働くためを考える労働基準調査組合

ぱやぱやくんの「ゆるくてもいいんだよ」

ぱやぱやくんが教える「忙しい人のための仕事と人生の両立術」

  • 2025.03.16
  • 2025.03.16
ぱやぱやくんが教える「忙しい人のための仕事と人生の両立術」
こんにちは、ぱやぱやくんです。

今回は忙しい人のために、仕事と人生を両立する方法についてお伝えします。

広告代理店で働く29歳男性から次のような質問をいただきました。
 

質問

広告代理店で働く29歳です。

平日は毎日終電近くまで残業、帰宅は深夜。

以前は週末にバンド活動を楽しみにしていたのですが、最近は休日になると疲れが一気に押し寄せ、ベッドの上で1日が終わってしまいます。

楽器に触れる時間すら取れず、メンバーにも迷惑をかけ、先日はバンドを抜けることになりました。

仕事は充実していますが、趣味を失ってしまった今、人生の喜びが薄れていくように感じます。

30歳を前に、このまま仕事だけの人生でいいのか、迷い始めています。

仕事もキャリアも大切にしながら、趣味の時間も確保するには、どんな工夫をすればいいのでしょうか?

「仕事のために趣味を諦めた…」そんな心の隙間の正体


終電まで働き、休日はベッドの上で1日が終わる。そんな日々が続いて、とうとうバンド活動を諦めてしまったんですね。

「仕事は充実しているけど、人生の喜びが薄れていく…」

このメッセージに胸が痛みます。かつての私も「防大卒の幹部自衛官」という肩書きに縛られ、自分の心を置き去りにして、人生の大切なものを見失いかけました。

あなたが感じている「人生の喜びが薄れていく」という感覚は、まさに「心の隙間」と呼べるものです。

でも、この「心の隙間」の正体は何でしょうか?

自分の人生で大切にしたいものを置き去りにして、「仕事だけの自分」になってしまったときに生まれる空虚感です。これはとても自然な感情で、むしろ健全な反応なんです。

私も自衛隊時代、自分の本当にやりたかった「文章を書く」という夢を封印して生きていました。「自衛官として出世すること」だけを目標にしていた時期があったのです。

でも、「これが本当に自分のやりたいことなのか?」という疑問が湧き、どんどん心の隙間が大きくなっていきました。
そして、ある日気づいたのです。「自分は何者でもない自分に戻りたい」と。

あなたが感じるその空虚感は、「バンド活動を通して表現していた本来の自分」が消えかけている警告サインかもしれません。

趣味は単なる「息抜き」ではなく、あなたの人生における「命綱」でもあるのです。

バンド活動が、あなたにとって「好きなこと」以上の意味を持っていたのではないでしょうか。

それは自己表現であり、創造性を発揮できる場であり、仕事とは別の「自分らしさ」を確認できる大切な時間だったはずです。

何よりもまずメンタル回復を優先する


今のあなたは、まさに「戦場」にいるようなものです。

終電まで働き、休日は疲労で動けない。これは明らかにメンタルや身体に赤信号が点灯している状態です。

私が自衛隊で学んだメンタル回復術をいくつか紹介します。

まず、「栄養と睡眠」は最優先事項です。疲れた身体は栄養を求めています。たとえ食欲がなくても、好きなものを少しでも食べることが大切です。

次に「疲労回復の3連休ルール」です。3連休は「1日目はストレスからの解放、2日目は何も考えずに休む、3日目は明日に備える」という流れが理想的です。ぜひ3連休を取って実践してみてください。

さらに「スタバなしの電車通勤」も検討してみてください。朝のコーヒーを我慢して、その時間に目を閉じて仮眠を取るのです。わずか10分の仮眠でも、脳の疲労回復効果は抜群です。

これらのメンタル回復術は、極限状態にある自衛官が実践している方法ですが、あなたのような激務の会社員にも応用できるはずです。

まずは自分の心と身体を回復させることから始めましょう。

うまく仕事と折り合いをつけてみる

あなたは今の仕事が 「充実している」と書かれています。それは素晴らしいことです。

しかし、あまりにも激務が続けば人生のバランスが崩れてしまいます。

上述したように、バンド活動はあなたの人生にとって、かけがえのない存在であると感じます。うまく仕事とバンド活動を両立するためには、折り合いをつけるのが大切です。

まずは「仕事の効率化」に取り組んでみましょう。

広告代理店の仕事は締切に追われがちですが、「緊急ではないが重要なこと」を先に片付ける習慣をつければ、残業を減らせる可能性があります。「自分でできること」と「他の人に任せられること」を整理してみましょう。思い込みで抱え込んでいる仕事はありませんか?

「交渉力」を高めることも重要です。

上司に「バンド活動を続けるために週1日は定時で帰りたい」と伝えてみてはどうでしょう? あなたの仕事の質が高ければ、理解してくれる可能性は十分あります。

断る勇気も必要です。「これ以上の仕事は引き受けられません」と言える環境を少しずつ作っていきましょう。

もし環境が変えられないなら、転職も選択肢の一つです。

あなたはまだ29歳、キャリアチェンジのチャンスがたくさんあります。

広告業界でも、ワークライフバランスを重視する会社は存在します。「仕事か趣味か」の二択ではなく、両方を大切にできる環境を探しましょう。

「まだ戦える自分」を取り戻すための小さな一歩

最後に、私の経験から学んだ大切なことをお伝えします。

防大を卒業した私は「自分はエリートだ」と思い込んでいましたが、実際は不器用で苦手なことがたくさんある普通の人間でした。

その現実を認めるのに長い時間がかかりましたが、認めた瞬間に肩の力が抜けて、自分らしい生き方が見えてきたのです。

あなたも「広告マンとしての自分」だけではなく、「バンドをやっている自分」「友人と語り合う自分」「将来の夢を持つ自分」など、多面的な自分を大切にしてください。肩書きや役割に縛られすぎると、本来の自分を見失ってしまいます。

もし「このままじゃダメだ」と思うなら、今日から小さな一歩を踏み出しましょう。

・今週末は楽器を手に取り、10分でも練習する時間を作る
・バンドのメンバーに「再び一緒に演奏したい」という気持ちを伝える
・職場で「定時で帰れる日を週に1日作りたい」と上司に相談する

こうした小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな変化につながります。

あなたが本当に音楽を愛し、それが人生の喜びの源泉だと感じるなら、その気持ちを無視してはいけません。それはあなたの魂からの大切なメッセージなのですから。

心の声に耳を傾けて、本当の自分を大切にする選択をしてくださいね。

本日のコラムはここまでです。

それでは、また次回!

コラムのバックナンバーはこちらから


大阪の労働問題無料相談【労働基準調査組合】

退職代行ローキは、あなたの代わりに退職を代行します。

もしものトラブル(損害賠償、懲戒解雇など)には弁護士が追加料金なしで会社に対応。

絶対あんしんの退職代行です。

ご相談はLINEからお気軽にどうぞ。

コラム編集者

コラム編集者

著者プロフィール
ぱやぱやくん

防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊に幹部自衛官として勤務をしていたが、退職後にのら猫になった男。文章を書く事が好き。「意識低い系」で、自分が主役になるのが嫌い。
ミリタリーよりも可愛いものが好き。名前の由来は、幹部候補生学校で教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。
【著書】陸上自衛隊ますらお日記/飯は食えるときに食っておく寝れるときは寝る/弱さを抱きしめて、生きていく/など

Twitter