ぱやぱやくんが伝える「新卒で退職するのが逃げではない理由」
- 2025.04.13
- 2025.04.13

今回は「入社したばかりで退職しても良いのか?」という疑問への回答をさせていただきます。
新卒で入社したばかりの方から質問をいただきました。
質問
入社したばかりの新卒社員です。
4月から働き始めて、まだ2週間ほどですが、早くも退職を考えてしまっています。
就職活動中、この会社は「若手のうちから幅広い業務を経験できる」と聞いていましたが、配属された部署では当面は資料のチェックや会議の議事録作成が中心と言われました。
先輩社員の指示を受けて動くだけの仕事が多く、自分が思い描いていた「自ら考えて企画する」といった業務とはかけ離れています。
実は内定をもらった後から「この仕事、自分に合うだろうか」という不安はありました。
しかし、親からの期待もあり、また「社会人になれば誰でも最初は大変」と言われ、とりあえず入社しました。
でも毎日通勤電車に乗りながら憂鬱な気持ちになり、会社に着くとさらに気分が沈みます。
まだ研修期間なのに、この先何十年もこの環境で働くことを想像すると呼吸が苦しくなります。
社会人としてスタートラインに立ったばかりで挫折し退職するのは甘えでしょうか?
「どん底の気分」を味わっている新社会人へ
毎朝通勤電車に乗りながら憂鬱になり、会社に着くとさらに気分が沈む…。
そんな状態では、心も身体も疲弊していきますよね。
結論からいうと、それは「甘え」ではありません。
むしろ、「自分の気持ちに正直に向き合っている」ことの表れです。
新社会人の4月といえば、新しい環境、新しい人間関係、そして新しい仕事への期待と不安でいっぱいになる時期ですよね。
けれど、その期待とは裏腹に「こんなはずじゃなかった…」と思うことも多いのではないでしょうか。
毎朝満員電車に揺られながら「今日もあの仕事か…」と重い気持ちで出社し、夜になれば「明日も同じことが待っている…」と思うと息が詰まる。
そんな日々を過ごしているあなたは、まさに「心のどん底」を味わっているのかもしれません。
そして、多くの人がこう言います。
「社会人は我慢するもの」
「最初の3年は辛いのが当たり前」
と。
でも、この言葉は本当でしょうか?
確かに、どんな仕事にも慣れない時期はあります。でも、毎日毎日心が叫んでいるのに、それを無視し続けるのは違うと思うのです。
自分の「弱さ」と向き合って、それでも生きていく
「自分は弱いな…」
「もっと頑張らなきゃいけないのに…」
と思うかもしれません。
でも、そのネガティブな感情は実は大切なサインなのです。
あなたの身体は「ここは自分に合わない環境だよ」とあなたに教えてくれているのです。
これは弱さではなく、自分を守るための知恵なのです。
私は「メンタルを強くしよう」ではなく、「メンタルが弱くても生き延びていこう」という考え方が大切だと思っています。
実は、数ヶ月間教えてから辞められる方が、会社にとってもダメージが大きいのです。
なぜなら、企業は新入社員に多くの投資をします。研修費用、教育係の時間、システムやセキュリティの設定費用など、目に見えないコストがたくさんかかっているのです。
例えば、あなたに教育係がついているなら、その先輩は通常業務を減らして教育に時間を割いています。
つまり、その先輩の生産性は一時的に下がり、会社はそのコストを負担しているのです。
また、あなたに任せる仕事を準備したり、段階的に難易度を上げていくプランを立てたりと、多くの準備が必要です。
さらに、あなたが3ヶ月後や半年後に「やっぱり合わない」と辞めるとなれば、また一から採用活動をして、同じ投資を繰り返さなければなりません。
つまり、「合わない」と感じているのに数ヶ月間頑張ってから辞めるより、早めに決断した方が、会社にとっても、次にその席に座る方にとっても、そしてあなた自身にとっても良いのです。
合わない、思っていた仕事内容と違うなど考えるなら、早かれ遅かれ辞めるはずなので、無理に続けることは貴重な時間の浪費になります。
あなたの人生の貴重な時間を、心が叫んでいる環境で消費する必要はないのです。
もし今のあなたが「飯も食べられない」「夜もちゃんと眠れない」「常にイライラしている」という状態なら、それは危険信号です。心と身体が壊れる前に、次の一手を考えるべきでしょう。
退職への踏み出し方
いよいよ退職を決意したなら、以下のような心構えで進めていくと良いでしょう。
まず、退職は「失敗」ではなく「選択」だと考えましょう。
わずか2週間で「合わない」と気づいたことは、むしろあなたの「自分を知る力」の表れです。この経験を次に活かせば、人生の貴重な糧になります。
退職の伝え方としては、基本的には上司や人事に率直に相談するのがベストです。
「自分の能力を活かせる場所で成長したい」という前向きな理由を伝え、円満退職を心がけましょう。
ただし、中には様々な事情で直接退職を切り出せない方もいるでしょう。
そんな時は、退職代行サービスという選択肢もあります。
退職代行サービスは、あなたに代わって会社に退職の意思を伝えてくれるサービスです。
費用はかかりますが、精神的負担を減らすことができます。
退職代行ローキのように、労働組合と弁護士が揃って対応している安心なサービスもあります。
次の進路については、焦って決める必要はありません。「自分が本当にやりたいこと」を改めて考える時間を取ることも大切です。
場合によっては、短期間のアルバイトをしながら次の道を考えるという選択肢もあります。
私も自衛隊を退職し、一般人として生きる道を選びました。出世コースから外れ、「落ちこぼれ」として防大を卒業した自分が、今こうして自分の言葉で発信する日々を送っています。
人生は選択の連続であり、その選択に「正解」はありません。あるのは、「自分が納得できるかどうか」だけです。
思い描いた社会人生活と違っていて悩んでいるあなたが、この記事を読んで少しでも前向きな一歩を踏み出せることを願っています。
弱さを抱きしめて、それでも前に進む。そんな生き方も、きっと素敵なものになるはずです。
本日のコラムはここまでです。
それでは、また次回!
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コラム編集者

著者プロフィール
ぱやぱやくん
防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊に幹部自衛官として勤務をしていたが、退職後にのら猫になった男。文章を書く事が好き。「意識低い系」で、自分が主役になるのが嫌い。
ミリタリーよりも可愛いものが好き。名前の由来は、幹部候補生学校で教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。
【著書】陸上自衛隊ますらお日記/飯は食えるときに食っておく寝れるときは寝る/弱さを抱きしめて、生きていく/など