働くためを考える労働基準調査組合

ぱやぱやくんの「ゆるくてもいいんだよ」

ぱやぱやくんが教える「在宅勤務での仕事のオンとオフを切りかえる過ごし方」

  • 2025.06.01
  • 2025.06.01
ぱやぱやくんが教える「在宅勤務での仕事のオンとオフを切りかえる過ごし方」

こんにちは、ぱやぱやくんです。

今回は、在宅で仕事をしている方からの質問にお答えします。

 

質問

IT関連企業で働く34歳です。

在宅勤務が始まって1年半、家の中で仕事とプライベートの境界線が完全になくなってしまいました。

朝はパジャマのままパソコンを開き、食事中もメールをチェック。夜も、もう少しだけ、と際限なく仕事を続けてしまいます。

リビングのテーブルが作業スペースのため、休日も仕事用PCが目に入り、ついついタスクを進めておこうと気になってしまいます。

結果、仕事の生産性も下がり、プライベートの時間も充実していない中途半端な状態です。

在宅でも規則正しく仕事と私生活を切り分けるには、どうしたら良いでしょうか?

在宅勤務で「心の隙間」を広げないために



リビングのテーブルが戦場のように散らかって、休日でもメールの通知音が気になって仕方がない。

自分の家なのに、どこにも逃げ場がない状態。


まずお伝えしたいのは、あなたが感じているこの問題は決して珍しいことではないということです。

在宅勤務をしている多くの人が同じような悩みを抱えています。

むしろ、この状況に気づいて「なんとかしたい」と問題を認識できているということは、解決への第一歩がもう始まっているということ。


人間の脳は「場所」と「行動」を強く結びつけて記憶するようにできています。

会社という場所があれば「ここは仕事をする場所」と自然に切り替わりますが、同じ空間で仕事とプライベートを行うと、どうしても混乱が生じてしまう。


私自身も在宅で作業をするようになってから、朝起きてからパジャマのままパソコンを開き、気がつくと夜中まで作業をしている、なんて日もありました。

「家にいるんだから楽なはず」と思っていたのに、実際は会社にいるときよりも疲れてしまって、まるで水の中を歩いているような、重たい疲労感に襲われてしまう。あるあるですね。


そして、在宅勤務を続けていると、いわゆる「心の隙間」が大きくなることがあります。

これは、仕事をしているのかプライベートなのかわからない時間が増えることで、「自分は何をしているんだろう」という虚無感が生まれるからです。


仕事とプライベートの境界が曖昧になると、結果として仕事の生産性も下がり、プライベートも充実しないという悪循環を生み出してしまいます。


私も同じような状況で「なんとなく仕事をしている時間」が増えて、結果的に何も達成感を得られない日々を過ごしていました。

このときに気がついたのは、「なんとなく」の時間こそが一番危険だということ。

まるで霧の中を歩いているような、どこに向かっているのかわからない状態が続いてしまう。在宅勤務で最も重要なのは、物理的な境界線を意識的に作ることです。

これは必ずしも専用の部屋が必要というわけではありません。リビングのテーブルしかない場合でも、工夫次第で境界線は作れます。


まず、「仕事用の服」と「プライベート用の服」をはっきりと分けることをおすすめします。

パジャマのままパソコンを開くのではなく、たとえ家にいても「仕事着」に着替える習慣をつけましょう。

これだけで脳が「今は仕事モードだ」と認識するようになります。これが一種の「出勤」の儀式になるから。


また、仕事が終わったら必ずパソコンを片付けて、テーブルを元の状態に戻します。

まるで舞台の道具を片付けるように、「会社員」という役を演じ終わったら、すべてを舞台袖にしまうのです。


「演技」という言葉を使うと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、在宅勤務では意識的に「会社員を演じる時間」と「プライベートの自分でいる時間」を分ける必要があります。

この演技は、自分を守るための大切なすべなのです。

そして、在宅勤務では時間の管理がより重要になります。

「家にいるならもう少しだけ」という気持ちは非常によくわかりますが、これが一番危険な罠です。まるで底なし沼のように、どこまでも仕事に引きずり込まれてしまいます。


私がおすすめするのは、まず「絶対に仕事を終える時間」を決めること。

たとえば18時に仕事を終えると決めたら、17時45分にアラームをセットして「あと15分で終了」という合図を作ります。そして18時になったら、たとえ作業が途中でも強制的に終了させます。

これは勇気がいることですが、明日という新しい日があることを信じて、今日の仕事にピリオドを打つのです。

もし休日に仕事のことが気になってしまったら、「5分だけ確認する」と時間を区切って、その後は必ず別の活動に移るようにします。

散歩をしたり、好きな本を読んだり、料理をしたり。仕事以外の世界が確実に存在することを、自分の身体で確認するのです。


このように、少しずつ工夫を重ねることで、在宅勤務でもオンとオフを切り替えて心地よく働けるようになると思います。

最初から完璧を目指す必要はありません。

今日は着替えることができた、今日は時間通りに仕事を終えることができた。

そんな小さな戦果を積み重ねていけば、きっと状況は改善されるはず。

まずは、明日の朝起きたら、パジャマを脱いで着替えるところから始めてみてくださいね。

本日のコラムはここまでです。

それでは、また次回!

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コラム編集者

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著者プロフィール
ぱやぱやくん

防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊に幹部自衛官として勤務をしていたが、退職後にのら猫になった男。文章を書く事が好き。「意識低い系」で、自分が主役になるのが嫌い。
ミリタリーよりも可愛いものが好き。名前の由来は、幹部候補生学校で教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。
【著書】陸上自衛隊ますらお日記/飯は食えるときに食っておく寝れるときは寝る/弱さを抱きしめて、生きていく/など

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