働くためを考える労働基準調査組合

ぱやぱやくんの「ゆるくてもいいんだよ」

自分の周りは敵だらけと思ったときは

  • 2023.07.23
  • 2023.07.23
自分の周りは敵だらけと思ったときは

職場で働いているときに

 

「自分の周りは敵だらけだ…」

 

と思ったことはありませんか?

 

みんなが自分に対して嫌がらせをし、

 

悪口を言ってくるような状況はないですか?

 

でも、それは本当に事実なのでしょうか。


今回はそんな悩みについて解説をしていきます。
 

疲労が敵を作り出してしまう

まず、皆さんに理解していただきたいことがあります。
 

それは「人間は疲れてくると全てをネガティブに考える」という特性があることです。

普段は全く気にしないことであっても、疲れれば疲れるほど細かいことを気にしてクヨクヨするようになります。

 

例えば、

 

・書類の提出がギリギリになってへこむ

 

・相手が嫌な顔をしていて落ち込む

 

・カバンが汚れていて「だらしない」と自分を責める

 

などの考えに陥ることがあります。

 

確かにこれらの状況には改善の余地はありますが、大きなミスではありません。

 

でも「自分はダメなやつだ…」とついつい責めてしまうのです。

 

さらに疲労が溜まっていると「味方」と「敵」の区別がつかなくなります。

 

身体が疲れていると「自分は弱っている、危機的な状況だ!」と頭が勘違いをし、大したことがない内容でも「自分は攻撃されている!」と勘違いをしてしまうのです。

 

例えば、

 

・「進まないなら仕事を手伝おうか?」という気づかいの言葉を「仕事が遅いと言われている!」と勘違いしてしまう。

 

・「ここを修正して欲しい」という率直な意見を「お前は無能で使えない」と文句を言われたと脳内で変換してしまう。

 

・  SNSで知り合いの何気ない投稿を見て、「これは自分に対する悪口に違いない!」と考えてしまう。

 

 

こうなると、本当は味方だったり、中立だったりする人たちを「敵」だと判断し、勝手にイライラして「こっちも考えがある!」と攻撃的な態度を取るようになります。

 

「疲れていると攻撃的になる」ということに気が付かないと、味方や無関係な人たちに攻撃をしていくことになります。

 

私が思うに、いつも人間関係のトラブルを抱えている人は「自分の状態」をよく理解しておらず、全て周りが悪いと一方的に決めつけている傾向にある印象です。このような状態では話し合いもできないぐらいに攻撃的になり、話が違う方向に行ってしまうケースさえあります。

 

そうなると自分の味方がどんどんいなくなってしまい、結果として自滅してしまうことになります。

 

結局のところ、損をするのは自分になるので自分の状況はよく理解する必要があります。

 

冷静に状況を判断するために

では、落ち着いて状況を判断をするためには、どのような対処方法が必要かを解説していきます。

 

まずは「疲れているときには、みんなが敵に見える」と、最初から思っておくべきです。


 

そのうえで、冷静な視点を持っている状態で、「この人は中立な立場だな」「この人は味方だな」と確かめていくのがベストです。

 

そもそも、あなたのことを「敵だ!」と思っている人はほとんどいません。

 

人間関係には2:6:2の法則があると言われています。

 

2割はどんな時でも味方でいてくれる人

 

6割は中立な人

 

2割はどんな時でも敵になる人

 

と言われています。

 

確かに敵になる人は一定数いますが、大体の人は中立であり、あなたの態度で敵になったり、味方になったりします。

 

それゆえにあなたが攻撃的な態度をとれば取るほど、中立な人たちが敵になり、結果として自分を苦しめることになります。

 

そのことを肝に銘じておくといいでしょう。

 

さらに疲れてしまったときは、できる限り回答を保留にして、その場から立ち去るのも有効です。

 

その場から立ち去ることができなくても、「甘いものを食べる」「5分間目をつぶる」といったちょっとした工夫でも問題ありません。

 

こういうときこそ、少しでも冷静になれる手段を持っておくといいでしょう。

無闇に相手の心を覗かない

疲れてくると思考がネガティブになりやすいので、「相手の心を無闇に覗かない」ということを心がけてください。

 

相手の心を無闇に覗かないとは「他人の気持ちを推測しないこと」です。

 

例えば、仕事を終え、帰宅した後に「あの人は自分をだめだと考えているに違いない」や「あの時の表情は自分に失望した顔だ」などと考えることもあると思いますが、これが「相手の心を覗くこと」になります。

 

そもそも、人の心は複雑で心理カウンセラーが数時間をかけて「少しわかった」というぐらい複雑なものです。

 

それなのに素人が憶測で「あの人は〇〇と考えている」と考えても、まず当たりません。

 

相手が何を考えているか当たらないのに「あの人は自分に失望している」と考えて、それが「正しい!」と考えることは間違っています。
 

もし相手の気持ちを考えたくなったら「相手の心を覗いても仕方ないな」と思って、考えるのをやめてくださいね。

「これは幻(まぼろし)だ!と考える」

それでも「自分は無能と思われている」「どうしようもないやつだ」と考えてしまうときは「これは心が見せる幻(まぼろし)だ」と考えてください。

 

心は常に自分の味方のように思えますが、実際は味方ではありません。

 

不安が強くなればなるほど、心に変な幻を映すようになるからです。

 

これが「認知の歪み」です。

 

疲れていると「攻撃されている」と考えるように、事実ではないことをどんどん考えるようになります。

 

特に深夜になると不安が増すので、どんどんネガティブなことを考えるようになります。

 

そして、最終的には事実ではないことを「事実だ!」と考えて、一人でパニックになることがあります。



 

ネガティブな考えが膨れ上がる時こそ、「あぁ、自分はいま幻を見ているんだな」と割り切って、深呼吸をしてください。

それでも周りが敵だらけだったら

今回、紹介した方法を試すことで「自分の周りは敵だけじゃない」とある程度考えることができます。

 

一方で「何をどう考えても敵だらけ」という状況もあります。

 

それは、

 

・明らかに仕事の妨害をしてくる

 

・露骨に悪口を言ってくる

 

・明らかにバカにしてくる


・露骨なセクハラがある
 

などです。

 

悲しいことに世の中には「終わっている職場」というものは存在しています。

 

所属しているだけで不幸になる環境は確かにあります。

 

総合的に判断をした上で環境を変えるのは間違ってはいませんし、

 

撤退も戦略の一つです。

 

どうしても敵だらけと思う時は環境を変えることも視野に入れたほうがいいと思います。

 

本日のコラムはここまでです。

それではまた来週!
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コラム編集者

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著者プロフィール
ぱやぱやくん

防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊に幹部自衛官として勤務をしていたが、退職後にのら猫になった男。文章を書く事が好き。「意識低い系」で、自分が主役になるのが嫌い。
ミリタリーよりも可愛いものが好き。名前の由来は、幹部候補生学校で教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。
【著書】陸上自衛隊ますらお日記/飯は食えるときに食っておく寝れるときは寝る/弱さを抱きしめて、生きていく/など

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