保険外の仕事だから賃金は出ない」という現場の思い込みがなぜ誤りなのかを労働法の観点から整理し、未払い分を取り戻す手順と、人手不足で辞めにくい職場を離れる方法まで、労働組合の立場から解説します。
※この記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。
介護職員の31.2%が「保険外業務」に対応|NCCU調査で見えた実質サービス残業
調査で分かったのは、3人に1人の介護職員が、介護報酬の対象にならない仕事を引き受け、その分が賃金に反映されないまま働いているという実態です。労働新聞(2026年9月4日)によると、日本介護クラフトユニオンが実施した2026年度就業意識実態調査で、月給制組合員3,609人(有効回答)のうち31.2%が、救急車への同乗対応など介護保険制度の範囲外の業務に対応していたと報じられています。
日本介護クラフトユニオンは、介護業界で働く人が一人でも加入できる産業別の労働組合です。同組合の発表によると、この調査は2026年3月19日から5月14日にかけて月給制組合員4,609人と時給制組合員3,398人を対象に行われ、5,677人が回答しました(回収率70.9%)。今回の調査では、制度の範囲外で行われている業務、いわゆるシャドウワークと、メンタルヘルスが主なテーマに据えられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | 日本介護クラフトユニオン(NCCU) |
| 調査期間 | 2026年3月19日〜5月14日 |
| 回答者数 | 5,677人(月給制・時給制の合計、回収率70.9%) |
| 保険外業務に対応した割合 | 31.2%(月給制組合員3,609人が対象) |
| 具体例 | 救急車への同乗対応など |
出典:労働新聞社「3割が“保険外業務” 救急車への同乗対応など NCCU・調査」(2026年9月4日)、日本介護クラフトユニオン「2026年度就業意識実態調査」(2026年8月26日)
なぜ「報告されない仕事」になってしまうのか
介護保険のサービスと保険外のサービスを同時に一体として提供することは、制度上認められていません。本来であれば、保険の範囲に入らない依頼は断るか、別の契約として提供する必要があります。ところが現場では、利用者さんや家族から強く頼まれたり、目の前で生死に関わる状況が起きたりして、対応せざるを得ないことが少なくありません。
問題は、その仕事が介護報酬を生まないため、職員が事業所に報告しないまま済ませてしまう点です。報告されなければ勤務記録に残らず、残業代の計算にも入りません。労働新聞によると、組合員からはこうした状況を実質的なサービス残業として改善を求める声が上がっているとのことです。制度が「やってはいけない」としている仕事を、働く人の善意が黙って埋めている構造です。
- 保険内と保険外の同時提供は制度上できないのに現場では断れない
- 介護報酬が出ない仕事は事業所に報告されず勤務記録に残らない
- 記録に残らない時間は残業代の計算から外れ、実質サービス残業になる



報酬が出るかどうかと、あなたの時間に賃金が出るかどうかは、別の話です。
「保険外の仕事だから賃金は出ない」は誤り|労働時間を決めるのは制度ではなく指揮命令
結論から言うと、介護保険の対象になるかどうかは、あなたに賃金が支払われるかどうかとは関係がありません。賃金の対象になる労働時間は、事業所の指示のもとで働いた時間かどうかで決まります。介護報酬が出ない仕事であっても、上司の指示や事業所の黙認のもとで対応したのであれば、その時間は労働時間であり、賃金の支払い対象です。
この考え方は、最高裁が2000年3月9日の判決(三菱重工業長崎造船所事件)で示したものです。労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間を指し、就業規則や契約書にどう書いてあるかではなく、実際にどう働いたかという客観的な事実で判断するとされています。「保険外だから」「契約にない仕事だから」という理由で労働時間から外すことは、この基準に反します。
介護報酬は事業所と保険者の間のお金の話で、賃金はあなたと事業所の間の約束です。事業所が報酬を受け取れないことは、あなたに賃金を払わない理由にはなりません。
はっきり指示されていない場合も労働時間になる?
なります。「やってくれ」と明確に言われていなくても、事業所がその仕事を知りながら止めなかったり、やらなければ業務が回らない状況を放置していたりすれば、黙示の指示があったと評価されます。利用者さんの急変時に救急車へ同乗するのは、その場にいる職員が対応する以外に選択肢がないことがほとんどです。断れない状況で行った仕事は、自主的な行為ではなく業務です。
厚生労働省は2017年に、使用者が労働時間を適正に把握するためのガイドラインを定めています。そこでは、使用者の指示により業務に必要な準備行為や後始末を行った時間も労働時間に当たると明記されています。介護記録の入力、送迎後の車両の片付け、翌日のための準備といった仕事も同じ扱いです。
介護現場で「労働時間なのに数えられていない」典型パターン
保険外業務に限らず、介護の現場には労働時間として数えられていない仕事が多くあります。共通するのは、業務に必要で、事業所が知っていて、やらないと回らないという3点です。
| よくある場面 | 労働時間と評価されやすい理由 |
|---|---|
| 救急車への同乗・病院での付き添い | その場の職員が対応するほかなく、事業所も対応を前提にしている |
| 退勤後の介護記録の入力 | 記録は業務上の義務で、勤務時間内に終わらない量が割り当てられている |
| 始業前の早出(申し送り・食事準備) | 始業時刻から通常業務を始めるために必要な準備行為 |
| 送迎後の車両清掃・点検 | 業務に付随する後始末で、事業所の指示にもとづく |
| 委員会・研修・勉強会への参加 | 参加が事実上義務づけられ、欠席すれば不利益がある |
| 休憩中のナースコール・来客対応 | 対応を求められる状態で待機している時間は休憩ではなく手待ち時間 |
とくに見落とされやすいのが休憩時間です。休憩は、仕事から完全に離れて自由に過ごせる時間でなければ休憩とは言えません。休憩室にいても、コールが鳴れば対応する前提で待っている時間は、手待ち時間として労働時間に含まれます。
未払い分はいつまでさかのぼって請求できる?
賃金の請求権は3年で時効になります。言い換えると、今日から数えて3年前までの未払い分は、まだ請求できる状態にあります。1日8時間・週40時間を超えた分には25%以上の割増賃金が付き、深夜(22時から5時)はさらに25%以上、法定休日の労働には35%以上の割増が必要です。夜勤が多い介護職では、割増分だけでもまとまった金額になることがあります。
- 「保険外だから」と言われて自分から時間を申告しない
- 「利用者さんのためだから」と善意で片付けて記録を残さない
- タイムカードを先に押してから残った仕事を続ける
- 「固定残業代に含まれている」という説明を確かめずに受け入れる
固定残業代(みなし残業代)が給与に含まれている場合でも、決められた時間を超えて働いた分は別に支払われなければなりません。「みなしだから何時間働いても同じ」という説明は誤りです。役職者の場合は「管理職だから残業代なし」は本当?名ばかり管理職の3要件と未払い残業代の取り戻し方も参考にしてください。



断れない状況でやった仕事は、あなたの善意ではなく、事業所の業務です。
労働組合の現場から見た実態|統計の「残業1.7時間」に出てこない労働
介護職の残業は、統計上は決して長くありません。公益財団法人介護労働安定センターが2026年7月に公表した令和7年度介護労働実態調査によると、1週間の残業時間は「残業時間なし」が56.3%と約半数を占め、残業なしを含めた平均は1.7時間でした。数字だけを見れば、残業の少ない仕事に映ります。
ところが同じ調査で、労働条件の悩みとして「人手が足りない」を挙げた人は52.3%と最も多く、「仕事内容のわりに賃金が低い」が38.1%、「昇給がない、少ない」が29.9%と続きます。事業所側でも、従業員が不足していると答えた割合は65.8%にのぼります。人手が足りず、賃金が低いと感じている職場で、残業がほとんどないという数字が並ぶこと自体に、報告されない労働の存在がにじんでいます。
| 調査項目 | 結果 |
|---|---|
| 1週間の残業時間「なし」と答えた人 | 56.3% |
| 1週間の平均残業時間(残業なしを含む) | 1.7時間 |
| 悩み「人手が足りない」 | 52.3% |
| 悩み「仕事内容のわりに賃金が低い」 | 38.1% |
| 従業員が不足していると答えた事業所 | 65.8% |
| 訪問介護員・介護職員の離職率 | 12.4% |
なぜ介護の現場では「断る」が選べないのか
相談を受けていて感じるのは、介護職の方ほど「自分が抜けたら利用者さんに迷惑がかかる」という責任感で、時間外の仕事を引き受けている点です。目の前の人の生活と安全がかかっている以上、制度の線引きを理由に手を止めることは現実的ではありません。その判断自体は間違っていないと思います。
ただ、その責任感を事業所が当てにして、記録もせず賃金も払わないのであれば、それは職員の善意を無償で使っている状態です。同じ調査では、直前に介護の仕事を辞めた理由として「職場の人間関係に問題があったため」が27.3%で最も多く、その約半数(45.8%)が上司や先輩の言動やパワーハラスメントを挙げています。時間外の仕事を「当然」とする空気は、人間関係の悪化とも地続きです。
- タイムカードの退勤時刻と、実際に施設を出た時刻の差を1週間だけ書き出す
- 「勤務に入っていないのに来た日」(研修・委員会・行事)を数える
- 急変対応や付き添いで定時を過ぎた日を、日付と内容つきでメモする



「残業は少ない」という統計と、あなたの疲れ方が合わないなら、その差が答えです。
今日からできること|記録の残し方と、未払い分を請求する順番
取り戻すために最初にやるべきことは、働いた時間の証拠を自分の手元に残すことです。事業所の勤務記録に載っていない時間は、あなたが記録しなければ存在しなかったことになります。難しい準備は要りません。日付、始まった時刻、終わった時刻、何をしたかの4点をメモに残すだけで、請求の土台になります。
介護の仕事で証拠になりやすいもの
介護現場には、勤務記録以外にも時刻が残る資料が意外と多くあります。介護記録システムの入力ログには入力した時刻が残ります。送迎記録には出発と帰着の時刻が書かれています。救急搬送があった日は、事故報告書や搬送先の病院の記録で時刻が裏づけられます。職員間のLINEやグループチャットの送信時刻、施設の入退館記録、業務日誌も有効です。スマートフォンで退勤時に施設の外観を撮っておくだけでも、撮影時刻が証拠になります。
- シフト表と、実際に働いた時刻を書き添えた自分のメモ
- 介護記録システムの入力ログ、送迎記録、事故・急変時の報告書
- 職員間のLINEやチャットの送信時刻、退勤時に撮った写真の撮影時刻
- 給与明細と雇用契約書(固定残業代の有無と時間数を確認するため)
請求はどの順番で進めればいい?
証拠がそろったら、まず事業所に対して、記録に残っていない時間を含めて賃金を支払うよう求めます。口頭ではなく、書面やメールで残る形が望ましいです。応じてもらえない場合は、社外の窓口が使えます。各都道府県労働局の「総合労働相談コーナー」は無料で相談でき、「労働条件相談ほっとライン」なら匿名で夜間や休日も相談できます。
未払いが明らかで事業所が動かないなら、労働基準監督署への申告も選択肢です。監督署に申告した場合の実際の解決率や流れは給料未払いは労基署に申告して意味ある?未払い事案の96%が支払われた解決手順と最新データで解説しています。労働時間の数え方や割増の計算の基本は『【完全解説】労働時間・残業の法律知識 〜残業から身を守るために知っておくべきこと〜』にまとめています。



証拠は特別なものでなくて構いません。時刻が残るものを、今日から集め始めてください。
人手不足で辞めると言い出せないなら|退職時にまとめて請求する選択肢
先にお伝えすると、未払いの金額が大きく事業所が支払いを拒み続けていて、裁判で争うことを考えている場合は、弁護士への相談が適切です。労働組合には裁判の代理はできません。また、業務委託や個人事業主として働いている方は労働組合に加入できないため、対象外になります。そのうえで、「未払い分は取り戻したいが、人手不足の職場で自分から言い出す余裕がない」「もう限界なので、会社と話さずに辞めたい」という方には、労働組合が運営する退職代行という選択肢があります。
退職代行ローキは、労働委員会の資格審査を経た労働組合「労働基準調査組合」が運営しており、組合員のために会社と交渉する権限を持っています(※)。退職の意思を伝えるだけでなく、退職日の調整、残っている有給休暇の消化、そして未払いの賃金や残業代の請求まで、あなたが事業所と直接やり取りしないまま進められます。証拠がそろっていて、ご自身で未払い額を計算されるのであれば、退職の連絡と同時に請求を行います。
介護の職場では「今辞められたら現場が回らない」という引き止めが強く、退職日を先延ばしにされたり、有給を使わせてもらえなかったりする相談が多くあります。介護士の方の退職で組合が実際にどう交渉するかは介護士を辞める交渉を退職代行で行ってもらえますか?で、残業代の請求については未払い残業代を請求してもらうことは可能ですか?で詳しく説明しています。
料金は19,800円(税込)で、組合加入費2,800円と組合費17,000円の内訳です。追加料金は原則かかりません(※振込手数料や後払い手数料を除きます)。退職したことを理由に事業所から損害賠償を請求されたり懲戒解雇を通告されたりした場合は、顧問弁護士が追加料金なしで撤回を求めます(※退職と無関係な請求や故意による損害は対象外です)。相談はLINEで24時間受け付けており、退職後の進路については国家資格キャリアコンサルタントによる相談サービス「キャリアバディ」と提携してサポートしています。
- 労働組合の交渉権で退職日・有給消化・未払い賃金を交渉
- 19,800円(税込)のみ。追加料金は原則不要
- 退職に対する損害賠償請求・懲戒解雇には弁護士が追加料金なしで対応



現場を思う気持ちと、自分の賃金を取り戻すことは、両立していい話です。
よくある質問(FAQ)
介護保険の対象外の仕事をした時間は、残業代の対象になりますか?
なります。賃金の対象になるかどうかは、介護報酬が出るかどうかではなく、事業所の指示や黙認のもとで働いたかどうかで決まります。救急車への同乗や病院での付き添いのように、その場で断れない状況で行った仕事は労働時間です。事業所の勤務記録に残っていなくても、自分の記録があれば請求できます。
上司に「保険外だから自己判断でやったことになる」と言われました。本当ですか?
誤りです。明確な指示がなくても、事業所がその仕事を知りながら止めず、やらなければ業務が回らない状態を放置していれば、黙示の指示があったと評価されます。最高裁は、労働時間かどうかは契約や規則の文言ではなく、実際に指揮命令下にあったかという客観的な事実で判断すると示しています。
タイムカードに残っていない時間は、証拠がないので諦めるしかありませんか?
諦める必要はありません。介護記録システムの入力ログ、送迎記録、事故や急変時の報告書、職員間のLINEの送信時刻、退勤時に撮った写真の撮影時刻など、時刻が残る資料は多くあります。日付と時刻と内容を書いた自分のメモも証拠になります。今日から集め始めれば、3年前までさかのぼって請求する材料になります。
固定残業代が給与に含まれています。それでも請求できますか?
できます。固定残業代は、あらかじめ決められた時間数の分を先払いしている仕組みです。その時間数を超えて働いた分は、別に支払われなければなりません。雇用契約書や給与明細で、何時間分がいくらとして含まれているかを確認してください。時間数や金額が明示されていない固定残業代は、そもそも有効性に疑問があります。
人手不足で辞めると言い出せません。未払い分の請求も一緒にできますか?
できます。労働組合が運営する退職代行なら、退職の連絡と同時に、有給休暇の消化と未払い賃金の請求を組合が事業所に伝えます。あなたが事業所と直接やり取りする必要はありません。期間の定めのない雇用であれば、退職の申し出から2週間で退職できます。人手不足を理由に退職を認めないことはできません。
まとめ|「保険外だから無給」ではなく「働いた時間には賃金」が原則です
- 介護職員の31.2%が保険外業務に対応し、報告されないまま実質サービス残業になっている
- 労働時間は指揮命令下にあったかで決まり、介護報酬の有無とは無関係
- 断れない状況で行った仕事は黙示の指示による業務で、賃金の対象になる
- 未払い分は3年さかのぼれるので、記録を集めて退職時にまとめて請求できる
介護の現場で保険外の対応を引き受けてきた方は、それを「仕方のないこと」として飲み込んできたはずです。ただ、制度が事業所に報酬を払うかどうかと、事業所があなたに賃金を払うかどうかは、まったく別の問題です。指示のもとで、あるいは断れない状況で働いた時間には、賃金が支払われるのが原則です。
判断の軸は「事業所にとって都合がよいか」ではなく「自分の時間が正当に数えられているか」に置いてください。記録を集めて職場に残る道も、まとめて請求して離れる道も、どちらもあなたが選んでよい選択です。
人手不足の職場で自分から言い出すのが難しいなら、労働組合が運営する退職代行ローキにご相談ください。退職の交渉から未払い賃金の請求まで、あなたに代わって事業所と向き合います。相談は無料で、LINEなら24時間受け付けています。



利用者さんを大切にしてきたあなたの時間も、同じくらい大切に扱われるべきです。
「この時間、請求できるの?」の確認だけでも、まずはLINEでお聞かせください。
退職代行ローキは労働組合として会社と直接交渉します。
料金は19,800円(税込)で、相談は無料です。
参考情報・出典
・労働新聞社「3割が“保険外業務” 救急車への同乗対応など NCCU・調査」(2026年9月4日)
・日本介護クラフトユニオン「『2026年度就業意識実態調査』の結果を公表しました」(2026年8月26日)
・介護労働安定センター「令和7年度『介護労働実態調査』結果の概要について」(2026年7月29日)
・全国労働基準関係団体連合会「三菱重工業長崎造船所事件(最高裁 平成12年3月9日判決)」
・厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
・e-Gov法令検索「労働基準法」(24条・37条・104条・115条)
・e-Gov法令検索「労働組合法」(6条)
・厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
・厚生労働省「労働条件相談ほっとライン」
執筆者


労働基準調査組合 執行委員長
谷本 祥子
私は飲食店勤務やメーカー代理店勤務など、さまざまな仕事を経験してきました。メーカー代理店では、商品販売の営業職として働いていました。現場では長時間労働や無理なノルマ強要が当たり前で、私も同僚たちも皆疲弊しきっていました。従業員たちが「辞めたい」と申し出ても、会社は「後任が見つかるまで待て」とか「引き継ぎが終わるまでダメだ」と拒み続け、退職を認めませんでした。中には精神的に追い詰められて鬱病になり、ある日突然来なくなってしまう同僚もいました。
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私自身も会社の方針に疑問を感じ、労働環境の改善を上層部に提案しましたが、全く聞き入れてもらえませんでした。それどころか「部下をもっと厳しく指導しろ」と圧力をかけられる始末でした。私も心身ともに不調をきたしたため、退職を申し出ましたが、やはり引き止められ、なかなか辞めることができませんでした。
最終的に、労働問題に明るい仲間達の力を借りて退職することができました。この経験から「働く人たちがもっと気軽に、安心して退職できる仕組みが必要だ」と痛感しました。このような辛い経験をした自分だからこそ、労働者の立場に立って支援したいと考え、現在は労働基準調査組合の執行委員長として活動しています。
同じように悩み苦しむ方々が孤立せず、労働現場で生じるあらゆる労働問題に真摯に向き合い、実効性ある労働法に則った支援を行ってまいります。









