ぱやぱやくんが思う 「ブラック企業あるある」 ①
- 2023.08.16
- 2023.08.16
みなさん、ブラック企業とはどんな会社をイメージしますか?
私はHR(人材派遣)系企業に勤務していた経験もあり、さまざま業種の法人・担当者に出会ってきました。
「とても良い会社だ!」と思うところもあれば「なんだこれは!?」と思う会社もありました。
今回のコラムではそんな「ブラック企業あるある」をまとめてみました。
入社前のポイント
まずブラック企業は「転職のレビューサイト」にボロクソに書かれている or コメントが消されていることが多いです。
理由はブラック企業を退職した社員が激しい怒りや恨みを持っていることが多いからです。
普通の会社であれば「悪いところもあったけど、お世話になりました」などのコメントが多いですが、ブラック企業は「部長に死ねと言われた」や「入れ替わりが激しすぎて『新人さん』と呼ばれる」などのありえないコメントで溢れています。
また、そもそも社員のレベルも高くないのか「喫煙に対して文句を言い過ぎ」や「靴を脱いでいたら激怒された」などよくわからないコメントも多く、カオスに満ち溢れています。
人はネガティブな情報を集める癖があるので、調べすぎるのは良くありませんが、企業の評価に香ばしい香りがするレビューにあふれていたらやめておきましょう。
転職活動中のポイント
転職活動中にも「これはやばいぞ!」というところがいくつかあります。
①面接の対応日に幅がなく、ピンポイント
これは「面接をしてやってるんだから、あんたはここにこいよ」という横柄な態度が少し見えるので危険です。
普通の企業であれば、いくつか候補日を出しますが、求職者に「ここしか無理」といきなり指示する会社に入社をするとこき使われる可能性があります。警戒が必要です。
②求人広告が「夢」「やりがい」「未経験」「笑顔」などのワードであふれている。
私も求人広告を書いたことがありますが、特に書くことがない会社は「それっぽい言葉」を並べて求人広告を書くしかありません。
(よくバーベキューしている画像があるのも特徴です)
本当にいい会社はそんなことをしなくても、「給与」や「家賃補助」などの具体的な内容で埋めることができますからね。
「正社員・社会保険完備!」と当たり前のことをメリットのように大きく書いてある会社は「他に書くことがない」とも言えます。
でも、加入基準を満たしていても社会保険がない会社ってあるんですよ…怖いですねぇ。
③面接担当官が「早口」「焦っている」「目が死んでる」「疲れてきっている」「カンペの読み上げのような説明」
人事という部署にはざっくり大きく分けて二つの役割があります。
一つ目は「労務管理」をする役割です。人事評価や労務管理などを管理を行います。
二つ目は「求人」です。広告を出して、必要な人材を集めます。
この役割をみんなで兼業している会社もありますが、求人だけを専門で行う会社も珍しくありません。
この求人の部署は基本的に「営業職」です。
ノルマがあり、限られた予算の中で「何名以上を集めなければならない」というプレッシャーがあり、成果を出さないと詰められます。
ブラック企業は人が定着せず、出入りが激しいため、求人部署のプレッシャーがかなり強く、成果を出せないとボロクソに言われることがあります。
そうした求人部署の面接官は疲れてきっているので「早口」「焦っている」「目が死んでる」「カンペの読み上げのような説明」が炸裂し、明らかな違和感があります。気をつけましょう。
④面接担当官にクセのあるおじさんが出てくる
ブラック企業の最終面接では「クセの強いおじさん」がラスボスのように出てくること多いです。
この手のおじさんは持論と根性論をよく語り、「うちの会社は信念だよ」や「成長する奴は目が違う」など説教っぽい話を始め、同席している人事の顔が引きつっていることがあります。
この手のおじさんは「うちの会社に入社したいんだったら、俺の話を聞けよな」という気持ちであり、謎の課題図書と感想文の提出を求められることすらあります。
求職者が「うわぁ」と思えどお構いなしです。やめておきましょう。
⑤現職よりも給与条件を下げてくる
募集当初は「給与条件は現職と同じ、もしくは上がる」という話にも関わらず、「最初の1年は研修期間だから」などの理由をつけて下げてきます。しかし、入社時に下げると入社後に上げることが難しく、「社内の給与規定が基準」と言われてどうしようもなくなります。
⑥回答期限が短い、急かしてくる、すぐに入社しろと言われる
ブラック企業はこちらの事情を考慮してくれず、とにかく早く決めろと言ってきます。
そして、「来月の1日にきて」と一方的な返答があります。
これで決めると蟻地獄の始まりです。
⑦勤務地がまったく読めない
支店がいくつかある企業の場合、条件書に「勤務地(入社後に希望を考慮して判断)」と記載がある場合があります。
しかし、入社をし、研修が終わるといきなり「群馬配属ね」などと一方的に決められます。
「希望は?」と聞いても無駄です。「社内規定」ですからね。
⑧正社員と聞いていたのに雇用形態は「契約社員」
契約社員と書くと人が集まらないため、ブラック企業がよくやる手口です。
「資格取得をすれば正社員になれるから、契約社員中は勉強期間」や「お金をもらって勉強をできる期間」などのワードを使い、若者を勧誘します。しかし、入社後は「会社は学校じゃない!」「社会人としての自覚を持てよ!」とビシバシと厳しい言葉を言ってきます。やばいですね〜。
⑨正社員採用なのに半年間の使用期間が「契約社員」
日本の法律では「使用期間中の解雇」は原則としてできません。
しかし、ブラック企業は「契約の任期満了」という形で人を切ることができます。
末期の日本軍みたいな企業なのに、雇用契約だけはアメリカなんてさすがですね。
入社後のポイント
①社員の入れ替わりが激しすぎて名前を覚えてもらえない。
ブラック企業は社員の入れ替わりが激しすぎるため、あなたが入社をしても「あわれな新兵がまたやってきた」ぐらいにしか思われず、名前もなかなか覚えてもらいません。
さらに過去に在籍した社員の名簿を見ると退職者だらけで、いない人が多いです。
また、入社後に仲良くなった先輩が「私は再来月で辞めるんだけどね」と普通に言ってきます。絶望です。
②管理職が疲れ切って顔が死んでる
ブラック企業で生き残れる人は「過酷な労働に耐えることができる歴戦の猛者」であり、その実績を買われて管理職になります。
しかし、管理職には残業がない「得々使い放題サービス」であり、夜の3時〜4時まで働いていることがあります。
さらに本部長クラスから厳しい指導があるので、顔が真っ青です。
それを見て、できる若手は会社から去っていきます。
③男女問わずお局みたい人がいる
過酷な労働に耐え、ストレスを溜め込んでいる同僚は新人をいじめることに喜びを覚えます。
「前も教えましたよね?」「まだ難しいんですか?」「研修は終わりましたよ」「課題…わかってます?」という大人のチクチク言葉のマシンガンで新人を追い詰めます。これに耐えた新人は「これが教育だ」と錯覚し、新しい新人にチクチク言葉を浴びせかけます。善良な人がサボテンのようになってしまうのです。
④みんな独身で恋人がいない。産休・育休の人はフェードアウトする。
ブラック企業はあまりも忙しいため、恋人を作りひまがなく、恋愛話が1ミリも出てきません。
ただ、大荒れの飲み会が多いのでただれた関係になる男女が多く、男女関係が生臭い印象です。
また産休・育休を取得した人は帰ってこず、休暇取得後にフェードアウトしていきます。
ひどい話です。
⑤お昼ご飯は自分の机で食べるのが普通
労働基準法では60分の休憩が定められていますが、お昼ご飯は自分の机でおにぎりを食べるのが基本です。
昼食タイムトライアルを求められ、おにぎりを食べながらメールを返します。
電話がかかってきたら、急いでお茶を飲んで対応します。
ランチを外に食べに行くと「みんな頑張っているのに一人でランチですか?」と先輩に言われます。
「ここは最前線の機関銃陣地なんですか?」と言いたくなりますね。
⑥管理職の思い出話が「昔はもっとやばかった」ばかり
生き残っている管理職は「自分が新人のときは土日出社が普通だった」や「若いときの本部長は椅子を蹴っ飛ばしていたから、今は丸くなった」などのやばいエピソードばかりを語ります。そしてオチは「今はまともになったよね」です。大丈夫です。十分まだやばいです。
⑦正社員なのに解雇の基準がかなり甘い
日本の法律では「労働者優位」の原則があるので、解雇はほぼできません。
「自分はやめたくありません。頑張りたいです」という限りはやめさせることができません。
遅刻の常習犯、仕事のミスが多い、仕事が遅い程度では解雇は無理です。
(逮捕されてもすぐに保釈されれば解雇できないことがあります。誤認逮捕の可能性もありますから)
でも、ブラック企業では「あいつはクビかな」となると普通に社員がやめていきます。
明らかなクビなのに「自主都合」となります。気をつけてください。
⑧同僚が普通に逮捕されてる
ブラック企業はとんでもないストレスなので、社員の頭がおかしくなり、痴漢や爆破予告で捕まる人がいます。
ただ捕まっても「まあ、あいつはそんな気がしたよな」でみんな落ち着いてます。
また失踪してホームレスとして警察に保護された人を上司が迎えにいきます。
とんでもないですが、こういうのはあるんですよ。
本日のコラムはここまでです。
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(私が喜びます)
それではまた来週!
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コラム編集者
著者プロフィール
ぱやぱやくん
防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊に幹部自衛官として勤務をしていたが、退職後にのら猫になった男。文章を書く事が好き。「意識低い系」で、自分が主役になるのが嫌い。
ミリタリーよりも可愛いものが好き。名前の由来は、幹部候補生学校で教官からよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。
【著書】陸上自衛隊ますらお日記/飯は食えるときに食っておく寝れるときは寝る/弱さを抱きしめて、生きていく/など